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君はおにゃんこTOWN向き
たとえば、何故か印象深く残っている言葉。誰かの何気ない台詞て、みなさんにはないだろうか。
もちろん、逆も。あの時なんであんな事言ったんやろーて。事もあるよね。僕は結構あります。
小学生の頃であるのは間違いないけど、4年生だったか、5年生だったかは覚えていない。住宅街の真ん中を走る商店街、そこに平行してあった市場。思えば、商店街と市場てなんとなくな雰囲気で言葉を使い分けてるな。その市場と商店街の間みたいな所にあった僕らの夢の国、そう、
おもちゃ屋さん。
その響きだけでなんだか涙がでそうになるくらい年とりました。
この間前を通ると、子供の頃には気づかなかった看板をみつけた。そこにはこう書かれている。
おもちゃのデパート 小西。
痺れた。言葉から溢れ出る昭和感。一瞬であの頃にタイムスリップさせてくれた。
僕はファミコンが大好きで、暇さへあればやっていた。
一日一時間と決められていたテレビゲーム。
そろそろ一時間が経とうとする頃、怒られないかソワソワしながら、親の動向を伺いながら、怒られるまでしてたな。
そんな僕の最大の楽しみといへば、新しいカセットを買ってもらえる誕生日、あるいはお年玉で買えるお正月だった。
もちろん毎年とかではなかったけど。
お正月といへば、ディスクシステム事件が僕の記憶の中で燦然と輝いているけど、それはまた別の機会に。(この事件は、あの小蔵さんも登場してくれます。)
ちなみにこの小西さんは、なんと!!
ディスクシステムの書き換えができるなんともドリーミーなおもちゃ屋さんだった。
ディスクシステムをご存じない方にはピンとこないがしれないが、ようは、中身を別のゲームに変えることができるというシステムで、いまならたとえばUSBの中のデータを入れ替えるような感覚かな。
しかも、500円で新しいゲームができるようになるなんて、夢のようだった。いや、まごうことなく夢でした。
話を戻して。新しいカセットを買えるのは一つだけなので、どのソフトを買うかは一大決心が必要だった。いまでも、最初の頃にかったカセットの順番はおぼえてる。
そんなある日ぼくは、その一大決心を迫られる局面がやってきた。後にも先にもカセットをここで買ったのはこの一度きりな気がする。なんともせこい客だ。
ぼくは二つのソフトで迷っていた。
どこで事前情報を得ていたか記憶が曖昧だが、ファミマガ(ファミリーコンピュータマガジンという雑誌)か何かだとおもう。テレビでもファミコンの番組があったが、このころはまだやってなかったような気がするな。(ファミっ子大集合とか。)
そのソフトは
【マッハライダー】
と
【おにゃんこTOWN】
だ。
マッハライダーはいわゆる、バイクに乗って進んでいくゲームで、名前はもちろん、なんかカッコよかった、カッコよく思えていた。
親の職場の近くの別のおもちゃ屋さんに並べられてたバイクのプラモデルが好きで毎日毎日眺めていたな。
対して おにゃんこタウンは
名前もしかり、わりとゆっくりめに動く一種のパズルゲームになるのかな。マンホールあけたりしめたりして、無事に子猫を迎えにいくみたいな。面クリア型のゲームだったと思う。
小学生にありがちなきもするが、ようするに
男ならマッハライダー
女ならおにゃんこタウン
みたいな、先入観がなぜかあった気がする。
小西さんは買う前になんと、試しにすこしそこでやらせてくれるという画期的すぎるシステムを採用されていて、そこでその二つを試させてもらった。
新しいカセットを箱からお店の方がだしてくれて。さらに透明の袋に入っていたと思う。その様子をドキドキしながら眺めてた。
ぼくはマッハライダーから張り切ってやるも、すぐ死んでた。すぐ。笑。全然うまく出来なかった。
程なく、おにゃんこタウンに切り替えてやると、当然動きそのものが少し遅めなので、マッハライダーよりも長くプレイできた。
「君は、おにゃんこタウンむきやな。」
お店のおばちゃんの一言でぼくはおにゃんこタウンに決めて買って帰った。
おにゃんこタウンも今思えば、難しいゲームだし、どっちが男ぽい女ぽいとか、どうでもいい事だけど、なんだか、すごく気にしてた気がする。買って帰ったものの、男なのにこれでよかったのかなーとか。友達に買ったていうの恥ずかしいな、とか。
男らしくありたいとか、自分らしくありたいとか、そういうのがもっと色濃くなるのはもうちょっと後ではあるけど、あの頃はじめてそんな事を、わりとちゃんと意識したんじゃないかな。
そして自分の中にある、いわゆる漢の豪快さとは対照的な部分。それは今でもあるし、そういうのが嫌だなて思ってた時もあった。思春期には漢っぽいフリをしてみた事もあった。もちろんそうは見えなかっただろうけど。笑。
なりたい自分を目指すのが本当の自分なのかな。
たしかに自分の中にある、なりたい自分とはかけ離れた部分。
それは、どうしたって、ある。
等身大、そのままの自分、本当の自分て一体どれなんやろ。
そんな事を考えるのはさらにちょっと後。
こういう所もそういう所も結局全部自分で。
みんながどうかはわからないけれど、僕はいろんな部分や性質を内包してる。ある種わかりにくくさせてしまうのかもしれない。けれどそれが自分であって、その先があるのであれば、できるだけ誤解を与えないように、自分自身でいれたらいい。
そいや、いま思い出したけど、オバケのQ太郎ワンワンパニックも小西さんで買ったきがする。でもそれもすぐ死んでたきがする。笑。
小西のご夫婦、懐かしいなぁ。
今おもえば、いわゆるカカァ殿下ぽい雰囲気やったきがするな。
30年以上も前のお話。
今日は西荻窪で配信ライブ。
新幹線は四月に比べたら人が増えた。
2020.6.14
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以前他のブログに投稿したものに加筆、修正を加えたものです。
2022.1.25