20200113

たくさん寝てから、ダムタイプ展とメゾンエルメスのイズマイル・バリー展へ。ダムタイプ展はLoversが断トツによく、あとは作品の前の入り口に立って終わった、という印象。古橋悌二は死を境界がなくなることだと定義している(ような気がする)が、それが単なるクリシェではなく、古臭い言葉で言えば実存が伴っているというか、境界がなくなることを単純に肯定しているわけではない、むしろなくなってしまうという現実が先にあり、それを肯定せざるを得ないという状況で物事を考えているという、そういうようなことが、Loversにおける重さの感覚に表れていて、そこに感銘を受けた(ような気がしたけど、人がたくさんいて足音がうるさくて集中できず。スライドの光が鑑賞者に投射されるように設計されているのだろうから、その気が散るっていうのも計算のうちかもしれないけれども。)イズマイル・バリーは、いかにもメゾンエルメスといったような作品で、メディウム(ってアートの世界で言うのかどうかわからないけれども)の扱いが写真家的だと思った。会場内に置いてあった冊子のインタビューで、アートが「詩的」とあまりに簡単に言われがちなことに苦言を呈していて、まさに「詩的だな〜」と思っていた自分は反省した。本人曰く、「詩的」というより「文法的」とのことで、それは確かにそうだなと思った。

いいなと思ったら応援しよう!