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知っておきたい猫の病気

こんにちは、ねこぱんち名古屋です。
私事ですが最近愛猫が手術を受けまして。(ねこぱんちの猫ちゃんではありませんよ。)
尿道閉塞からの会陰尿道造瘻術というものなんですが、これを書いている今も手術跡が痛々しいくらいで。
前置きはさておき、今回はいざという時が来る前に知っておきたい猫の病気についてお話していきましょう。



■猫下部尿路疾患

猫下部尿路疾患(FLUTD)は、尿路の下部にあたる膀胱と尿道に関係する疾患の総称です。 膀胱炎や尿道炎、膀胱や尿道の尿石症などが含まれます。 猫では特に原因不明の特発性FLUTD(間質性膀胱炎、特発性膀胱炎)が多く見られます。
猫ではもっともよく知られた病気のひとつで、はっきりした原因はわかっていません。

●主な症状
血尿、頻尿(少しずつ頻繁に排尿)、失禁、決まった場所以外で排尿など。
オスの場合は尿道に結石などが詰まりやすく、尿が出にくくなると重症化することがよくあります。

●オスの尿道閉塞は治療が遅れると尿毒症に進行して死に至ることもあるので注意が必要です。異常に気づいたら一刻も早く獣医師の診察を受けて下さい。
また良くなっても再発することが多いので、食事療法や尿検査などの継続的な管理が必要になります。


■感染症

①猫上部気道感染症
呼吸器の中で、鼻から喉までの空気の通り道(気道)のことを「上部気道」といいます。私たち人間がかかるいわゆる風邪(風邪症候群)は、この上部気道の炎症による病気です。猫でも上部気道炎は多く見られる病気で、発熱、くしゃみ、鼻水など、人間の風邪と同じような症状を引き起こすため、「猫風邪」と呼ばれることもあります。
猫の上部気道炎のほとんどは、ウイルス、細菌、クラミジアなどによって起こる呼吸器疾患です。

●主な症状
結膜炎による涙目、目ヤニ、まぶたの腫れ、鼻炎による鼻みず、くしゃみ、
鼻づまりなど。

●いったん症状が治まってもウイルスキャリアとして潜伏感染することが多く、のちに再発したり他の猫への感染源になることがあります。
ワクチン接種である程度発症を予防することができます。


②猫白血病ウイルス(FeLV)感染症
猫白血病ウイルス感染症は、「白血病」の名前が入ってはいますが、症状としては白血病の他にも、免疫不全や貧血、リンパ腫など白血病とは異なる病気を引き起こすことも多くあります。白血病を含めて「FeLV関連疾患」といわれるこれらの病気を発症した場合には、残念ながら完治することは難しく、数ヶ月から数年で死に至る感染症です。
猫から猫への感染は、感染した猫の唾液や涙、尿や糞便などに含まれたウイルスが、口や鼻から入ることで感染します。具体的な状況としては、猫同士でけんかをしてかみついたり、じゃれて舐めあったり、食器やトイレを共有することなどでも感染します。
また、感染した猫が妊娠した場合、母猫から子猫へも胎盤や乳汁を介して感染 (母子感染)する他、母猫が子猫をグルーミングした際に唾液から感染することもあります。

●主な症状
発熱、免疫不全に関連した歯肉口内炎、貧血、リンパ腫、白血病など。

●一般に、新生児の時点で感染した猫の80〜100%が持続感染しますが、1歳以降で感染した場合はほとんど持続感染しないことがわかっています。
血液検査で感染の有無がわかりますが、1回の検査では持続感染かどうかが
わからないので、感染が疑われる猫は再検査が必要になります。
ワクチンも利用できますが完全に防ぐことはできませんので、予防には、
室内飼育と感染猫との隔離がもっとも重要と言えます。

③猫免疫不全ウイルス(FIV)感染症
猫エイズとも呼ばれ、主に猫同士のケンカの際に、感染猫の唾液を介してうつります。
日本では、屋外に出る猫の15〜30%が感染していると推察されており、その感染率は、屋内飼育の猫に比べて20倍高く、オスはメスに比べて
2倍以上高いことがわかっています。

●主な症状
急性期:発熱、リンパ節腫大、下痢など
無症候キャリア期:無症状
持続性リンパ節腫大期:全身のリンパ節腫大
エイズ関連症候群期:体重減少、歯肉口内炎、上部気道炎など
後天性免疫不全症候群期:体重減少、日和見感染、腫瘍、貧血など

●血液検査で血中の抗体を調べることで感染がわかります。検査結果が陽性の猫でも無症候キャリア期が数年以上続く場合もたくさんありますので、室内飼育を徹底してストレスのない管理につとめてください。
また、FIVウイルスの伝播力はさほど強くないため、猫同士がケンカをしなけば感染のリスクはそれほど高くありません。
ワクチンもありますが、完全には予防できませんので室内飼育がもっとも有効な予防法と言えます。

④猫パルボウイルス感染症
猫伝染性腸炎、猫汎白血球減少症とも呼ばれる猫の代表的な感染症のひとつで、感染すると致死的な急性腸炎が起こります。

●主な症状
下痢、嘔吐、食欲不振、発熱など。
重症例は発症してから1週間程度で死に至ります。

●以前は致死率の高い病気として広く知られていましたが、ワクチンの開発や飼育形態の改善に伴って最近ではほとんど見られなくなりました。
子猫のうちから適切な時期にワクチン接種を受けることをお勧めします。

⑤猫伝染性腹膜炎(FIP)
FIPウイルスによって引き起こされる感染症で、すべての年齢の猫で起こりますが、とりわけ1歳未満の猫に多く見られ、発症するとほとんどの猫が数日から数ヶ月で死に至ります。

●主な症状
元気、食欲の低下や持続性の発熱、黄疸などが見られますが、腹水や胸水が貯まる「ウエットタイプ」とそれらがない「ドライタイプ」のふたつの型があります。

① ウェットタイプ
感染した猫の大部分が、「ウェットタイプ」の症状を示します。体重減少・元気減退・発熱等の症状とともに、文字通りお腹や胸に水が溜まり(お腹に溜まった場合は腹水、胸に溜まった場合は胸水と呼ばれます)、腹水や胸水が肺を圧迫することにより呼吸困難などの症状を起こします。病原性が高く、多くの場合、兆候が見られてから2か月以内に死亡してしまいます。

② ドライタイプ
体重減少・元気減退・発熱等の症状とともに、眼にぶどう膜炎や虹彩炎などの症状を起こしたり、脳内に炎症を起こし、マヒやケイレンなどの神経症状を起こします。その他、腎臓や肝臓・腸にも異常が現れることがあります。ウェットタイプに比べ、やや慢性的な経過をたどる傾向がありますが、これもまたほとんどの場合は、致死的です。

●FIPウイルスは、もともと国内の猫に広く蔓延している病原性の弱いコロナウイルスが猫の体内で突然変異することで、強い病原性を持つFIPウイルスに変化するものと推測されています。
猫コロナウイルスは、猫から猫へ容易に感染するため、感染猫との接触を避けることが予防になります。猫コロナウイルスは多くの猫が保有しているため、猫を屋外へ出すことは控え、新たに同居猫を迎える場合には事前に検査を受けて陰性である(感染がない)ことを確認することが望ましいです。


■慢性腎臓病

慢性腎臓病は高齢猫のもっとも代表的な病気のひとつで、
7歳以上から徐々に発病率が増加し、15歳以上の猫の30%以上が罹ると言われています。

●主な症状
猫の慢性腎臓病は、以下のように4つのステージに分けられます。

・ステージ1
見た目は普段どおりで、血液検査も異常はありませんが、尿検査で異常が見られることがあります。腎臓の機能は1/3(33%)程度に低下しています。
・ステージ2
症状として「多飲多尿」が見られるようになります。腎機能が低下してきているので、薄いおしっこを大量にするようになります。食欲も元気もまだありますが、腎臓の機能は、1/4(25%)程度にまで低下しています。
・ステージ3
老廃物や有害物質の排泄ができなくなり、尿毒症が進みます。血液中に尿毒素が入り込み、口の中や胃の中が荒れ、口内炎や胃炎になりやすくなります。「食欲がない」「吐く」といった症状が見られ、飼い主もやっと異常に気づく段階です。腎臓の機能は10%程度まで低下してしまいます。
・ステージ4
尿毒症が進み、残存腎機能も5%まで低下してしまいます。積極的に治療しなければ生命維持が難しくなります。

●慢性腎臓病は進行する病気で、一度悪くなった腎機能は元に戻ることはありませんので、進行をいかに遅らせるかが治療の鍵となります。
初期の慢性腎臓病では、食事療法が最も重要な治療となります。
また、水分補給も重要ですので、「いつでも新鮮な飲み水を飲める環境」を整えてあげることも大事なことです。
慢性腎臓病が進み脱水が起こってくると、強制的に体に水分を補給する必要がでてきます。
方法としては、経口補液(水をいっぱい飲ませる)、輸液療法(皮下輸液、静脈輸液)があります。


■甲状腺機能亢進症

甲状腺ホルモンが過剰に分泌されて起こる病気で、8歳以上の猫の3〜5%が罹っていると言われています。主に甲状腺の良性腫瘍が原因で起こります。

●主な症状
体重減少、元気食欲の低下または増加、多飲多尿、嘔吐、下痢、活発な行動、興奮など。

●甲状腺ホルモンは新陳代謝を上昇させるはたらきがあるので、高齢で痩せているにも関わらず食欲が増えたり行動が活発になったときは、甲状腺機能亢進症の疑いがもたれます。
血液検査でわかることが多いので、7〜8歳を過ぎたら慢性腎臓病と合わせて定期検診を受けて下さい。


■歯肉口内炎

猫には特有の口内炎がよく見られ、発病率はおよそ6〜7%とされています。口腔の奥の粘膜に潰瘍や増殖を伴う炎症病変が形成されます。
原因として口腔内細菌やウイルスの感染、免疫反応の異常などが推察されていますが、明確にはわかっていません。

●主な症状
口を気にしてしきりに動かす、前肢で口を引っ掻く、よだれをたらす、
餌を食べるときやあくびをした時に痛がる、毛並みが悪くなる、
食欲が低下する、痩せてくるなど。

●内科療法で一時的な改善が得られても、しばらくするとほとんどのケースが再発します。
抜歯療法は内科療法に比べてより高い効果が期待できますが、一度に臼歯を中心に複数の歯を抜く必要があるため、麻酔を必要とし、手術に時間がかかるので衰弱している猫にはある程度のリスクが伴います。



■まとめ


いかがでしたでしょうか。
なお今回の内容につきましては医療的知識を必要とする内容の為
以下のサイト様の内容を引用させて頂いております事を明記致します。

https://www.anicom-sompo.co.jp/nekonoshiori/



少しでも長く愛猫と一緒に過ごしたい。
そんな願いを叶える為に何が我々飼い主には何が出来るのか常に考え、行動していきたいですね。

P.N 有末悠哉

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