変幻自在の有機体
どうも、ナカです。
「どうも」・・・。
良い響きですね。
本投稿はいつもこのワードで始めていますが、何を隠そう、この単語は「日本語初学者の方に1つだけ教えるとしたら推薦したいワード個人的第一位!」なのだ。
※今だかつて、ナカにこの質問をぶつけた者は皆無であるため、推薦したことは無い。
「すみません」とも悩んだが、謝罪感が出てしまうので、やはり感謝の空気を纏う「どうも」に軍配が上がった。
この「どうも」という言葉の、汎用性がたまらなく好きだ。
・「おはようございます」
「どうも」
・「こんにちは!」
「どうも!」
・「お疲れ様です!!」
「どうも!!」
・「お名前、何て言うんですか?」
「どうも。日本語、まだ分からないんです。(後半の文章は母国語で)」
・「成田エクスプレス乗り場はあちらですよ」
「どうも」
・(自分から話し掛けたい時にも)
「どうもー。醤油ってどれくらいかければ良いんですか?(後半の文章は母国語で)」
・「それ、何持ってるんですか?」
「どうも」(どーもくん人形を手にしている場合)
問い掛け、投げ掛けに対して、自分に声を掛けてくれてありがとう、という感じを出しつつ、様々な時間帯・場面に沿うこともできる七変化は鳥肌モノだ。
イタリア語の方が相手なら
「どうも?あぁ、Duomo!何でイタリア語知ってるんだい!?あそこは本当に綺麗でイイところだよね!セニョリータ!」
と、勝手に盛り上がってくれるかもしれない。
※「Duomo:イタリア語で大聖堂の意味」
思えば、私の理想とするところも、スペシャリストよりはゼネラリストだったように感じる。
中学時代の陸上部では、何か一つの種目というよりは、十種競技が非常に好きだった。
十種競技とは、①100m走、②走り幅跳び、③砲丸投げ、④走り高跳び、⑤400m走、⑥110mハードル、⑦円盤投げ、⑧棒高跳び、⑨やり投げ、⑩1500m走、という短距離~長距離走、跳躍、投てき種目を丸2日間ぶっ通しで行う超人的な競技だ。
(中学生は体力も施設も乏しいため、走・跳・投の三種競技だ)
跳躍力を伸ばすには、投てきに有利な筋肉(体重の増加)は邪魔者であるし短距離走と長距離走の筋肉も必要な筋肉の特性が違うという、相反する事柄のバランスをどう取っていくのか、というのが悩ましいが面白いところだ。
※そういう文脈で「デカスロン/作:山田芳裕」というマンガが我が中学の陸上部では大流行した。
仕事の面で言えば、例えばある望ましい反応を促進するには温度を上げなければいけないとする。しかし、温度を上昇させるにはエネルギーコストも掛かるし、周囲の設備・機器の負担も増大してしまい、じゃあどこが最適点なの、というのを素早く見つけて実践する、というそれだけでここまで生きてきたようにも思う。
とにかく、広範に知識を仕入れておいて、その場その場で人気がないorネックとなってパフォーマンスを落としているところに参加して、系全体のパフォーマンスを上げる生き方に非常に憧れるのだ。
そういう意味では、有機化学も好きだ。
おおよそC(炭素),H(水素),O(酸素),N(窒素)の繋がり方だけで、多様な化合物に変身する。
ベンゼン環なんて、ちょっと官能基の付き方が違うだけで、すこぶる特性が変わってしまい、色んな装備で強さが全く異なるRPGの主人公みたいでカッコいい。
(どうでも良いが、「おなべのフタ」って盾、実は防御力結構高くない?)
凄すぎる!もうこれからの時代は変幻自在な有機物だ!これを目標に自分は生きていくんだ!
よし今年度の目標はコレだ!俺は有機物になる!どんなTPOにも対応可能、ところ変われば構造も変わる、全智全能の有機物になるんだ!!これで人事評定大幅アップ間違いナシ!
・・・おや、もうボク、有機物じゃないか。
ー完ー