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第十三曲集『自選曲集-23』解説

『自選曲集-23』基本情報

2023年12月17日にリリースされた、
ヴィジュアル系シンガーソングライター「中村椋」の
第十三曲集にして暫定的なベストアルバム。
通販はこちら


曲目

1.下木未上君の転落事故について
2.影女
3.放課後パリサイド
4.頭脳室
5.雨女
6.詩
7.真冬の朝の現
8.赤子塚
9.鈴蘭
10.夜はまほろば

楽曲解説

1.下木未上君の転落事故について

222番目に作られた楽曲。2019年春頃に制作。
コンピレーションアルバム『The NAME』に寄稿した楽曲をリアレンジしている。
そのコンピレーションアルバムはこちら

何度かライブで披露していたものとは少し形を変えて、よりインダストリアル・テクノ感を増す方向でリアレンジを行った。
さらに半音下げることで歌いやすさも確保できている。(今まではつらかった)

歌詞の内容はいじめられて自殺する生徒の心模様だが、筒井康隆の「二度死んだ少年の記録」にすこし影響を受けている。
「下木未上」を縦書きにすると




となり、上から下に真っ逆さまに一直線で縦棒が貫かれるようになっている。
これは西尾維新作品に出てくる串中弔士の影響。

2.影女

236番目に作られた楽曲。2019年夏頃に制作。
第九曲集『百鬼夜曲』に収録。

MVが存在するので見てほしい。

この頃から本格的に音楽活動を始めたといっても過言ではないかもしれない。
ある意味、ちゃんと音楽をやり始めたころの記念すべき曲。

今聞き返すとなかなか頑張った構成になっている。
コード進行もよく分からないことになってるので耳コピ頑張って欲しい。

3.放課後パリサイド

262番目に作られた楽曲。2020年夏頃に制作。
第十曲集『群青劇』に収録。

そんなつもりで作った訳ではないのに(どちらかというとアンチテーゼ的なものとして作っていた)、なんかうまいことハマってしまいライブ定番の曲となってしまった。
中村椋と言えばこの曲!という方も居られるかもしれない。
皆も間奏で折り畳みとジャンプを交互にやって足腰を鍛えようぜ。

4.頭脳室

282番目に作られた楽曲。2021年秋頃に制作。
第十一曲集『血緑』に収録。

こちらもライブ定番の曲。
なのにAメロの歌詞をまだ完全に覚えていないという体たらく

『血緑』は思考実験がモチーフのアルバムであった。
当楽曲は「メアリーの部屋」を題材としている。
Headroom⇒頭脳室⇒グノーシスという連想ゲーム的言葉選びには我ながら震える。

5.雨女

307番目に作られた楽曲。2022年秋頃に制作。
第十二曲集『百鬼夜想』に収録。

『百鬼夜想』に収録したバージョンには致命的なミスがある。
ラスサビ前のドラムが抜けてしまい無音になっているのだ。
というわけでこちらに収録しているバージョンが"正解"となっている。
申し訳ありませんでした。

実はMVらしいものの撮影を行ったのだが、動画を作る余力を捻出できず放置している。
今更作るのもアレだし、まぁ、無かったことにしよう。

6.詩

11番目に作られた楽曲。2004年頃制作。

タイトルの読み方を決めないままここまで来てしまった。
「し」かな……「うた」は恥ずかしいもんな……

雨を題材にした、とあるマイナーなゲームのキャラクターから妄想を広げて作られた曲。
当時私はまだ若く金は無いが妄想は無限だったのだ。
ちなみにそのゲームはプレイしたことが無いどころか、ゲーム画面を見たこともない。
ゲーム雑誌に載っていた広告、ただそれだけの情報で
妄想はいくらでも出来たし、曲もいくらでも作れたのだ。

7.真冬の朝の現

37番目に作られた楽曲。2007年頃制作。

まだ「真夏の夜の夢」が特別な意味を持つ前に付けられたタイトル。
逆にしておいて本当に良かった。

当時の相棒として活躍するはずであったギターのネックを折ってしまい、そのショックのあまり作った曲。
被害となったのはGrassRootsの青いフォレスト。

スタジオのギタースタンドから倒れてネックが折れちゃったの……
高いギターではないので修理するほうが高くつくが、さりとて新しいギターを買うほどの経済力はまだ持っていなかった当時。
哀しみは音楽にぶつけるより方法が無かったのだ。

そんな悲劇から10年後、同じタイプのギターを購入して改造したものをメインとして使っております。
憧れは止められないのだ。

ソシャデスサポートの中村椋

改めて聴くとサビの「ある晴れた日のこと」ってめちゃくちゃハルヒだな。

8.赤子塚

39番目に作られた楽曲。2007年頃制作。

初期の名作としても名高い[要出典]
ムックにハマりつつあった頃なので影響をビンビンに感じる。

歌詞の内容は、恐らく国語の教科書に載っていた何かしらの文章から妄想を膨らませたもの。
今となってはそれが誰の何なのかは全く分からないのだ……

歌詞に「ひぐらしがないた」と出てくるので、まさかと思い調べたところ
アニメひぐらしのなく頃に1期は2006年放送だった。
これも影響を受けてますね。

昔、一瞬組んでいたバンドで赤子塚を歌っている中村椋

9.鈴蘭

42番目に作られた楽曲。2007年頃制作。

歌詞はヴァルキリープロファイルの影響をビンビンに受けている。
2006年にPSP版が出ているので、恐らくその流れで作ったんだろう。
詩帆でセレスティアルスターばっかり打ってたあの日々。

10.夜はまほろば

83番目に作られた楽曲。2008年頃制作。

第四曲集『メラニィにうってつけの夜』(2013年)に続く、夜シリーズの1作目でもある。
サビのコード進行をまんまポルノグラフィティのまほろば〇△から流用しているのはご愛敬。

「【見せ場】の無い」は「ヤマの無い」「オチの無い」「イミの無い」という3種類の歌詞で同時に歌っている。
意味は調べなくてもいいです。

総評と今後の展望

さて今年は激動の年であった。
激動すぎてM3のタイミングに新譜を出せず、年末リリースになってしまった。
次のM3までリリースを待てばよかったのではという気持ちもあるが、動きだしたら止まれないからやるしかないのだ、そしてやったのだ。

第十四曲集がどのようなものになるか?いつ出るのか?
その答えは少なくとも俺が知るものではないのだ……
でもまぁ、待っていて欲しい。

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