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家族が病気になった時

母から突然の電話で『私、本当のお袋さんになるよ』と聞かされた。

何だそれ?と詳しく聞くと、直腸癌の手術をする事になり、人工肛門になるんだと。
お腹に袋を付ける事になるので『お袋さん』なんだそう。
私の母だけあって元々ふざけた人ではあるけど、こんな時にそんな事思いつくってスゴイねと思いました。

聞いてもないのにいつだって快腸だと自慢していたほどの母が直腸癌になるなんて。
母と違って便秘がちだった私は、昔から色んな快腸になる事を試してきたけど
何もやらずともいつだって快腸だと言ってた母が?と本当にびっくりした。
それと同時に遺伝的に私も将来なるかも?と不安にもなった。

なんか変だなと思ったのは年末くらいで、でも気のせいかな?と過ごして年が明け
いやいややっぱりおかしいなと感じた春だったけど、場所も場所だし
コロナ騒ぎもある中で病院に行くの嫌だな・・・
と先延ばしにしていたせいで、勇気を出して病院に行った時には手遅れだったそう。

それでも本当は誰にも言わず、こっそり手術も済ませて
終わってからこんな事があったと報告するつもりだったそうだけど
1人で秘密を守り切らなきゃだった父が、せめて子供たちには連絡しろ!と
もしも帰らぬ人になった場合、生きてたとしてもしゃべれなくなった場合
色々考えてもやっぱり報告すべきだ!と言うので渋々電話をしてきたと。

いつものふざけた調子で『大丈夫だ』と言っていたけど
やはりそんな報告を受けたら、死ぬの?と心配になる。
久しぶりに弟と連絡を取り合って、かけつけた方がイイかな?とも話したけど
コロナ禍で付き添いは1人しかダメだし、そもそも面会は出来ないし
かけつけるにも電車なら東京を経由しなきゃだし、車だとしてもこんな時に県外ナンバーで来るのも良くないし
そんなことして来られる方がこっちが心配だから来なくてイイと。

どんな病気で、どんな手術をして、術後はどんな事になるのか全く無知だった私は
とにかく病気について調べ始めた。それくらいしか出来る事が無かったし
病気になった母本人も、説明は受けてたようだけど、あんまりわかっていない様子だったので。
それでも今すぐ手術しなきゃ!というほどの緊急性もなく
コロナのせいで、手術待ちの人が大勢居るので、順番待ち状態だそうだし
手術前にあれこれ検査もあるとの事で、手術をするという報告を受けてから
本当に手術をするまでには数週間あった。
本当にヤバかったら、すぐ手術になるだろうし、大丈夫だよ!と母。

私がnoteを始めた時、両親とうまく付き合えずにモヤモヤしていた思いを吐き出したくてがきっかけだったけど
やっぱりこんな事態になればちゃんと心配するんだな。私。
離れて暮らすのをいいことに、干渉しないで欲しいと思っていたし
周りの友達の親よりもだいぶ若いので、まだまだ自分たちで何でも出来るだろうし
何かあっても自分たちでなんとかやってよと思っていたけど
ちょっとうっとおしい事がありながらも、まだ生きてて欲しいなと思うのです。

今どきは二人に一人がガンになるって言われてる時代で
本当にこんな身近な人がガンになるんだと実感してしまった今
いつか私もそんな日が来るかも?と怖くてたまらないけど
そんな事を言ってても何も進まなくて、これからをどう過ごすかを考えなきゃいけないんだなと。

今のところ私は元気だし、そんな私がやってあげられることはなんだろう?
情報化社会ではあるけど、両親はスマホは持っているけど、使いこなせてはいないし
パソコンも持っていないから、新聞やテレビを観るくらいしか世の中の情報を知る術がない。

これはまさに出番じゃないか!私が便利な情報を集めて教えるよ!
それと同時に本当に病気になった人の声を発信したい。
昔会社という所で働いていた時、『改善提案』というのを知った。
色んな人から色んな声を集めて、職場の環境、業務の効率化、製品の向上などなどを考える時に参考にするという
私がそういう所で働いてた頃からだいぶ時間が経つけど
確実に私が働いてた頃よりは色んな事が良くなっている。
本当のところは知らないけど、遠くから眺めていてそう見える。

母は未だ死んじゃうほどのステージでは無さそうだし
本人は落ち込んでるいられない!慣れちゃえばきっと平気!
まだまだやりたい事がある!とこっちがびっくりするほど前向きなので
今後の生活がより良くなるように、改善提案を発信したいけど
これはどこに向けて発信したらイイんだろうか?

同じ病気だったとしても、落ち込んでいて話もしたくないという人も居るだろうし
そんな人からは、どんな事に困ってるとか、どんな事に悩んでるかを聞き出せないけど
母は、もっとこうだとイイのにとか、こんな時が不便だとかを
術後1ヶ月の現在、自分なりに毎日自分を観察して、色々試行錯誤しているので
病気でも元気に発言できる人代表で、生の声を発信出来ると思う。

病院でお世話をして下さる人にも知ってもらえたらイイ事があるだろうし
ストーマのメーカーの方にも、今後のさらなる改良に生のユーザーの声を役立てて欲しい
あとは同じ病気になった人、これからなる人の為にも知って欲しい事があると思う。

母も今の調子で、自分に使命があれば、病気になる前のぼんやり専業主婦だった頃よりも生き甲斐を持てるのではと期待している。

まずはどこに発信したらイイかわからないので
ここで時々紹介させてもらおうと思います。

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