[その他] マーケットプレイスに出品した後の話
データ販売の「置いておけば(数はともかく)売れる」という性質上、審査を通るものを作ることさえできれば何であれ出品するだけ得のようにも思われるかもしれません。
個人的にも概ねその通りという感覚ではありますので、兎に角チャレンジ!という手も有力だと思います。
ただ、出品を維持するだけで幾分かの作業は発生するものです。そのことについて少し知っておくのも良いでしょう。
僕の取り扱っているものの関係上、基本的にはコードプラグインやプループリントについての話になります。
出品維持作業について
UnrealEngineバージョン対応
UEの新しいバージョンが公開された場合はこれに対応することになります。
とくに更新の影響を受けない場合であっても、コードプラグインについては新バージョンでビルドし提出し直す必要があります。
ブループリントやシェーダーコードについてはそのままで大丈夫なことも多く、その場合は管理ページで対応バージョンのチェックを入れるだけです。しかし対応が必要になる場合もありますので確認は怠れません。
比較的新しい機能は更新の影響を受けやすいため、そういうものを使っている場合には特に注意が必要です。
サポート
マーケットプレイスの質問欄や、直接メールで問い合わせを受けることがあります。マーケットプレイスにおける公用語が英語なので、質問も基本的に英語です。
自力で出品できた方であればあまり問題ないでしょうが、もし誰かに翻訳を頼んでいた場合は少し大変かもしれません。
機能に関する質問の他、不具合の報告や要望もあります。
ドキュメントの用意は元より、機能のスコープを明確にしてその中で極力隙を作らないようにしておくのが良いでしょう。まさに言うは易しというやつですが。
アップデート
コードプラグイン等においては現実的に、ある程度の期間アップデートを繰り返すことが必要になります。
アップデートの内容は機能の追加・補完やバグフィックスということになりますが、副作用として自然に宣伝ができます(大事)。
そこから得られるかもしれないもの
心配事を並べるような形になってしまいましたが、これはそのまま得られる経験の裏返しとも言えるでしょう。
なんとなく中くらいのエンジニアがスキルセットとして備えているような
いくらかの英語力
技術資料作り
要求の想定、スコープの決定
仕様の一般化
メンテナンス性の確保
みたいなものについて意識することになりますので、そういった能力が磨かれるかもしれません。
これらはゲーム開発業務に携わるエンジニアにとって、ロール次第では気付かず不足しやすい栄養素かと思います。
やってみようという方への個人的なアドバイスとしては、ぜひ有料で販売することをお勧めします。その方がきっと真剣に向き合えます。そして商魂を見せてくれ。
(CM)商品一覧はこちらから!
Pickup!
Anim To Sprite は3Dモデル・アニメーションからスプライトを生成するプラグインです。
中間データをテクスチャとして保存し、様々な表現を可能としています。