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脱北者野球チーム、アメリカへ行く part10

記事を開いてくださりありがとうございます。
7月26日、ワシントン5日目になります。文才が全くないので、面白さは何もなく、本人の備忘録になっているので、大きな期待はせずに読んでもらえると幸いです。part9の前記事はこちらからどうぞ。

7月26日のスケジュール


Centreville High School

 ついにこの時間が来ました。学生たちも待っていた野球のお時間です。予定していた野球チームとは残念ながらできませんでしたが、チャレンジャーズプラスの中から都合の合う子たちが5人ほど来てくださり紅白戦形式で行いました。会場を貸してくれたCentreville High Schoolの方には感謝しています。
 野球の試合の写真や動画はあまり公開できませんが、こちらの動画と記事ではどのような雰囲気であったのかを知ることができますので、シェアします。特に東京新聞さんは、この日に試合観戦しに来てくれました。

 まずは、アップからスタート。体操と軽いランニングから始まります。コーチ二人は先にグラウンド整備に入ります。その後は、野球を始めたばかりの子(チャレンジャーズプラス)もいるので、一塁までの走塁練習をします。

実際に投げたかったなぁ

 自分が投手になって、学生たちは打席でバットを振り、一塁へ駆け抜けていきます。チャレンジャーズの子たちは、学期初めに何度も教えられたのでスムーズにできますが、チャレンジャーズの子は一塁ストップしてしまったり、踏まないで通過してしまう子もいました。監督からは何やってるんだ~の声が飛びますが、学生たちも自ら進んでこうするんだよと教えています。ついこないだ一度会っただけにもかかわらず、学生たちの仲は良いです。
 その後はキャッチボールですが、久しぶりにこの広い空間でなおかつ大人数でキャッチボールするとボールがいろんなところへ飛びます。ボール取れずに外野まで走る子たちの姿は懐かしさを感じます。
 キャッチボールを終えた後は監督からのノックです。だいたいポジションに2~3人つきました。自分はセンターのポジションで時折ノックを受けつつ守備のコーチです。特にチャレンジャーズプラスの子は、セカンドに一人、ショートに一人、レフトに一人、ライトに二人で受けていました。守備位置やどこに投げればいいかを教えていきます。初心者ですし、硬球なのですが、恐れずにボールを捕りに行きます。背の小さい中学生の子がいたのですが、足も速くて結構落下地点の予想もよくて上手でした。動きの良さを褒めたけど、彼が今も野球を続けてくれたら嬉しいですね。

1試合目

 練習も終わり、チーム分けの時間です。監督がまず二人組を作ります。そして安定のじゃんけんで組み分けを決定です。コーチ二人が監督となり、監督は一人審判をすることになりました。
 自分のチームは、プラスの子が3人(ショート、レフト、ライト)、先生、卒業生が4人と力ではこちら側に有利かな?と思う組み分けになりました。ただ守備が壊滅すると試合時間がもったいないこともあるので、自分はセンターへと入り、打順も10番目にしておきました。1-3番はチャレンジャーズプラスの子たちに設定することで、彼らにも野球の楽しさを知ってほしかったのでできるだけ打席を回そうとしました。
 理事長による始球式も終わり、試合開始です。
 しかし、いざプレイボールがかかると、投手の球は荒れに荒れ、ヒットで打たれて失点というよりは、お互い投手の自滅による泥試合でした。これに関しては練習不足もありましたし、韓国でも週1の2時間の練習なので仕方がないです。それでもストライクゾーンに来たボールをしっかり捉えてヒットにする子もいました。結果的に得点の取り合いになるので、学生たちも打球が飛べばスライディングをして一つでも先の塁を、ホームベースを狙います。
 守備も三振に頼るわけでもなく、飛んできた打球をしっかりさばいて送球してアウトをとります。幸い、ファーストは先生、サードは教え子の学生で固めたこともあり、試合中にどこに投げればいいのかはわかっているので、自分は二遊間と、左右の子に教えるだけでよかったです。

選手たちが
グラウンドに散らばって
試合開始
2回表には先生がマウンドに
久しぶりの~♪
バッターボックス~♪

 久しぶりの打席でかなり力が入ってますね。まさかここまで足を上げているとは思っていませんでした。打撃フォームを撮ってもらっていたのですが、いい所見せようとかなり力が入りの振り遅れのスイング披露していました。結果は四球を選び、その後三塁まで進みます。何を思ったのか投手の三塁牽制の球が背中に当たるアクシデントもありましたが、最終的にはホームへ帰り得点することはできました。結果的にこの試合は自分たちチームの勝利で終わりました。
 チャレンジャーズプラスの学生たちも出塁することができ、すばしっこさを生かしてホームに帰ってきてくれました。

2試合目
 お昼にハンバーガーとポテトを食べて少し休んだら2試合目です。この試合は、学生対アダルトチームになります。アダルトチームには、撮影スタッフ、付き添いの心理相談師の女性先生も一緒に参加しての大バトルでした。
 コーチ二人は現役チームのピンチで登場するということになり、いったんベンチで待ちます。2試合目はどちらかというと一方的な感じの試合展開でした。当然と言ってしまえば当然ですが、アダルトチームのほうが力があります。学生チームのミスや力での押し込みで大量得点をしていきます。一番盛り上がったのは、女性の卒業生でセカンド頑張っていた子が、クリーンヒットを打った時でしょうか。アダルトチームはベンチ総立ちで「ナイスバッティング!」の一言。ベンチに戻ってきたときもハイタッチして出迎えます。
 学生チームの投手はストライクが入らないこともあったため、自分はマウンドへ向かう準備をしていましたが、なんとか抑えて学生チームは、最後の攻撃へと向かいます。監督からの命令により、この攻撃でコーチ二人の投入が決まります。ひとまず、全員の攻撃が終わっていなかったため、9番打者の終わりからコーチ投入することにしました。
 1死満塁のチャンスでしたが、2塁ランナーの子がチャレンジャーズプラスの子で、ルールの認識不足から、投手が捕手からの返球を取り損ね、そのボールを拾ってしまうという事態に。監督は厳しめにアウトのコールをします。時間もない中、粘ることもできないので、打ちに行きファーストゴロで試合終了し、アダルトチームの勝利でした。

きれいに片づけでホテルへ

プール(宿舎)

 ホテルに戻り、夜の予定まで自由時間になりました。自分はプールへ行きます。プールに遊びに来たのは一部の子だけですが、かなりはしゃいでいました。右側のほうは水深約2メートルかな?久しぶりのプールで少し怖かったですが、慣れたら勝手に体が動くんですね。普通に泳げました。

もしかしたら一番活気あった時間かも?

Breakers Korean Bar-B-Q(Fair Oaks Mall)

 

この日の会場はこちら!
アメリカで韓国料理のお店で日本の割りばしに出会う
野菜と肉!

 この日は会場でとある方と非公式のオンライン面談がありました。「え!まじか?」と思う相手との面談でしたし、詳しく書いたら話が長すぎて止まらないのですが、どんな相手とどんな話をしたのかはあの場にいた自分たちだけの財産にしておきます。
 面談中、スピーカーさんの話が止まらないなか、マネさんに呼ばれて会場を脱出。どうやらナショナルズの帽子を全員分買うというお買い物ミッションが発動され、自分を救出してくれましたお手伝いしてとのことでした。
 お店が閉まる時間もせまるなか急いで近くの帽子ショップに行くも、同じ柄のナショナルズの帽子は20数個もあるわけないです。ここは買い物に来た二人の特権を生かして、各々ほしいデザインや色の帽子を選んでそれを軸に何種類か購入しました。しかし、急いで買ったせいか似たデザインで別のチームのものが混ざっており、何人かは別チームのものをもらうことになってしまったのは申し訳ないです。

夜更かしタイム

 ここからは怒られ覚悟ですが、一番濃い時間を過ごすことができたと思いました。夕食終わりホテルに到着。卒業生の子がコンビニに行くというのでついていくことに。アメリカのセブンイレブンに初めて行きました。おつまみとビールと飲み物を買って部屋に戻り、お疲れ会をしました。
 卒業生と先生、自分とマネさん含めて7人でお酒を飲みました。ここでは卒業生たちの恋愛話を初めて聞きました。もしかしたらこれが一番の肴だったかもしれません。なかなかうまくいかない恋愛の話だったり、現在付き合っていて結婚も考えている話であったり、若者の恋愛話を聞くおじさん(31)さんでした。
 個人的に知り合いの脱北者の方は同じ北朝鮮出身の方とお付き合いしたり、結婚しているのが多いのですが、今回は韓国人と恋愛している子もいました。ただやはり北朝鮮出身という理由で悩む部分もあったり、単純にCCだけど後輩とのうまく付き合えずに~という失敗談を話をお酒飲みながら、面白楽しく、もしくは真摯に相談をうけたりとしていました。この子たちと恋愛などのプライベートの話はできるだけ避けていたので、こうしてお酒を混ぜながら話を聞けたのは興味深かったです。

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