仕事絶頂時の妊娠②_つわりとの戦い編

生理予定日から1ヶ月近く経った頃、アイツがやってきました。

つわりです。

でもいつ始まったかは、分からないんですよね。

「なんだか眠いな〜」 (クライアントとのmtgで寝落ちしたことも)
「ちょっと気分悪いなぁ〜」
   ⬇︎
「あれ、二日酔いのような気持ちの悪さ…」
「長時間集中するのきつい…」
   ⬇︎
「最寄りのバス停まで(50m)歩くの無理…タクシーはよ…」
「1時間椅子に座っておくのがギリ」
「柑橘系の何かを口に入れておかないと正気でいられない」
「肉?魚?それ食べ物ってほんと?(嘔吐誘発剤でしかない)」

語り出したらキリがないぐらい色んな症状がありましたが、
少しづつ少しづつ重たくなっていきました。
私のつわりの重症度は、中の上ぐらいではないかと思います。
中には、水すら飲めずにどんどん痩せたり入院される方もいるみたいなので・・・

この時私は、少人数のプロジェクトにアサインされていました。
それなのに、
未婚かつ妊娠初期ということで、不確定要素が多い状況。
両家の親(遠方)への挨拶も完了していないし、お腹の子も無事育つとも分かりません。
プロジェクトマネージャーに妊娠のことを言えずにいました。

当然、これまで通りクオリティで同じ業務量をこなせるはずもなく、
サポートもお願いできないのであれば、ギリギリラインまで手抜きするしかありません。
「100点の仕事をするのは当たり前、110点の仕事をして期待値を超える。」と仕事のスタンスは前のめりな働きマンタイプだったのですが(死語?)、70点の仕事しかできず、日々罪悪感に苦しみました。
考えることが仕事なのに、”考え続ける体力”がなかったのです。

そして、そのストレスで更につわりの症状が悪化する。地獄でした。

騙し騙しなんとか仕事を続け、ようやく安定期に入り、プロジェクトマネージャーに報告することができました。

正直、安定期に入るまで、周りに知られずに上手くやり過ごす対策は何も打てませんでした。
(後手後手の対症療法が精一杯。)
理由は二つ。

①つわりのメカニズムが解明されていないから
②明日自分がどんな体調なのか予測できないから

①については、”ホルモンバランスの急激な変化により、嘔吐中枢が刺激される説”が有力なようですが、科学的に解明されていないのが実情のようです。
これだけ医学が進歩していて、症例も有り余るほどあるというのに…。
まだまだこの世界は未知なものばかりであると痛感させられます。

少し話は逸れましたが、原因が分かっていないのでは、つわりの発生を抑えること、つわりの症状を緩和することもできません。
産院でつわりがキツイことを訴えても、産科業界?では、当たり前すぎるのか、「無理しないで」「ゆっくり休んで」と声をかけられるだけでした。

仕事休めないから、頼っているんですよぉぉぉぉ

なんて声は届くはずもなく…。

②については、明日の体調どころか、1時間後の体調も予測できない状態でした。
正直、一週間前にこうなることが分かっていれば、さすがに事前に仕事を休む調整をしたのに…ということばかりでした。

こうして思い返してみると、仕事のパフォーマンスが落ちているのにその理由を分かってもらえない不安、罪悪感、焦り、
何とか安定期に入るまでやり過ごそうと思うのに打つ手がない絶望
何よりも体調不良。

踏んだり蹴ったりですよね。泣

新しい命を授かるって、とても喜ばしいことなのに、
この時は負の感情が心の大半を占めていたことを覚えています。

晩婚 or 生涯独り身を見据えて、少し前に猫を買い始めたほどだったので、「生涯孤独」の不安がなくなったのは、当時の数少ないポジティブな感情でした。

でもね、大好きな人と生涯のパートナーになれたのに、その喜びが薄れるほど、つわりはきつかった・・・

仕事絶頂時の妊娠③_職場の協力が得られない編 に続きます。