note
四ツ谷にあるnote placeというオフィスで、ネタコメというライブに出させてもらった。にぼしいわしさんが、noteをやっている芸人仲間を集めてくださった。
週の半分以上は足を運んでいる四ツ谷でお笑いができるというのはとても新鮮で良かった。ご近所、見知った場所で催しがあるというのはともかく嬉しい。後楽園ホールも神保町も四ツ谷も全部嬉しい。
初めてnote placeにお邪魔した。
コツコツ毎週更新をするようになってから3年弱、コソコソ誰にも何も言わずに愚痴とか垂れ流していた頃を含めるともう5年以上、noteにお世話になっている。
一瞬だけ開設したライブドアブログが「内容が奇怪だし滑っている」と仲間たちから揶揄され、涙ながらに破壊して退散、息も絶え絶え逃げ込んだ場所がnoteであった。
誰にも何も言わずにコソコソ投稿するような身でも、どこかそれで良いんですよと包み込んでもらっているようで、それでいて世界との繋がりはギリギリ保ってくれているような、なんとなく保健室のような居心地の良さがあった。更新したり保存したりするたびに「その調子です!」とか「少し休んでみましょう」みたく言葉をかけてくれる感じも愛らしくて、まんまと好きだった。軽やかでほのかにグリーンな当時のデザインも洒落た感じがして好きだった。
バツが悪い。noteに足を踏み入れ、noteに実体を、奥行きを感じてしまった。
note placeでは当たり前に人が働いていて、なるほど確かにと言わんばかりに洗練されてスタイリッシュな空間と、人々がそこにあった。働いてる人を一緒くたにそんなスカした言い方してしまうのはなんとも失礼かもしれないけれども、なんとなく想像していた通りにめっちゃかっこよくてめっちゃ素敵だった。ひわちゃんと並びおトイレを失礼しながら「こんなオフィスで働けるなら、お笑いを辞めても良いかもしれないな」などとほざき合ったりもした。
noteのオフィスに潜入した翌日にこうした思いを綴るのが、どうにもバツが悪い。
今まで特に何も考えず、愛らしいなァとか思いながらポチポチやっていたnoteの奥に、めちゃめちゃスタイリッシュでバリバリな方々が働いてる。そりゃそう、当たり前なんだけれども、noteの内側に目がついているような感じがしてともかくバツが悪い。恥ずかしい。考えすぎだとは思う。これからもお世話になる。
しずるの村上さんにコントを見てもらった。その上ありがたい言葉をたくさんもらえた。褒めてもらえた。泣きそうだった。M-1で負けて今にも不貞腐れそうな、ギリギリ不貞腐れてはないけれどもあわや不貞腐れてしまいそうな中、一気に胸が軽くなって、嬉しくて嬉しくて、なんで嬉しいこの瞬間をみんなに見られているんだろう、とわけがわからなくなったりもした。
ともかくも会場の空気感が良くて、みんなそれぞれにウケにウケて、素晴らしい時間を過ごしているようだった。
終演後、noteの方々に見送られ、みなで降りるエレベーター内、誰に対するでもなく空間に「みんなこの後帰る感じですか?」と尋ねた。僕が尋ねた。我慢ならず、他でもない僕が尋ねた。これはすごいことだった。
毎夜毎ライブ終わるたび、コミュニケーションの取り方を見失い、連日直帰記録をガンガンに伸ばしていた僕からしたらすごいことだった。何年かぶりに誰かを打ち上げに誘った。それしきのことで騒がれても、と思われるかもしれないが、ともかく四ツ谷で、noteで、漫才に敗れた後で、コントで、ともかく諸々あって本当に本当に噛み締める夜になった。ゴシップと、M-1に敗れた恨み言を女々しく漏らすみたいな、そこらにあるような打ち上げだろうが、とてもとてもプレシャスな夜になった。
note place、またお邪魔したい。ワクワクするような秘密のおしゃべりにぴったりだと思う。同じ夜を待っている。