双子の計算カード練習でわかった「その子に合ったやりかた」の大切さ
小学生になって初めての夏休み。
今年は休校期間が長かったこともあってか、宿題はドリル1冊のみ。それは初日にさっさと終わらせてしまった娘たち。
2日目からは本を読んだり、絵を描いたり、それに飽きたら「なんか退屈ー。タブレット見たいー」と私にまとわりつく日々。
親としては、何かしら勉強(らしきもの)をさせないと!と焦って計算カードにチャレンジすることにしました。
なぜ計算カード?
とにかく短時間で終わることができるから。
そして、まだ手を使って足し算、引き算をしていたから。
「Aさんは、おはじきを3個もっています。Bさんは、おはじきを4個もっています。2人あわせていくつでしょう?」という問いに対して、式はパッとたてられるが、答えは「えーっと」と宙を見つめて数えている具合・・・。
入学時にもらった「さんすうセット」にある計算カードで、和が10までの足し算、10以下の数字を使った引き算の2種類のリング式のカードを使用し、毎日タイムを計ることにしました。
本音は、最低でも2、3回やってほしかったのだが、集中力が続かず各1回。
Aの場合(すんなり)
娘のひとりは、教えられたら何でもすんなりできるタイプ。そして、できなかったら練習を重ねて努力するタイプ。
そのため、計算カードも日を追うごとにぐんぐんタイムが短くなり、8月の終わりには、当初の半分のタイムでできるようになりました。
Bの場合(手を動かして小分けに)
一方のB。彼女は最初が肝心。ちょっとやってみて手応えを感じると、がぜんその気になるのだけれど、最初につまずくと「やーめた」となってしまいます。
そして、Aのほうがリードしていると感じると、必ずやる気喪失。
カードをめくりながら、少しでも考える問題が出てくると「もうしない!」となり、撃沈。
私は就学前から公文に通っており、計算でつまづくという経験なし。
だから「なんでこんなのもできないの!?」と言いたくなるのだけれど、そこをグッと我慢。
まず最初はタイムを計るのをやめて、とりあえず最後までいこうと声かけしてみました。
それでもやる気が起きず、今度は小分けにしてみることに。
今日は「+1」、明日は「+2」、その次は「+3」の問題だけやってみよう、自分のやりやすい方法でやってみたらと提案してみました。
私としては、このように「+■」の■が同じほうがやりやすいと思ったのだけど、彼女は「■+」と頭がそろっているほうがいいと言うので、一緒に「1+1、1+2、1+3・・・1+9」という並べ方。
そして「私は書いて覚えるほうがやりやすい」と言って、紙に「1+1=2、2+1=3・・・」と黙々と書き込む。
自分が納得するまでやったら(1、2回書いたら)、今度は一緒にカードをめくりながら答えを確認。
これを毎日続けて、夏休みが終わるころにはスムーズにできるようになっていました。
途中で投げ出さなくなっただけでも進歩したと思います。
今までは「すべて同じに」と思っていたけど
同じ環境で育った双子でもこんなに違うとあらためて実感しました。
今までは「2人を平等に、同じように」というのに注意して接してきたけれど、これからは「それぞれに合ったかたちで」という視点も大事になってくるのだなと。
世のお母さん、お父さんは「私の育て方が悪かったから○○なのかな」と考えないでほしいです。
同じDNAで、同じ環境で寝食ともにし、同じ人に囲まれた環境に育っても、彼女たちの好き嫌い、得手不得手、感じ方は違います。
世の中にあふれる教育系、受験系の本のやり方を、そのままわが子に当てはめても、うまくいかなくて当たり前なのだと感じます。
ある本に「1年生は必ず1時間は机に向かうように」って書いてあったから、うちの子も!と思って焦っていたけれど、9月に転校したので、今は新しい環境に慣れるので精いっぱい。
家でゆっくりする時間と睡眠時間を確保してあげようじゃないか、と自分を駆り立てる「べき論」と距離を置いている今日このごろ。
もちろん心おだやかになれない瞬間もたくさんあるけれど、目の前にいる娘たちが健やかに育っていることだけで、ありがたいと思うことにしよう。