【ネタバレ】Fantasia for the Girlsコミュ ○○○であったミリアから見た世界について ~ヨシノやサエとの関係性考察~【デレステ】
※エンディングコミュ公開前にまとめています。
※現時点で劇中描写から確信を持てない要考察箇所を【】で示しています。
☆ミリアから見た世界
ミリアは、魔法で栄えたというとある王国の王女――お姫様であった。
王家の教養として剣術を含む様々なことを学びつつ、王宮魔術師ヨシノや、歴史家サエとも交流していた。
歌や踊り、みんなとのお喋り、そして生まれたばかりの第二王女のことが大好きな、天真爛漫ながらもしっかりした女の子であった。
ある時、世界の『灰化』が始まった。
王宮から始まったそれは、瞬く間に王都ごと一面の灰へと変えてしまった。
お姫様であるミリアはヨシノら王宮魔術師総出で逃がされ僻地へと亡命することができた。
しかし、王家や王宮魔術師は多くが灰に呑まれ失われた。
ミリアはかつてヨシノから伝えられた「ミリアさんの好きに生きていいのですよ」という言葉を胸に秘め、しばしの間そこで暮らしていた。
ある日、ミリアは【①何らかの理由で】王都を目指す旅に出た。
そして、道半ばで灰に呑まれてしまった。
意識に直接叩き込まれる絶望、喪失、虚無。
【②普通なら助からない状況で】ミリアは助けを求め叫んだ。
その叫びは届いた。
記憶を失っていた人物と、『灰被り』と呼ばれる勇ましき一行に。
間一髪、一行の助けにより一命をとりとめたミリアは、しかしショックで声を出せなくなってしまった。
『灰被り』一行には、野営の際に宴のように歌い踊る習慣があるようだ。
声を出せず名乗ることもできなかったミリアは、宴の様子を楽しく見守っていた。
そんな中、記憶喪失の――さっき最初に手を差し伸べてくれた――彼が、隣に座った。
彼から見れば、ミリアが踊りたくて、お喋りしたくて、うずうずしているのは明らかだった。
彼に背中を押され、『灰被り』一行の輪に加わるミリア。
その笑顔の裏では、彼に重ねて、かつて自分を逃がしてくれたヨシノのことを思っていたという。
憩いの場は、突如として響いた衝撃と爆音に塗りつぶされた。
現れたのは、圧倒的な力で『灰被り』一行を追い詰める少女。
そして、少女を諫めるように拘束したヨシノとサエだった。
ヨシノは自分達を、生き残ってしまった『遺物』と称する。
サエからは嬉しそうに「お久しぶりやね」と声をかけられたミリア。
しかし、二人は王宮にいた頃とは違っていた。
声を出せないまま、ただ困惑する。
冷たさすら感じさせるヨシノのあんな声は、今まで聞いたこともなかった。
二人の語りを聞くに、どうやら『灰被り』一行の行く手を阻むつもりらしい。
ミリアは二人と『灰被り』一行の間に立ちふさがる。
ヨシノは問う。
「いったいどういうつもりなのでしょう。」
「……わたくしたちとともに、行きますか?」
かつてミリアが信頼していたヨシノとサエは、今や纏う雰囲気が変わり果てていた。
ここで二人についていけば、王都には辿り着けなくなるだろう。
ミリアは静かに首を横に振る。
困り顔のサエと警告するヨシノはそれぞれ矛を収め、拘束されていたショウコという少女と共に虚空へと消えていった。
場は収まったものの、『遺物』一行が残した置き土産の魔術は灰をおびき寄せていた。
『灰被り』一行は灰を避けつつ王都へ進むという。
――先へ進むのなら、容赦はしませぬ。
――引き返すのなら、今のうちですよー?
そう言われても、行かなければならない場所があった。
ミリアは本来の目的地を、かすれた声で絞り出すように伝える。
「お城に……行かなきゃ……」
辿り着いた王宮は静かで、ひどく崩れていた。
それでもハジメの魔法を頼りに、中へ踏み入って進んだ。
そこで再度ヨシノと出会い、ナオとイヴとの戦闘が始まってしまう。
ヨシノの魔術がひとつ轟くたびに、かつての彼女を知るミリアの気持ちは膨らんでいった。
――もうやめてよ。
――二人とも、違うの。
――ヨシノさんは優しい人なんだよ。
――ヨシノさん。ナオさんだって、イヴちゃんだってそうなんだよ。
――なのにどうして戦うの。
――ヨシノさん、何があったのか教えてよ…
――お話しなかったらわかんないよ…!
――お願い、やめて……もう……!!
伝えたくて、叫びたくて、喉がはち切れそうなくらい膨らんだ気持ちをそのまま踏み出す力に変え、ミリアは駆け出した。
彼女の叫びは、果たしてヨシノに届くのか――。
☆考察
コミュのいろんなところに散逸していたミリア関連情報をまず一本にまとめたらこんな物語調になりました。
みりあPのねくです。
まずこれを読んでる人はコミュ読破済みだと思うので、考察云々の前にひとつ吐き出させてほしいんですけど。
みりあちゃんの妹を勝手に殺すな馬鹿ァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
いや確かに灰に呑まれただけで死んだとは書いてない!!書いてないけど!!
ここ見るまで妹が絡んでるのは想定してなかった!!!!!!!!!
ここ見て妹を喪ったミリアとみりあちゃんの心境に想い馳せただけで心ズタボロだよどうしてくれんだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
本人の境遇を悲しい方の劇中設定に反映するにも限度があるだろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
人の心が無ぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
……さて、ここからの主題は、
もしかしなくてもヨシノ⇔ミリアの間にクソデカ感情があるのではないか?
ということです。
先の項の書きぶりから理解した人もいるでしょう。
それがよく表れているのはこちらのログ解説。
研究の合間によくミリアのお喋り相手になっていたようだ。
研究の合間によくミリアのお喋り相手になっていたようだ。
研究の合間によくミリアのお喋り相手になっていたようだ。
つまりミリアは王宮魔術師時代のヨシノと深めの交流があった。
サエも親しげな様子でしたし、お喋りしたことがあるのでしょう。
しかしヨシノはミリアを灰化から逃がした張本人でもある。
その上で発された
「そのまま、どこかで穏やかに生を終えればよかったものを」
「てっきり、僻地で静かに暮らしているのだと思っていたのですけれど」
という台詞の、必要以上に冷たく突き放すような声のトーンからも察することができます。
デカ感情、有る。
これを前提に、考察を進めていきます。
①なぜ一人で旅に出ていたのか
オープニングコミュより前の、描写されていない話です。
王宮で灰化が始まった際、ヨシノのいう『僻地』に(恐らく空間転移で)逃がされたミリアは、のちにサエが「お久しぶり」と言う程度には『僻地』で過ごしていたと考えられます。
では、それはなぜなのでしょう。
それからある時王都へ旅に出て、その道中で灰に襲われ、ぴーちゃん及び『灰被り』一行と出会った。
では、なぜその時だったのでしょう。
つまり「なぜ一人で旅に出ていたのか」という疑問は、
・なぜすぐに旅に出なかったのか
・なぜその時に旅に出たのか
の二つの意味を内包しています。
まず前提条件として、前述の『王女』についての説明文では
・ミリアは城が灰に呑まれる前に逃がされた
・恐らく逃がされた後に、家族や妹は灰に呑まれた
→ミリアは城や家族がどうなったか知らない(悟ってはいたかもしれない)
ということがうかがえます。
これは王都に向かう理由になるでしょう。
加えて重要なのはこの台詞。
ヨシノとぴーちゃんを重ねている台詞です。
みんなと一緒に踊ったのはぴーちゃんが背中を押してあげたからですが、
その際「好きに生きていい」とは言っていません。
なのでこれは恐らく王宮魔術師時代のヨシノの言葉でしょう。
「してくれてた」がいつなのかは不明ですが、普段から背中を押すようによく言っていたというニュアンスで捉えるべきでしょうか。
その上で、ミリアを逃がす時にも言っていたとしたら。
ここまでは推測、ここからは考察です。
まず疑問への穏当な解答はこのようになるでしょう。
・なぜすぐに旅に出なかったのか
→逃がされる時にヨシノから言われた「ミリアさんの好きに生きていいのですよ」を「ここは危ないから、戻ることなくその地で自由に生きなさい」という意味だと解釈し、その通りにしていたから
・なぜその時に旅に出たのか
→時が経ち家族は自分の後を追ってこず、灰は勢力を広げ、近隣からも灰の影響を聞くようになり、いてもたってもいられなくなったから
いてもたってもいられなくなるのは当然ですよね。
ミリアにとって妹の安否がわかっとらんねんぞ!!!!!!!!!!
一方で、ヨシノの言葉には別の意味も含まれているような気がしています。
「"王家の責務"を気にかけることなく、その地の人間として生きなさい」という意味だったとしたら。
もしかして、王家には状況の打開策が伝わっているのでは。
それが自己に危険が及ぶような大魔法であるために、王家やヨシノはまずミリアにだけはそれをさすまいと遠ざけたのでは。
ミリアは灰の勢力拡大を知り、大魔法は失敗したのだと察し、自分にしかできないと覚悟を決めて王都へ向かったのでは。
灰に呑まれかけた後のヨシノはミリアにも穏やかに生を終えてほしいと願っており、大魔法も一度失敗していて無駄であるのだから本人に危険が及ぶ以上使わせてはならないと思っているのでは。
『遺物』一行が『灰被り』一行と初めて接触したのは、王宮にたどり着けば大魔法を使いうるミリアと合流してしまったからなのでは。
ヨシノ⇒ミリア、デカ感情、有る。
穏当な解答よりもいっそう根拠に乏しいですが、王家の血筋には特別なものが備わっているのではと思わせる要素が他にもあり、無視できない気がしています。
この件は次の項に続きます。
ともあれ、王宮魔術師時代のヨシノの一言とヨシノへの信頼がないとミリアがしばし留まっていた理由が説明しづらいと思います。
ミリア⇒ヨシノ、デカ感情、有る。
②なぜ灰に呑まれても助かったのか
灰に呑まれても助かったミリアは、特別な例のようです。
例えば、ヨシノやサエは「灰に呑まれたのは一瞬」だったにもかかわらず、人格に甚大な影響を植え付けられました。
ミリアは、灰に呑まれながらも何度も叫んで助けを呼べるくらい長い時間、灰の影響を受けていました。
それでヨシノやサエのようになっていないのなら、そこには理由があるはずです。
一般に「灰に呑まれたらもう助からない」という理由は、絶望という観念を意識に直接注ぎ込まれることで抵抗をやめてしまうことにあるようです。
つまり何度も助けを呼ぶことができたミリアは、長い時間灰に晒されてもなお絶望しきっていなかった。
それが助かった要因なのでしょう。
・なぜ灰に呑まれても助かったのか
(1) 王家の血筋には灰に対する抵抗力があった、もしくはミリアにだけは王家による防護の魔法がかけられていたから
→穏当な解答。ひとまず筋は通ります。
ヨシノがそれを知らないことがあるのか?とは思いますが。
(2) 一旦は絶望したものの、灰の中で家族や妹の声を聞き立ち直ったから
→根拠は薄弱ですが、こうあってほしい。
だってこうじゃないと家族の安否を知らないまま辿り着いた王宮で崩壊と喪失を目の当たりにして心折れなかったことの方が説明つかん!!!!!
まず、ミリアとて一旦は絶望したことが本人の口から語られています。
そしてアナザーコミュでは、灰に呑まれた人々は完全に喪われたわけではなく、人によっては対話ができることが明かされました。
みりあちゃんは「あの子」を感知できる小梅ほどではないにせよ感受性が非常に強い子ですし、ミリアには王家の素養もある。
なら声が聞こえてもおかしくないのでは。
ただし灰の中で声が聞こえたというのは、つまり家族の安否が確定したということ。
安否確認だけのために旅に出ていたのなら、この時点で王都に向かう理由がなくなります。
絶望のさなかでは「このまま灰に呑まれればみんなと一緒にいられる」という方向に向かってしまうこともあるかもしれません。
立ち直るには、やはり前項で考察した"王家の責務"が必要だと思います。
責務があったからこそ、家族の声を聞いて「まだやらなきゃいけないことがある」と奮起することができたのではないでしょうか。
(3) ヨシノのいうように、ミリアはまだ幼く絶望を理解できなかったから
→ごめんヨシノ、んなわけあるか!!!!!!!!!!!!!!!!!
何より大切な妹と家族と王宮のみんなを喪ったことを悟って!!
自身も灰に呑まれかけ絶望を叩き込まれて!!
信頼していただろう君達が再会したら変わり果てていて!!
暮らしていた王都と王宮が見る影もなくて!!
それでも立ち上がってここまできた強いお姫様を言うに事欠いて無知蒙昧と!?
どう考えても君達と同じだけのものを味わっているだろうが!!!!!!
ここに関してはヨシノは無自覚にミリアから目を背けているとしか思えない。
ヨシノにも理解の余地はあるんです。
人の失せ物や欲している物がわかるらしいですが、自分自身のそれを自覚しているわけではないらしく、似た能力のあるイヴに絶望せずに分かち合える仲間が欲しいのではないかと指摘されています。
指摘されてもなお、それを認めるような素振りは見せていません。
灰に呑まれたことのある人がいるんだよなすぐそこに!!!!!!!!!
ほら!!!台詞はないけど!!!ミリアが悲しそうな顔で聞いてる!!!!
そのくらい、彼女は無自覚にミリアから目を背けています。
お願いだから、ミリアを信じてあげてくれ………………………
EX. Fantasia for the Girls (M@STER VERSION)でのミリアとヨシノ
実は楽曲フルバージョンにおけるみりあちゃんとよしのんのソロパートはいずれも隣り合っています。
え、そこまでくるとガチの"関係性"では????
"reframe"はミリアとしては「世界の再構築」のような意味合いでしょうか。
「君と」ね…………ヨシノ…………
特に2番の方さあ!!!!!
初見でもみりあちゃんになんて切ない歌詞を歌わすんだって思ったけどその上でさあ!!!!
曲の流れとしてはみりあちゃんとよしのんの部分は城門を指してるけど、
ミリアとしてはヨシノの変わってしまった心を「閉ざされた冷たい扉」って言ってるのでは!?!?!?!??!?
そしてヨシノはそれを知る由もなく「状況を打破する鍵」は王族のミリアが持ってるって言ってるかもしれないってコト!?!?!?
ヨシノ気づけ!!!ミリアは!!!君の心の鍵になりたいとも願ってるんだぞ!!!!!!!!!
あと、これに関しては自分の耳にそこまで自信は無いのですが。
フルの1番サビの「明日を拓くFantasia」はみりあちゃんとよしのんで歌っているように聞こえています……………………………………
全員ではないことは確か、みりあちゃんの声がメインで聞こえているのも確か、もう一人くらい混じってると思うんだけど自分にはよしのんに聞こえる……………
さすがに幻聴かもしれない。耳に自信がある人の見解も聞きたいです。
☆所感
総評、イベコミュとてもよかった。
ミリアとヨシノの関係性の話ばかりしていて書くところがなくなった、今回のコミュで個人的に一番感銘を受けたミリアの台詞について書いておきます。
ポイントは2点あります。
1点目は、みりあちゃんの口から出る「すっごく怖い」という言葉の重みについて。
彼女はお姉ちゃんであり、できるだけ周囲に心配をかけまいと振る舞うことが多いです。
気持ちを吐露する時も「ちょっぴり怖い」という修飾をつけて言いがち。
だからといって気持ちを偽っているわけではなく、それよりも楽しい気持ちの方が遥かに大きいことの方が多いのでしょう。
私はそう解釈しています。
そんな彼女の口から、「すっごく怖い」という言葉が出たのは今回のほかに一例しか私は知りません。
アニメU149第3話のことです。
このシーンを見た時と同じ気持ちを、今回ミリアに抱きました。
頑張ったね………………………………本当に………………………………………………………
2点目は、「お姫様は、強いんだからっ!」という台詞について。
これもかつて刺さった別の台詞に関連していまして。
アニメU149ブルーレイ3巻特典ボイスドラマ「お姫さまの国」の内容です。
シンデレラガールズでお姫さまと言えば。
そう、古賀小春ちゃんですね。
このボイスドラマは小春ちゃんがメインで、勇者カオル、剣士ハル、ハルのオトモ犬ニナと一緒に、お姫さまの国にやってきたいじわるな魔王レイナサマにさらわれたヒョウくんを取り戻すお話です。
だいぶファンタジーだしこれも実質Fantasia for the Girlsかもしれん。
この物語の山場、レイナサマを打ち倒す時の台詞がこちら。
この台詞が大好きで………………
か弱いように見えてとっても強い女の子が好きで………………………
そう、小春ちゃんも言ってた、お姫さまって強くって……………………
今回のコミュでも一貫していて、とても良かったです……………………………
Fantasia for the Girlsのコミュはまだエンディングを残しており、決戦のさなかであるうえ謎も多く残されています。
例えばそもそも何が原因で『灰化』が始まったのか、など。
推測の種にできる要素がほとんどないため、ここでは取り上げていません。
それでも、最後には『灰被り』一行に光が差すでしょう。
エンディングが楽しみですね。