夜明けの向こうのダークヒーロー

ここから先は楽屋裏!
ダークヒーローによるこちらの駄文解説タイムだ!

……何?俺は誰なんだと?
そうだな。洗いざらい話してもいいのだが、
気になる視線がちょっと多く感じているので、今回は敢えて伏せよう!
大丈夫、昔の俺じゃないが、お前の想像の範疇にはいるぞ!

おら!古箱!装備品だせ!

実家の倉庫を掃除していた彼女は、ふと見つけた古びた箱の中身を見て、一人驚きの表情を浮かべてしまった。

元学園生諸君!古箱、好きかい?
レア装備を期待して、鍵を片手にいざダンジョンに向かい、金や言行録といった微妙な中身に意気消沈した、あの古箱は好きだったかい?
俺?俺は……うーん……ま、まーまーかなぁ……ダッシュ、ステルス……うっ、頭が……

沈黙麻痺石化耐性早ミスコーディネート

虹色に輝く不思議な履物。
神秘に満ちた装束。
復讐者から勝ち得た帽子。
光術師の為のメダルとベルト。闇を祓う小盾。

そして中でも丁寧に保管されていたのが、輝きに満ちた王笏であった。

致命的な異常耐性を抑えて、後は速度重視。
スロットはもちろん単体回復、全体回復、プロ、レジ、キュア、ヘイスト風、蘇生。
ウーン、やってらぁ。

でも、あれ……
昔、ヘカトンキャップ狩り散々やってたから、最終的な頭装備はそっちなんじゃ……いや、どうだったっけかな。
あ、ちなみに我々au時空なので13章が極致です。
俺もブラックロータス打ちたかったなぁー。

某魔神「それは我だ」

あの時、この王笏を譲った相手も、貸して後で返してもらうつもりも無かったろう。
それを勝手に借りた事にしたのは、幼かった自身の身勝手な我が儘でしかなかった。
今ではもはや、誰から譲られたかすら、忘れてしまった位、遠い遠い昔の……


おい見出し!
攻略面ではアバターのクラス不問、散々前章魔神より弱いとネタにされた魔神はケエレ!
セレコ12枚はもう出せねぇからな!

……でもまあ、セプターって王笏の意味あるって知ったとき、いやあ無茶苦茶格好いい言葉だな、って思ったわ。
そもそもミスティックっていうクラス名が格好いい。僧侶系クラスにこの名前のセンス、ヤバイよ。

……話戻すけど、昔の事って、不躾だけどホント忘れるよな。

ミスは自然と日記が溜まる

「……いや、でも。もしかしたらまだ残っているかも。あの頃の冒険日記。それを見れば誰から貰ったとか、万が一で分からないかなー。ちょっと調べてみよっと……」

強敵相手にミスティックの支援性能は欠かせないので、ちゃんとした最前線のミスティックなら冒険日記も頻繁に来てたらしいっすね。
そういや寝る前にミスに着替えるの癖になってたって言ってたっけ、彼女も。

ここにはメイドはおらんのだ

「しかも、内容も割と下らないものばかりだったわ……
私の名前捩って喫茶店やらせてみたり、斥候共が、喫茶店で変態ムーブかましてきたり……
ホント、恥ずかしい事ばかり残ってる……」

あの頃は若く、彼女が所属していたコミュニティにお邪魔して執事役なぞやっておりました。
恥ずかしいというか、やんべぇ空間になったよなぁ内心思ってました。 

大体3回は世界救ったハズ

『英雄の言行録、正直あんまり有り難みないなぁ』と、学園生時代は思っていたが、
今考えてみると『ああ、アレはちゃんとした読み物だったんだな』という思いに至る。
こんな若気の至りは、未来の英雄候補には絶対読ませちゃだめだ。

ぶっちゃけ俺もそう思う。
なんだかんだ言って3回位強い魔族倒して野望挫いていたはずだし、割と業績は英雄っちゃ英雄だったよな……
それでも、あの時の俺達は学園生であり、今見たらちょっと恥ずかしい青春の1ページでしかないよな……

やり込みにかけた青春ではない

日記の中には、相棒の斥候が主に考案した討伐の記録があった。
巨人親子の同時討伐戦法の考案。光術師無しでの結晶破壊。
少数精鋭での『できそこない』討伐。
それらは彼があの頃編み出した、強敵への攻略法と、その果ての偉業の数々であった。

なんか凄い事したように言ってますが、俺はちょっと考えて出来そうなことしてただけだからね?
当時もっとやばい学園生、いましたからね?
1人旅の挑戦とか何クラスでやられてたと思う?5(全)クラスだよ。俺には出来んよ頭下がるよ。

一応、メインは俺だった

『強大な相手からの理不尽から皆を守りたい』
という、その一点に最後まで揺らぎは無く、それを成し遂げた。
私は英雄の道を歩みながら、英雄を支えられる道を探していた

言ってたね。
アクションシャウトで決めてたね。
守られるより守りたいって、言ってたね。
そして、見事成し遂げていたよね。
うーん。学園生時代の実力は、やっぱ彼女の方が上だったよなぁ……
俺はなんだかんだ言って裏方ばっかしてたな……

それは今から20年前の事である

今、私が守るべきは薄明を照らす、微かな光明ではない。
夜明けの向こうに広がる、私の道なんだ。

当時は薄明の時代なんて呼ばれていた。
やっと見えた微かな光の中、どうにかして光の向こう側を目指していた、実は最も暗い時代。
そんな中で次代の英雄を育成する学園とかも作られた。
そして、早20年余り。未だに世界の夜明けは訪れていない……

……そんな昔から、もう20年経ったんだよな。
あの時には戻れないけど、いい時代になったよな。全く。

次は2034年にお会いしましょう?

……50周年の時は、顔出そうかな。

メイア

Q:あれ、家名が……
A:学園生時代が10代だったと仮定しても、それから10年は経ってるんだぞ……
つまりそんな年齢だと推測できる一般人の家名を詮索する事がどう言うことかよく考えろ!!!