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バントもできない2番バッター

トゥトゥー トゥートゥー
トゥトゥー トゥートゥー

「朝よー はよ起きねぇ!」

鳩の鳴き声に母の威勢のいい声

鳩の鳴き声は、なんとも心地良かった。

だが、母の声を聞くと

彼の朝は、すぐさま憂鬱になるのであった。

集合時間の数十分前に起こされる。

間に合うわけがない。

どうしょうもない。

そんな時、

決まって父が、ちゃちゃをいれてくる。

乗ってしまう僕。毎度、遅刻。

そんな僕を、待ってくれた、優しい上級生。

まっちゃん。

みんな、まっちゃんを恐れていたが、

僕は、何が恐いのかわからず、

いつもちょこんと隣にいた。

後に、みんなが、

なぜ恐がるのか目の当たりにすることとなる。


いつも通り登校していると、

まっちゃんが、

いつもより楽しそうにしていた。

みんな、感づいていた。

僕は、なんのことかわからず、

テクテク歩いていた。

すると、 

「学校までパンイチになれ、誰と誰と………」  

と言い出したのだ。

指名された者は、やめてと懇願し、

パンイチになって、笑顔で学校まで登校した。


後ろからのあの光景は、

なんとも幻想的であった。………笑

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