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深夜特急に乗って ポール・マッカートニーの歩き方(2) 決戦の日
正直な話、もう1cmでも前でポールを観たいとは思っていませんが、100回目ぐらいはポールにサインボードでも観てもらおうか、と思いました。
チケット取りは決戦です。98回目となるマンチェスター2日目はどこでもいい、99回目のロンドン初日は一番安い席で、100回目のロンドン2日目はHot Soundという、前の方の真ん中ブロックの席で観たいな、と考えました。
決戦の日は、高崎に出張でした。以下、当日の日記を添付します。少々ダブるところもありますが、その日の思いが一番伝わる内容だと思います。
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9年ぶりにイギリスに行くことにしました。趣味の関係もあり、また仕事関係でも縁があって20数回渡英してると思いますが、これが最後な気がします。
ワンハンドクラッピングがイケナイ時にリリースされちゃったわけで、あれ聴いてたら最後にSirのライブで号泣しよう、という気持ちになったのも理由の一つであります。
先ほどツナ本増刷分の発送も完了。予想以上の反響でして、見本刷りも含めると500冊弱発送した気がします。一つ一住所を書いていましたら、こんなにSirが好きな人がいろんな所にいらっしゃるんだという思いで胸が熱くなります。本当にありがとうございました。
そのツナ本に私の下手くそなエッセイが2本入っておりまして、そのうちの一つに深夜特急のことを書きました。もうとっくに人生の折り返し地点を過ぎておりますが(ハゲタカ芝野)、会社に入って30年超えでして、色々吹っ切りたいと思っていたところでもありました。そっか、沢木耕太郎は東京を出発してロンドンで旅を終えたんだ、じゃあ、今回、ロンドンに行くか、そもそも初Sirが東京だったしな、とそういうわけでもあります。
つまらないことですが、Sirのライブ参戦も97回を数え、今年3本見たら100回だとか、円安も収まりそうもなく来日はもうなさげだなとか、Sirも齢82だしな、とかそんなこともちょっとは考えました。
チケットを取る日の朝、玄関先のSir in OSAKA 2002のサイン額縁に手を合わせ、ひたすらOver Americaを聴きながら夕方に向けて気持ちを高め、整えていきました。チケット取りは一瞬の迷いが生じた時点で負けです。行くと決めたら、絶対にとる。その1択です。Seating Mapを頭に入れておく、端末は複数台用意し(今回は6台)、基本はPCで取るなどなどSirのチケットに関してダケは妙に段取りの良い私です。
ま、チケ取りについての結果はさておきまして、正直な話をすれば、ワンハンドを聴かなければ渡英も考えなかったでしょうし、仮に日本公演が決まったとしても何にもしなかったと思います。もうライブはいいんです。
さて、安航空券の関係で、ロンドン最終日が終わった後も2泊居残らなければなりません。親しい方には言っていますがイギリスというかロンドンにはいい思い出が殆どなくて、あまり好きな場所ではないんです。
そこで2004年にリスボンから行きそびれたポルトガルのサグレスに弾丸で行ってこようかと考えました。サグレスの岬は沢木耕太郎が旅の終わりを実感した場所。20年前に行っていたらあそこで色々生き方変えれたかもなあと今更ながら思っても後の祭り、祭りのあとでございますね。
一月前の深夜特急第1巻の香港・マカオ編から一気に深夜特急第6巻の南ヨーロッパ・ロンドン編に飛んじゃいますし、一月前もマカオ→香港で、今度もロンドン→南ヨーロッパ、という反対の進路ですが、いろんなものを一つ一つ卒業して、身軽になろうと思っております。
意外とロマンチストでしょ?自分で言っちゃいけないか(笑)
My Friends,
See You in the UK!!
すいません、6日間有給休暇いただきます。
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