雪の方がやさしい
今年も、梅雨の季節の豪雨災害が発生した。被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、これ以上被害が拡大しないことを切に願う。
北海道には梅雨がない。しかし、「蝦夷梅雨(えぞつゆ)」という言葉がある。6月辺りに雨が多くじめじめした天気が続くことだ。ワタクシはずっとこの蝦夷梅雨も梅雨と同じものだと思っていたが、先日、NHKで違いを解説していた。
同じ時期に雨が降るが、そもそも原因が違うということだった。このトシになって、ひとつ利口になった。
それにしても、内地(※北海道から見て道外のこと。ワタクシの感覚だと沖縄は含まれない)の梅雨の降り方は、時折、鬼気迫るものがある。水害は怖い。札幌がこんなに雨が降る土地ではないことは、ありがたいと思う。
ただ、札幌に水害がないと言えば噓になる。ワタクシの実家やこの宮殿が被害に遭ったことはないが、これまでの人生で数回、大変な雨を経験している。
豪雨災害のニュースに触れるたびに思う。
「雪の方がずっといい」
と。
この話をすると、雪が降らない地方に住んでいる人や、本人の意思によるものではなく北海道に引っ越してきた人は、反論する。
「雪の方が大変だよ。吹雪なんか、絶対に大変だ」
しかし、ワタクシは考える。雪は、勝手に人の家に入ってきたりはしないのだ。仮に一晩で1メートルの雪が降ったとしても、外に出られなくなるかもしれないが、雪が住宅に入ってくることはない。昔の話はさておき、現代の住宅で、雪の重みで家が潰れることはほとんど起き得ない。雪の方がやさしくて節度があるのだ。
雨は、河川を溢れさせ、道路を川に変え、床下、床上と浸水する。あれは怖い。
札幌は、お盆を過ぎたら秋風が吹き、あっという間に秋が来て、あっという間に冬が来る。
冬は長い。雪とは上手になかよくやっていかなくては。
これから夏本番なのに、うっかり雪の話を書いてしまった...