神戸・倉敷・尾道旅行記:4日目/4日
母と妹とで行ってきた旅行。長々書いてきましたが、とうとう最終日です。
これまでの旅行記はこちら↓
この日は今までのどんより、時々雨、時々晴れの天気から一転、ぴかぴかの快晴となりました。
ホテルの朝ごはんはこれでもかというほどの広島県産。おかげで倉敷の続きでなんとなく岡山気分が抜けていなかった私たちは、「そういや広島だ!」と今更ながら気付いたのでした。
朝食後にチェックアウトし、荷物を持って駅まで行って、そこで預けてから散策に繰り出しました。
妹が昼過ぎに出ないといけなかったので、こちら↓のコースを取ることにしました。
快晴を楽しむ「千光寺山山頂」
朝から暑さが厳しくなったので、ロープウェイまで20分も歩いていけないという母の訴えで、タクシーで千光寺山ロープウェイへ。
ロープウェイで山頂まで3分ほどという短い時間。そんなに高くない山ではあるものの、ロープウェイ降りてすぐにある展望台「PEAK」に上れば尾道や瀬戸内海を一望できました。
空の青、海の青、山の緑、そしてところどころの山にかかっている霞、最後の日になってようやく天気に恵まれたからこそ堪能できるすがすがしさでした。
ただめちゃくちゃ暑いので、長居はできず。ひとしきり写真などを撮って展望台を後にしたのでした。
母も俳句をひねる「文学のこみち」
山頂から少し下ったところにある千光寺までの道は「文学のこみち」といって、尾道に縁のある文章や句が岩に彫られていました。
そのためか出発地点のところに、俳句を投函できるスタンドがあり、少し俳句をたしなむ母に「句を詠まないと!」とせっつくと、何やら考えていました。千光寺にも投函できるところがあるらしいとは分かっていたのですが、千光寺に着く頃にはすっかり忘れ、投函することなく山を下りてしまいました。
私も妹も句についてはさっぱりなのですが、その中で私がいいなと思ったのは十返舎一九の句。
「日のかげは青海原を照らしつゝ 光る孔雀の尾の道の沖」
俳句ではないですが、丁度私たちが見た尾道の海の光景のようで、句を見て展望台で見た風景を思い起こしたのでした。
風鈴の音が涼やかな「千光寺」
思ったよりもこじんまりとしたお寺ではあったものの、ここから見る景色もよかったです。
いくつもの風鈴が釣り下がっており、風邪がふくと一斉に鳴りだすのが涼やか。ちょうどいい風が吹いていて、少し落ち着くこともできました。
お参りをして更に下っていくと、今度は天寧寺の三重塔が見えてきました。
三重塔を入れた尾道の写真は撮りつつも、本日の楽しみが待っているので、天寧寺の方には行きませんでした。もしかしたらそれでバチが当たったのかもしれませんが……
猫ではなく蚊にしか出会わなかった「猫の細道」
尾道といえば猫というイメージだったし、モデルコースに”猫の細道”とあってとても楽しみにしていたルート。
ところが!全然猫いない!!!
もしかしたら平日だったからかもしれませんが、本当にこの「猫の細道」は今でも観光地となっているのか…?というくらい、暗くて、お店もやっておらず、中には廃屋のようになっている所もありました。
昨日まで雨だったせいもあるのか、暗くてじめじめしていて、とにかく蚊がたくさん!
蚊にくわれやすい体質(?)な私は、この短い細道だけで5か所もくわれてしまいました。
蚊じゃなくて猫に会いたかったんだよ~
思い立って向島に渡ってみる
ロープウェイの人に「100円で向島に渡れますよ」と聞いて、突発的に渡ってみようとなった私たち。
渡船(フェリー)に乗るのですが、結構頻繁に行き来しているようで、ひとつ乗り遅れてしまったものの、割とすぐ次が来ました。
地元の中学校くらいの子たちと一緒に乗ると、おじさんが100円を回収しに来ました。そうこうしているとすぐ向島に到着。
さて、向島に来てみたものの、向島に何があるのか、どこを見たらいいのか何も調べておらず(なにせ突発的だったので)、ただ降り立っただけ。
もう一つの渡船に乗れば尾道駅前に着くらしいということが分かって、そこに向かうことにしました。
ところが海沿いには行けないようで、Googleマップはぐるっと島を回るように指示してきます。
暑い中、後から知った有名所だったらしい後藤飲料水工業所やら住田製パン所を見向きもせずに通り過ぎていったのでした……
唯一立ち寄ったのは向島厳島神社。
渡船のチラシに面白い獅子がいるとあったので、寄ってみたのでした。確かに足を投げ出した可愛い獅子がいました。
七夕の笹も用意されており、自由に願いごとを書いてよさそうだったので、せっかくだしということで書いて吊るしました。よく考えたら随分久しぶりに願いごとを書いたかも。
こうしてなんとなく渡ってみた向島でしたが、特段何をすることもなく、また尾道駅の方へと戻ったのでした。
妹とお別れ
駅に着いてみると、妹の出発時間までもうちょっと時間がありそう。
ということで、気になっていたレモンソフトクリームを食べることに。駅近の尾道ラーメン屋さんの軒先でいただいたこのレモンソフトクリーム。暑さもあって、べらぼうにおいしかったです!
まさに生き返った~
妹とは別れ、母とまず近くでランチ。
その後、林芙美子記念館にでも行くかとなり、その前に駅のインフォメーションの所で他に見どころないか聞こうということになりました。
そうしたら…なんと林芙美子記念館は土日祝しか開いていないというではありませんか!
しかも他の行くべきところを聞いても、首をひねるばかり。因島の方へもバスで行けなくはないけれども、もう微妙な時間となっていたのです。
途方にくれる二人。
妹と一緒に帰った方がよかったんじゃないか、とまでなったのですが、それであれば岡山まで戻って、岡山観光すればいいんじゃない!?となったのです。
もう時間があまりないけれども、後楽園は行けるんじゃないか?
そうと決めたら大急ぎで次の電車に飛び乗ったのでした。
二人して左半分だけ日焼けした「岡山後楽園」
後楽園が閉まるのが6時。なんとか4時半過ぎ頃に着いた私たち。
後楽園の前に着くと、日焼けしたお兄さんに呼び止められました。なんでもフランス発祥というシクロポリタンという人力車の自転車バージョンみたいなものに乗って、岡山城まで乗せてくれるとのこと。岡山城側から後楽園に入ることができるので、ここからは遠い岡山城までをこれに乗れば、どちらも楽しむことができまうしょ、ということ。
時間がない観光客。そういわれると「せっかく来たんだし、岡山城も見よっか」となるのでした。
岡山城までの道中、軽くガイドもしてくれました。岡山城に着けば、岡山城の特徴も説明してくれ、写真も撮影してくれるというサービスも。
なんでも岡山城は2022年に令和の大改修が終わったところで、歴史学者の磯田道史氏の監修でとても面白いですよ、ということでした。
非常に行きたかったのですが、それこそ岡山城だけでも1時間では終わらなさそう。次に託して後楽園のみにしたのでした。
お兄さんとは岡山城前で別れて、天守閣近くまでちらっと見てから、後楽園へと向かいました。
後楽園へは橋を渡っていくのですが、そこでお兄さんは渡ったら右に行くと教えてくれたのに、私たちはすっかり忘れて左に行ってしまい、結局のところ後楽園の正門へと戻ったのでした。シクロスポリンの意味…
何はともあれ、後楽園に入ってみたら…なんとまあ広いこと!!!
園の中心部はあまり木が植えられておらず、広々とした芝生が広がっているせいか、よけいに広く感じました。なんというか、途方にくれる広さというか。
とりあえず目についた所からめぐってみることに。唯心山に登ってみたり、建物をめぐってみたり、蓮を見たり。
暑さもあり、ひととおり周ったらなかなか疲れました。閉園の6時をあっという間に迎えましたが、十分見ることができた気がしたのでした。
〆はタイ料理で
岡山も満喫することができ、心置きなく新幹線に乗って新神戸へ。
夕飯は三宮で済ませようとなり、そうなると旅の始めに行ったバーンタイにまた行くか!?となってのでした。
着く時間が分からなかったので、予約せずに一か八かで行ってみたら…残念、予約でいっぱいで入れませんでした。
口の中がタイになってしまった私たちは、すぐ近くの別のタイ料理屋さんへ。
バーンタイほどではなく普通においしいタイ料理屋さんで、いつもバーンタイに振られるたびに行っていたお店に行くことになりました。
いつもはちょっとしょっぱいと思っていたのですが、汗をかきまくったせいか丁度良く感じ、「結構おいしかった」なんて言いながら、旅のしめくくりの夕飯を終えたのでした。
ここまで長い旅行記にお付き合いいただき、ありがとうございました!