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「IMAGINARIUM」展@市立伊丹ミュージアム
敬愛するjunaidaさんの展覧会となれば行くしかない、ということで市立伊丹ミュージアムに行ってきました。
先日、felissimo chocolate museumで開催されている展覧会の方も行きましたが、点数も多くこちらも大変見応えがありました。
平日なのに結構な人で、junaidaさんの人気ぶりがうかがえました。
絵本でもなめるように見て、junaidaさんの描く世界を堪能していますが、やはり原画となると、色の美しさも相まって素晴らしさ格段でした。
素晴らしさは書き尽くせないところですが、大きく3点あげたいと思います。
画力がすごい
言うまでもないことだと思いますが、シンプルに画力がすごい!!!
緻密な絵から大きな絵まで、一点の狂いもなく描かれているように感じる説得力の強さ。
junaidaさんが頭の中に描いているイメージが、そのまま絵に表現されているんじゃないかと感じるくらいでした。
友人が「うまく描けないって悩むことあるのかな」と漏らすのも頷けるくらい、完全なる完成形という感じ。
建物の絵が多いのですが、当り前にパースなどの狂いなく描かれているし、ものによってはエッシャーのように「これはどうなっているんだ?」という複雑な作りでも破綻がありません。
基本中の基本なのかもしれないですが、自分の中でしっかり整理してきっちりと描かれていると、こんなにも説得力が出るんだなと思いました。
”好き!”が伝わる
パースなどに狂いがないと言っても、だからって杓子定規な優等生な絵というわけではありません。
細部までjunaidaさんの”好き!”が詰まっているようでした。
あの細かさはよっぽど好きじゃないと描けないよな…と思いつつも、そういう細かさやサイズ感を抜きにしても、家や楽器、ファッションなど細部までが生き生きとしているのは、好きに他ならない気がします。
余談ですがサイズの話で言うと、絵本を拝見した時には、例えば『Michi』などあの細かいものは、大きく描いて小さく縮小しているのかなと思っていました。
ところが原画を見てびっくり!原寸大だったのです。
ひえぇ~~~と目をこすりこすり眺めてしまいました。
全体的に見ても色や形も美しいし、近くに寄って見ても楽しめる、何度見ても楽しい気持ちになるのは、junaidaさんが楽しんで描かれているからじゃないかなと思いました。実際のところは分かりませんが、ハッピーな気持ちが伝わってきている気がしました。
また可愛いものだけではなく、『EDNE』のようなちょっと不気味なものからも”好き!"が感じられました。
不気味なものの中に美しさを感じるというか…
junaidaさんの多面性をうかがえて、表現の幅の広さに感嘆しました。
発想力が豊か
モチーフとなるのが帽子だったり楽器だったりとよくある物、しかもちょっとアンティークっぽいところもあるので、昔からよく使われているフォルムとも言えます。
そこから展開される細かいところが実にバラエティに富んでいるのです。
例えば『Michi』には本をモチーフにした町が出てきます。
本なんて日常によく見るものだし、四角という形が決まったもの。
それをちょっとした形状の違いや、立てかけてあったり少し開いていたりといった状態の違いによって、変化に富んだ町を作っているのです。
似たようなモチーフを描かれていても、色んなバリエーションがあって、どんどんと想像が広がっていく感じなのかなと思いました。
また前述の通り、かわいい感じだけではなく少し無気味な感じ、細かい絵だけではなく、人物1名で大きく表現された絵もあり、色んな引き出しをお持ちなんだなと思いました。
表現が様々でありつつも、ちゃんとjunaidaさんの作品と分かる世界観もあって、ますます好きになってしまいました。
最後にすごくどうでもいいことなのですが…
私、以前からロバが大好きと、本日一緒に展覧会に来てくれた友人に力説していたのですが、junaidaさんの作品にもロバがたくさん登場していました。
「junaidaさんもロバ好きなんだ!」と完全にファン心理ではしゃいでしまいました。
ロバ好き仲間として(勝手に認定)、junaidaさんの画力に少しでもあやかりたいと思ったのでした。