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福田美術館と京都国立近代美術館

11月23日の祝日はあいにくの雨でしたが、友人と京都の美術館に行ってきました。
行ったのが福田美術館の「芭蕉と蕪村と若冲」と、京都国立近代美術館の「ルートヴィヒ美術館展」。
忘れないうちに感想を書いてみようと思います。

「芭蕉と蕪村と若冲」@福田美術館


嵐山にある福田美術館は比較的新しい美術館で、コレクションの素敵さと、立地の素晴らしさとで、私のお気に入りの美術館の1つです。
規模があまり大きくないというのもポイントで、嵐山の景観を楽しみつつ、ゆったりとした気持ちで観れるのがお気に入りポイントです。

昨日は紅葉のなか来館できて、これぞ豊かな時間〜という感じでした。
雨は降っていましたが、霧がかった景色、霧が晴れて雨で濃い色となった紅葉、と晴れた日とは違った景色が楽しめました。
ああ、やっぱり嵐山好きだ!!!

展覧会の方も新たな発見のある展示でした。

正直なところ、蕪村にはあまり興味がなくて文人画のイメージしかなかったけれど、かっちりした(という表現が正しいか分からないけど)屏風絵もあるし、色んなジャンルの絵があるんだというのが発見でした。

そして何よりもの目玉は、芭蕉による《野ざらし紀行図巻》。
芭蕉が絵も描いていて、これがなかなか可愛い。
でも可愛いと思って見ていると、内容は哀しい現実や切なさが書かれていて、そのギャップにはっとさせられる。
直筆のは2点しか現存してないらしく、その1つを余すことなく見せてくれているので、これだけでも来た甲斐あったなと思ってしまうくらい。

近くの嵯峨嵐山文華館と共同の展覧会とのことでしたが、もう1つの展覧会のチケットを既に買ってしまっていたので、福田美術館のみで嵐山を後にしたのでした。

「ルートヴィヒ美術館展 20世紀美術の軌跡―市民が創った珠玉のコレクション」@京都国立近代美術館


正直なところ、嵐山&福田美術館と抱合せで来てはいけなかったなというのが大きな反省点。
紅葉美しく自然に囲まれた所に、表情豊かな展示から一転、建物が建ち並び(都会ではないとはいえ)、観るものに問いかける作品たち。
あまりに真逆すぎて、頭がついていけませんでした…。
更に昼ご飯後で眠くて…

ただただ自分が悪く、展覧会にまったく落ち度がないのですが、100%楽しめたとは言えないです…申し訳ない。
近代美術以降は、個人的にはコンディションが大事だなと思った次第です。

と言って終わるのはしのびないので、もう少し書くと。
この展覧会の面白かったところは、ルートヴィヒ美術館設立の由来に焦点をあてたところ。
展覧会のタイトルにも入ってますが、ルートヴィヒ美術館は市民の寄贈によるところが多いらしく、作品展示が各コレクターについての紹介とともにありました。

時々、コレクターの名前を冠した展覧会がありますが、結構この視点の展覧会も好きです。
なんとなくその人の好みが分かるのが面白いなというか、「この作品買うってことは趣味合いそうだな、友達になりたい」と妄想が膨らむというか。

ということで、作品との対話というより、コレクターとの対話な鑑賞でした。
「このコレクションいいね、確かに部屋に飾っときたい」とか、逆に「これは何がいいと思って購入したの?教えてほしい」とか。

因みに観終わってからカフェでお茶したら回復しました。
先にお茶しとけばよかった…くっ…


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