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こんにゃく問答の意味と語源

蒟蒻問答という言葉の意味は知っているだろうか。意味はちぐはぐな応答を意味する。会話を普通にしたいだけなのに、どうも話ができない人が令和に溢れる。令和7悪の1つ、それがこんにゃく人間だ。しかし、令和よりはるか前からちぐはぐなやり取りは存在した。

こんにゃく問答

これは落語の話から始まる。江戸を食い詰めた八五郎が空き寺の住職になったが、経も知らず寺男の権助と酒ばかり飲んでいた。

ある日、寺に有名な寺の僧がやってきて問答を申し出た。

僧「和尚はいるか?」

八「お、お、和尚は今、いません。。待っても無駄ですよ、一度行ってしまうと何年も帰ってこないんですから。」

僧「じゃあ、2年でも3年でも毎日通ってやる」

困った八五郎は権助と相談し本堂にある金目の物を売り払い別の空き寺へ移ろうとした。そんな時、上州のこんにゃく屋・六兵衛が現れた。

六「、、、なるほど。じゃあ俺が大和尚になってやる。耳も聞こえず、口もきけないふりをしていればそのうち帰るだろう」

八・権「Good idea!」

翌日僧がやってきた。色々と問答をするも全無視。しかしここで学問がある僧はこう思った。

僧(これは、黙行だ。。。黙っている修業なんだ。)

そこで、両手の人差し指と親指で小さい丸をこしらえ前へつきだした

僧(天地の間はなんでしょうか?)

すると六兵衛は両手で空に大きく円を描いた

僧(大海の如し、だと!?)

これには平伏。次に両手の指をぱっと開く

僧(十法世界は?)

六兵衛は片手をぱっと開いた

僧(五戒で保つとおっしゃっているのか。。)

またまた平伏。最後に三本指をだす

僧(三尊の弥陀とは?)

六兵衛はアカンベェをした

僧(目の前を見ろとおっしゃっているのか。。。おそれいった。)

そうして僧は逃げだした。八五郎が感心して六兵衛の元へ行くと六兵衛がすごく怒っている。

六「ありゃ乞食坊主だ。手真似で俺の商売にケチつけやがった。おめえのとこのこんにゃくはちっせぇって、だから俺がこんなに大きいって言ってやったんだ。十枚でいくらだっていうから五百といったら三百に負けろっていうからあっかんべぇよ。」

今も昔もこんにゃく問答

こんな感じの落語だが、言葉のキャッチボールをしていたらこんなことは起こらなかった。世の中には普通に会話(行動)をしていても自分の都合のいいように解釈してしまうもはや一種のカルチャーがある。

サッカー部顧問「雨の中部員のお手伝いですか。偉いね。」

マネージャーA「は、はい。皆さんも頑張っていますから。」

顧問「カッパを着てもいいんだよ。他の子たちみたいに雨宿りしながらでも」

マネージャーA「大丈夫です。雨にぬれてても平気です。」

マネージャーB「なんでわざわざ雨に濡れながらやってるわけ?雨に濡れなくてもできるじゃん。雨宿りしながら手伝ってるうちらの方が効率良いし。頑張ってるアピール?」

頑張っている子をほめてあげる顧問、物理的に頑張っているアピールをするマネージャー、自分の方が優れているマネージャー。エゴで固められた世の中に善などない