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変態庭師のド変態な挑戦

【3年前からずっと水面下で動いて来た社屋建設計画】

社屋の建設を考え始めたのは4年前。忙しくさせていただく中で自宅ではキャパが圧倒的に足りず
土地探しから何度も障壁にぶつかり、一進一退しながらもご縁に恵まれようやく土地が見つかったと思った矢先に新型ウィルスが世界で流行し進めようにも進められないそんな状況となりました。

武漢肺炎が流行する以前の当初の計画では、自宅兼事務所のキャパオーバーの解消の他、庭づくりをしたいお客様に向けた展示場を展開しようというものでしたが世の中がこんな状況になってしまい、このまま新規で展示場を作って直感的に明るい未来を描けなくなってる自分が居ました。

(そもそも去年の今頃余命宣告を受けていたのでそれどころではなかった。その話はまた後日。)

しかしながら、自宅兼事務所では人手を増やそうにもそんなに増やせず雇用したとしても家族も社員も気を使う。それでも依頼件数は増え続けるという、嬉しいながらもどうにもならないこの状況を解消しない事には先へ進めません。
そして何より庭がもたらす人への好影響を信じて止まない私自身の諦めの悪さが依然として残ります。

なので展示場ではない別の方法が必要だと計画を変更する事にしました。

【計画変更から見えた新しい価値】

着眼点としてはここ近年の世界的な動向及び国内動向と武漢肺炎が生み出した新しい価値観と再確認された価値観、そして周りの生々しい声。

・サブスクリプションサービスの増加
・シェアリングエコノミー市場規模の拡大
・三密回避によるソーシャルディスタンスの確保
・副業解禁によるフリーランサーの増加
・テレワークを導入する企業の増加
・アウトドア、ガーデニングの需要増加
・働き方改革
・ウィルスによるコミュニティの分断
その他諸々ありますがここでは割愛させて頂きます。

【自分達が持つ普遍的なミッションを組み合わせる】
私達の庭づくりは「人生の景色を変える」という理念のもと日々お客様と向き合わせて頂いてます。
お客様が庭づくりに至るための展示場の機能を失う事なく上記の市場の動向に沿って常に有効活用出来る環境を作るとしたら…

直感的に思い浮かんだひとつの答えが
「庭がある会員制コワーキングスペース及びシェアラウンジ」でした。

【なぜシェアラウンジなのか?】
今でこそ様々な形でコワーキングスペースは増え続け、中には上質な空間を提供するシェアラウンジなども存在します。
ですが、その殆どが建物の中での事で、一部上場企業の様な大きな会社であれば建物外でフリーアドレスで働ける環境なら存在するかと思いますが使えるのはほんの一握りの人達だけの状況です。

それならば、やろうとしてた展示場計画は敷地内全てを上質な空間に設え弊社のプレゼン材料として使うだけではなく、洗練された空間を手掛ける事が自社の強みとするなら開放的かつ上質な空間の中で仕事をしたい人達に向けてシェアリングしてみたら様々なソリューションになるし面白そうだと感じた事が背景にあることが表面的なひとつ。

そして最もコアな背景としては祖父の代から起きていた庭づくりをすると周りが興味を示して集まりそこでコミュニティが生まれるという現象です。
大きな建設工事は危険予防のため周りから遮断されますが庭づくりの工事にはランドスケープの様な大きな工事でない限り遮断することがあまりありません。
そのせいか、私の代になっても庭づくりをすると必ずコミュニティが現場毎に生まれました。
「庭を作ってるのではなく、庭を通して良質なコミュニティを作ってる」と周りに囲まれ笑顔になるお客様の顔を見て気付かされ、ウィルス禍によりコミュニティが分断された今こそ強く再認識させられました。

【本当に提供したい本質的な価値】
コミュニティを作るといってもお施主様の範囲の中だけの話。
その輪を広げるには「共有」が鍵になる。
そして共有するものは建物でも庭でもなく「コミュニティ」と「在り方」そのもの。
そのコミュニティを利用して出来ることは無限大にあり、コミュニティはさらに広がります。

例えば
・それぞれのクライアントを招いた会員同士の合同イベントの開催
・コラボレーションにより生まれる新しいビジネスチャンスの創造

ただ場所を貸すのではなく庭師の他にマーケティングプランナーとしてこれまで積み上げて来たノウハウを会員になっていただけるフリーランスの方々が発展を遂げるための対外的に発信していける環境設定など本質的な価値提供を図りそこから羽ばたいて行くという、この一連の流れを作りたいと強く思い直向きにそこに向かって進めてきました。

この企画が成立するかどうかはまだハッキリとしていません。
もしかしたらここに辿り着くまで少し遠回りになるかもしれません。

そこまでしてやろうとする理由はただひとつ。
誤診だったとは言え余命宣告を受け残った時間で何が出来るだろうと考え辿りついた答えが「やりたい事やって死ぬよりも、この先に何かを志す人の助けになって死のう」という価値観に変わり、腹を決めました。
あいにく個人的な緊急事態宣言が解除されて余命が元に戻った時は精神的によろめきましたが幸いな事にその決意だけは変わる事なく思いは日に日に強くなるばかりです。

そのせいで、決まってから言えば良いものをまだ決まりきってもないこの場で思い立った見切り発車で発信してしまっている自分がいます。

心強い仲間たちも居てくれるので挑戦への不安は不思議とありません。
とりあえずは、こんなこと考えてますよ。とご報告までにさせて頂きます。
引き続き準備を怠らず人生を変える景色の体現に向けて精進します。

今回はここまで。


造園屋が手がける空間の外構図を公開します。
肝心な中身はまた次回。

追記
本日、2022/06/09にこの企画が実現することになりました。
長い道のりでした。

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