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工場を建てて、自分の制御下を増やす話

独立して早、8ヶ月ほど経とうとしております。

法人化し、売上的にも想定を上回るペースで受注し納品できている状態です。

私の仕事というのは主に、制御設計を生業としております。

いわゆる、PLCソフト設計と試運転調整がメインになります。

弊社は、よく言う「ファブレス」、工場を持たない会社としておりますので、支出が少なく、利益率は製造業の中でも非常に良いと思います。

ただ、最近は弊社に対して「非常に難易度の高い仕事」が集中しているのが現状です。

難易度が高いというのは、様々なことが当てはまりますが。

① 多数の軸を使う
② ロボット、カメラなどを複数使う
③ 短納期
④ 客先仕様が複雑

これらが合わさり、難易度が高くなるのですが、弊社は人工仕事の割りに高い売上を得ているのは、この難易度の高さをこなすからだと、私は思っております。

この難易度をこなすことはなかなか難しく、難易度が高くなればなるほど、案件の依存度、現場での対応時間が伸び、利益が出にくくなります。

そこは、弊社の技術力により、多数案件を同時平行で処理することで、人工仕事以上の売上を得られています。

ただ、ここからが問題で、弊社の技量が上がるほど、機械メーカー側がついてこれないのが浮き彫りになってきました。

今までは、ある程度、弊社の技術と機械メーカーの対応スピードが同等だったため、問題になってませんでしたが、弊社の処理が早く終わるようになると、機械メーカー側の処理待ちが多くなり、出直しが多くなるようになりました。

また、出直しで済めば良いですが、難易度が高いこともあり、大幅な機械改造も多数出るようになり、納期すら変更になることが出てきました。

納期遅延で発生するのが、「検収時期のズレ」です。

弊社の仕事としては、試運転までを請け負っているため、基本的には、「機械が出荷されるまで検収があがらない」ことが多いです。

そうなると、1、2ヶ月ほど無賃金状態が発生し、会社としてもキャッシュフローがきつくなります。

今年は、納期遅延と手形のおかげで、5~7ヶ月遅れが1000万ほどあります。

普通の人工仕事で小規模な会社なら耐えられない金額ですが、同時平行で仕事を複数こなしていたため、なんとか耐えられました。

最近は人手不足もあいまって、電気・制御を丸投げする機械メーカーが増えました。

そのおかげで、多くの仕事をもらえるのですが、同時に、不明点はすべてこちらで解決しなくてはならないジレンマがでてきました。

「カメラの通信がうまくいかない」

「ここがトラブって動かない」

事象を確認するため出向くと、それはこちらの責任ではなく、カメラ側の設定がしてなかったり、機械が壊れていたりなどが原因で、こちらには責任がないことが多数でした。

私としては、「こんなことも機械メーカーがわからないのか」というのが本音であり、それに対して「追加交渉をせず、弊社には支払わない」というのも多数経験してきました。

なにが言いたいかといいますと、弊社ではコントロールできない部分に弊社がコントロールされてしまう事態が多発しているという悪循環が生まれはじめているということです。

機械側、お客様などなど、それは弊社ではどうしようもない部分であり、どうしようもないように敢えてして利益率を確保していました。

ただ、昨今の機械メーカーの対応を見る限り、対応が雑というか、機械のことを知らなすぎているのが現状で、正直、弊社がアドバイスしているほどです。

にもかかわらず、弊社の不具合があれば、えらい言い様で伝えてきます。

そんな理不尽も疲れてきましたので、機械を作る側になろうと思いました。

正直、その自信が少なかったのですが、今年は、安川電機YRCシリーズ、不二越MZシリーズ、IAIのスカラー、そして、DOBOTなど多くのロボットとスカラーをプログラム設計、ティーチング、試運転までできるようになったのは大きかったです。

ロボットが使えれば、機械装置の構想自由度が格段に跳ね上がります。

そして、客先にもロボットが扱えるメーカーとして認知されれば、これからの時代は安泰です。

ロボットを扱えることが私の自信になり、機械を作る側になろうと決心させる出来事となりました。

そして、工場建設という土台を作ろうと今、話を進めております。

自分のミスは自分で取り返す。

人のせいにできない環境にし、自分でリスクを背負い、自分に大きなリターンを得られるような状態にする。

そして、私の仕事が様々な人に感謝されることを願っております。

それが私の存在価値だと思っているからです。

長くなりましたが、これからは機械装置製作も請け負いますので、お問い合わせなどありましたら、ご気軽にご連絡頂けますと幸いです。

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