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【正しさの呪いは手強い。】2/18日記。
BGMにどうぞ。
世界に一人だけ嫌いな人がいる。
それは母親。これはマザーコンプレックスとも言えるだろう。
彼女のものの考え方や判断基準は、いつだって世間体。ぼくのことなんて見ていなかった。だからこんな風に、キャンキャン吠える犬に育ったんだろう。
早く死ねばいいのに。
姉はぼくとは真逆に育った。
世間体の呪いを受け継ぎ、社会性を身に纏ってよろしくやっている。
親戚の集まりや、知らない人が家に来ると、いや友だちの集まりでさえ。彼女の顔面は、笑顔の筋肉でガッチガチに固められる。さながら能面のように。
ぼくはこの顔が最高にきらいだ。やめろ、その顔でコッチみんな。話しかけるな。
正しくあらねばならない。
その呪いの多くは、親から受け継いだものなのだろう。
クラスの女子の委員長を思い浮かべれば分かりやすい。「男子、そうじしな」って言う子は、親にそう言われて育ったんだろう。
「それだめなんだよ〜!お母さんが言ってたもん!」お前は正しい。その正しさを、ぼくに押し付けるな。
正しいってなんだ?
世間か?ちがうよな。とか、みんな考えたことがあるだろう。
わかんないよな。じゃあ正しくありたいお前は、いったいどうありたいんだ?お前は何がしたいの?ってなってしまう。
やなせたかしさんも考えた。正しいってなんだ?と。いくら考えてもぜったいに正しいものってないんだけど、どうやら世界に1つだけ「腹ペコの人に食べさせる」ことは正しいって結論づけてアンパンマンを描いたっていう話はけっこう好きだ。母親は正しい。
昔、あの人が、言ってた。
人生に期待するな 人生に期待するな
人生に期待するな 昔、あの人が言ってた
この歌詞の「あの人」って北野武のことらしい。イノマーにとって北野武が「あの人」であるように、ぼくの「あの人」はイノマー。
イノマーの言葉で忘れられないのがある。
誰も正しくないし、誰も間違ってない。
そうだよな。母親も、姉も、委員長も。正しくはなかったんだ。でも、間違ってない。
お前もそうだぞ。そしてお前にその呪いを授けたアイツだってそうだ。間違ってない。
俺たちはその間違ってない間違いを、掻き分けて、踏み潰して、乗り越えて行かなきゃ。
なに?できない?間違いねえな。
間違いマン!新しい間違いよ!よ〜し元気が出て来た!ぼくの間違いを食べなよ!!ハハ