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【読書メモ】子どもへのまなざし

「では、なぜ現代のお母さんは、あるいは夫婦といってもいいかもしれませんが、育児が下手になったかということです。」

思わず「ドキッ!」っとする。

これは、「子どもへのまなざし」(佐々木正美著)の一文。

この本は、前の職場の先輩教員から出産祝いにいただいた本だ。
読んだのは2年ほど前になるが、ふと思い出しもう一度流し読みしたので、メモをして残しておこうと思う。

著者である佐々木正美先生はすでに他界されている。
読み終わった後このことを知り、非常に残念に思った。
一度でいいから直にお話を聞いてみたかった。

はじめの引用文からも分かるように、言葉は悪いかも知れないが、個人的には親にとっては“スパルタ”だと思う。
「親とは何か」、「子どもを育てるとはどういうことなのか」。
根本的なところを問いただされる気がする。
果たしてどれぐらいの人が、先生のおっしゃるような覚悟を持って親になったのだろうか。
少なくとも自分はそうではなかった。
正直、読み終わったとき、「甘かった」と思った。

初版は1998年なのだが、当時からすでに現代の子育て、というか「親」に対して警鐘を鳴らしている。

でも、読んでいて嫌な気持ちになったことはない。
物言いはズバズバしているが、優しく語りかけられているような感覚だ。
先生の子ども、そして親に対する深い愛情が滲み出ているからなんだろう。
全くお目にかかったこともないのに、「先生」と呼びたくなってしまう不思議がある。

自分の学びになったこととしてパッと思い浮かぶのは…

①乳児期の関わり方が人格形成の基礎となる。泣けば「抱っこ」をして気持ちを受け止める。

②良いしつけのスタンスとは「あなたができるようになるのを楽しみにして待っている」というもの。

③子どもにとってしつけとは大人の仲間入りに一歩近づくことであり、それは喜びであるということ。

④幼児期の子ども同士の遊びには、その時々で自分たちでつくったルールがある。その中で人間関係を学んでいく。

⑤「パパがママの話をたくさん聞くことが大事」といわれるのにはエビデンスがある。

こんなところかな。

ほんと、子どもたちがうまれる前に読んどきたかったなぁ。

プレパパには絶対に読んで欲しい。

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