~息子に発達障害の診断が下りるまで~ 第8話:疑惑、再び
前回のお話はこちらです。
駐在生活も2年が経過しました。夫はあと1年任期が残っていましたが、私は仕事の関係で先に息子を連れて本帰国しました。赴任前に在籍していた保育園に戻りたかったのですが空きがなく、預かり保育のある幼稚園に入園することにしました。
久々の仕事復帰に加え、慣れないワンオペ生活に不安を抱いていましたが、復職前の打ち合わせで懐かしい同僚たちに再会すると、やっと自分の居場所に戻ってこられたような安心感を覚えました。夫が本帰国するまでの1年、何とか一人で頑張るぞ・・・と思っていた矢先に、とある問題が発生しました。
それは、2件のプログラミング教室を見学した時のことです。
1件目
子ども主体で作りたいものを考え、それを先生がサポートするタイプの教室
2件目
先生の一斉指示に従いながら、全員同じ作品を作るタイプの教室
2件目の教室では、他の子ども達がきちんと着席して静かに先生の話を聞く中で、息子は絶えず身体をもぞもぞ動かし続けていました。
何だろう、あの身体の動きは・・・?
私はこの光景に強烈な違和感を覚えました。
2件目の教室の帰り道、息子は「ママ、今日の教室はつまらなかった。この前の教室に通いたい。」と言いました。私は「自分の自由に好きなものを作れた方が、楽しいよね。そうだね、ママも1件目の教室の方が合っていると思うよ。」と答えました。そして同時に、心の中でこう思いました。
やっぱり、もう一度病院に行ってみよう。
私はすぐ地域の療育センターに電話をかけてみました。
「あいにく療育センターは予約が殺到していて診察まで半年近くかかります。お住まいは・・・ああ、△△ですね。もしお急ぎでしたら、ご自宅近くの〇〇小児科に毎週金曜日、小児神経科の先生がいらっしゃいますよ。」
私はその言葉に面食らいました。
それは、息子が0歳児の頃からお世話になっているかかりつけの小児科だったからです。まさかこんな目と鼻の先に相談が出来るところがあっただなんて・・・私はお礼を言い電話を切ると、早速〇〇小児科に予約の電話をかけました。