もののけ姫
どうも、にら狐です。
映画館でもののけ姫を見てきました。金曜日、たまにかかっているのをぼんやりと眺めていた程度で、ちゃんと物語を追ったことはなかった。
そんなもののけ姫、いやはやよかった。
ヌシがタタリ神になり、アシタカの腕が呪われるところから物語が動き出す。アシタカへの悲劇は、バタフライエフェクトを感じた。
そして、登場人物から感じられる死生観。キャッチコピーが「生きろ。」だっただけある。
崇められている シシ神様は生と死を司る生き物。タロットカードの13 Deathを思い出す。生は死があるから成り立ち、死があるから生がある。踏みしめた足先で起こる変化に、そんなことを思った。
モロの「いかにも人間らしい手前勝手な考えだな」という台詞が現代社会にもぶっ刺さっていると同時に、そもそもの人間が持ち合わせているエゴに悲しさを覚えた。
そんな手前勝手な考えは、モロとオッコトヌシ…エボシとジゴ坊と侍…誰しも持ち合わせている感情なのではと思う部分もあった。
モロとオッコトヌシ関しては、手前勝手な…と言うより、信念に近いのではと考え改めた。
終始、アシタカの曇りなき眼を通して物語が進む。
誰もが必死で、そしてそれ以上を求めるから歪みができる。その歪は、欲を持つ人間が生み出している内容に現実を照らし合わせた。今の人類ははたしてうまく生きているのか。私はどうなのか、と。
いずれ、猩々に食われるのではないか。彼らはその時を、今か今かと待ち望んでいるのではと思いを馳せてしまった。
断片的な殴り書きだけれども、私の感想。
ある程度歳を重ねたから感じられるものがあったと感じた。
この映画は、時を経て再び…腰を据えてみると、違った景色を見せてくれそうな期待を、今更ながら感じた。
ナウシカも見ねば、と思った。