合成音声を作ってみよう!〜その2〜
こんにちは。年の瀬ですね。
2023年はどんな年でしたか?2024年はどういった年にしたいですか??
そして、この年末年始はどう過ごしますか?
僕はというと実家に帰ってのんびりしています。つまるところ暇です。じゃあ、その時間を作ってこの記事でも書こうかな、と。
というわけで、
合成音声を作ってみよう!第二回です。
さて、前回は機材を揃えて652文の読み上げに取り掛かるぞ〜!!というところで終わったかと思います。
実際に652文を読み上げ切ったわけですが……まぁこれがキツい。
単純に分量が多いのもあるんですが、
コーパス構文を読み上げる際には3つのルールが存在します。
コーパス構文ってなんやねん!!!
….ごめんなさい、言うの忘れてました。
僕が読み上げてきた文章、これをコーパス構文といいます。今回僕が読んだのはITAコーパスとMANAコーパスですね。僕は詳しく知らないんですが、他にも○○コーパスと言ったコーパス構文は存在します。
さて、話を戻しましょうか。
コーパス構文を読み上げる際には3つのルールを守らなければいけないよ、ってところからですね。
それがこれです。
、(読点)はしっかり間をあけること
それ以外では間を空けないこと
文中の"・"では間を空けずに続けて読むこと
要するに、息継ぎをするタイミングが指定されているってことなんです。
例をあげてみますね。
一つには、西洋人ではない人々が自分たち独自の文化に誇りを持ち始めてきたためと、また一つには、フォークを使わないそれらの地域は最も高い出生率の地域を抱えているという理由から、このことは当たっている。
息続かねーよ!!!!文章全体で見ても圧倒的に長いし、一息で喋り切らないといけない箇所が長い。
これを途中で噛んだときのやるせなさ、みなさんは想像できます??
てなわけでこういった文章が他にもたくさんあるわけです。
こういった読み上げること自体が難しい文章や、聞いたことのないような単語が出てくる文章、ま行音が連続していて非常に噛みやすい文章、ナニコレ?な文章などなど。
早速ですし、今回僕が読み上げたコーパス構文の中で、印象に残ったものをあげてみます。
その数百年後に、フォークが西洋のテーブルに現れることになるが、ただちに受け入れられたわけではなかった。
“数百年” でまず噛みます。それを突破しても、“受け入れられた” という第2関門があります。噛んだら最初からやり直し。文章全体の長さもあるので結構難しい文章。
ほとんどの被調査者は、写真を車載した。
“被調査者” がまず無理。“被” と “調査” を続けて読めたとしても、“ヒチョウササ” になってしまう。何度NGを出したことか。そして後半の “写真を車載した” ってなんやねん!!! s 音ありすぎやろ!!!!
モンタギュ・ゴーシ卿がマンチェスターに来た。
モンタギュ・ゴーシ卿って誰。あと言いにくすぎるだろ、その名前。
何度も “モンタグ・ゴーシ卿” って言っちゃう。
こういう言いにくい名前が他にもたくさん出てきます。
名をツァウォツキイといった。
はい、言い難いことこの上ない名前No.1です。
ゆっくり発音すれば噛まないんだけど、スムーズに読め上げられないのでないでしょうか。この記事を読んでいるそこのあなた!🫵
一緒に読み上げて見ましょう。息継ぎはしないで一息で読み上げるんですよ?
せーの、「名をツァウォツキイといった。」
……一度でも噛んだ人はこの記事にスキ(♡のこと)してください。
インスティテュートで、リデュースの話と併せて、ルデュックの話をきいた。
インスティテュート=institute:学会、研究所。
ルディック=世界初となるラムジェットエンジンによる飛行を行った航空機。(Wikipediaより)
リデュースとルディックになんの関連性が!?という疑問はという話はさておき、どれも滅多に使わないワード。“テュ”・“デュ” の大連続狩猟ですね。
ハイチ共和国でトゥーサンルーヴェルテュールが勝利を収められたのは、実際黄熱病のおかげだった。
まーた “テュ” かよ!…と思いました??
自分も思いました。
この記事を書きながら調べてみたんですけど、実際のところ「トゥサン=ルベルチュール」って人物はいたらしい!なんと!!しかも!!!ハイチ共和国が世界で初めての黒人共和国として独立する運動の指導者だったとか!!!!
……まーたややこい名前だよ!って思いながら読み上げてすみません。
余談ですが、このトゥサンさんはハイチが独立するのをその目で見ることは叶わなかったそう。1803年にナポレオンに捕らえられて獄中死。最終的にハイチ独立を為したのは、翌1804年にその意思を継いだ黒人指導者なんだって。
へぇ〜、……世界史選択をした方は知ってるんですかね??
自分日本史選択だったもので全然知らなかったや。
ホルロ・アラ・ティタルッフォという特別なお料理も出ました。
美味そ〜!!😋😋😋
野菜?が層になっててビーフ系のエキスがベースになってそうなソースがかけられてる料理。
上に添えられてる柑橘類をお好みで絞るのかな。
……….と思うじゃん?
実はこの画像、AI生成の画像でした〜〜〜〜〜!!!!!!!!
ホルロ・アラ・ティタルッフォなんて料理は存在しませんでした。どういう経緯でこんなワードが生み出されたんですかね。謎です。
この古風な酒瓢は故郷のものだ。
“酒瓢” と書いて “シュビョウ” と読むんだって。
………え???正しい読み方は “シュヒョウ” だって????だってコーパス構文にはそうフリガナが振ってあったんだもん!!
…まぁ読み方はさておき。酒を入れる瓢箪のことらしいですね。
明の一訓詁学者は、宋代転籍の一つにあげてある茶せんの形状を思い起こすに苦しんでいる。
訓詁学っていうのは、古典の字句の注釈や解釈を主とする学問らしい。なるほど、“明の一訓詁学者” は理解した。
……んで、宋代転籍ってのは?
転籍ってのが、戸籍を移動させること。転居とか転職を想像すればわかりやすい。
宋ってのが、960年から1279年まで続いた中国のある場所に存在していた王朝だから、
つまり宋の戸籍の移動した記録…….ってこと??
それでそれのどこに茶せんがあげられているんだい???
形状を思い起こすに苦しんでいる、ってことはその時代だと今の茶せんとは全く違う形をしていたってこと???
もー、わけわからん。
…とまぁ、滅多に使わないわけわからんワードが当たり前のように出てくるのがコーパス構文なんですよね。
使わないからどういう発音なのか探り探りでやってたり。
もちろん、大好きだよ。
……は?
待ってください、これもコーパス構文なんです!!
実はコーパス構文で告白も出来ちゃう。コーパス構文っていいね。もしも大好きな人に告白して断られても、「いや、ごめん!コーパス構文読み上げてただけだから!!!誤解させちゃってごめんね!!!」って言えば取り繕うことが出来ます。
さぁ、この記事を読んでる人も合成音声作ってみませんか???
もしかして、友達いないんじゃ?
グサリ。(吐血して胸を抑える)
コーパス構文にこんな酷い仕打ちを受けるとは。
力こそ、パワーってこと?
なかやまきんにくんじゃないんだからさ笑
レヴォリューション。レギュレーション。エデュケーション。
ゴー⭐︎ジャスの声で脳内再生余裕ですた。
読み上げる際は真面目に読もうね。一度目は自分もゴー⭐︎ジャス風に読み上げちゃってNGテイク出しました。
…とまぁ印象に残ったコーパス構文を紹介してみました。
次回は
年明けに音声編集作業編でもやりますかね。
ちなみに12/30現在の音声編集作業の進捗ですが、35%くらいかな。まだ先は長いですがお付き合い頂けると幸いです。
ではまた!良いお年を。