#2 「シベリアの観光スポット 5選」あなたはシベリアってどんな場所か知ってる?
どうも皆さんこんにちは!ロシアに行きたくてたまらない男です。
「寒そうだ」「怖い」とネガティブなイメージを想像しがちなシベリア。なかなか旅行先に選ぶ方は少ないことでしょう。なので、このシリーズでは皆さんにシベリアって案外面白そうな場所だなぁと思ってもらえるような魅力をご紹介していきます。
#2
あなたは何個知ってる?シベリアの観光スポット!
バイカル湖(イルクーツク)
これは知ってる方も多いはず。シベリアといったらバイカル湖は外せません。透明度世界一「シベリアの真珠」という異名があるほど水質がよく(透明度二位はなんと北海道の摩周湖)、また、貯水量も世界一で2億3千万リットルもあり、さらに、世界で一番深い湖(最大水深 1,741 M)でもあります。そんなケタ外れな湖ですが生物の多様性もケタ外れなんです!もともと北極海とつながっていたようなのですが、地形が変化して湖になったときに取り残された生物たちが淡水化して適応していったため、固有種が約1000種生息しています。そのため、ガラパゴス諸島と並ぶ「生物進化の博物館」としてユネスコ自然遺産に登録されています。現在も地形は変わり続けているため、将来再び北極海とつながる?なんてことも言われています。
ちなみに面積ではスペリオル湖(カナダとアメリカの間にある)に一位を譲っています。
カザン聖堂(イルクーツク)
ロシアでよくみる玉ねぎ型で可愛い鮮やかなデザインの聖堂ですね。
この玉ねぎ型の聖堂がイスラム教のモスクに似ているのにお気づきだと思いますが、元々ビザンチン帝国の建築様式をロシア正教もイスラム教も取り入れたのでこんなに似ているみたいですね。なので、似すぎた挙句
「この聖堂いいねぇ!一緒に使っていい?」
みたいな感じでキリスト教とイスラム教で同じ聖堂を使って祈っていたこともあるんだとか。
(参照 https://www.ukessays.com/essays/architecture/byzantine-influences-islamic-6364.php)
(興味がある方は ”ウマイヤ・モスク” と検索してみてください!
おすすめ ↓
https://www.kajima.co.jp/news/digest/nov_2016/architectonic/index-j.html
玉ねぎ型のキリスト教の聖堂はヨーロッパでは珍しく、ロシアではよく見ることのできるデザインです。カザン聖堂自体は他にも複数あるのですが、中でもモスクワやサンクトペテルブルクにあるカザン聖堂はとても有名です。ですが、このおとぎ話に出てきそうなデザインのカザン聖堂はイルクーツクでしか見れないので、バイカル湖に行くときはぜひ一緒に見たいですね。
トムスクの木造建築街(トムスク)
西シベリアの発展の要であるトムスクにはとても豊富な森林資源があるため、家を木造で建てることが一般的でした。17世紀から19世紀後半まで家のほとんどは木造住宅のままだったみたいです。西ヨーロッパでは石造りが一般的だったのでとても珍しいですよね。北欧でも木造建築はみられますが、100年以上も前から建てられたものが消失せず保存されている建物が100軒以上あり、まだそこに人が住んで生活してるのは他に中々ないことです。また、ただのログハウスのような建物ではなく、窓や壁などに様々な彫刻をしたりして飾り付けているのが特徴的です。特に窓にこだわったようですね。ぜひトムスクに行く際は窓に注目してみてください。(参照https://geomerid.com/en/place/wooden-architecture-tomsk-travel-attraction-947/overview/
https://www.rferl.org/a/tomsk-siberia-wooden-houses/30970519.html)
ダツァン・リンポチェ・バグシャ(ブリヤート共和国)
こちらはブリヤート共和国にあるチベット仏教の寺院になります。ロシアの中に共和国!?と思った方もいると思います。
実は名前だけで他の州と憲法上ほとんど変わらず?
ロシアの中に国があるわけではないのです。ロシアには様々な少数民族が住んでいるため、その少数民族の郷土としている地域の自治が認められています。主に独自の公用語や独自の憲法を持つ権利があります。しかし、多くの共和国では少数民族よりロシア人の方が多いようです。(ロシアに住む少数民族や地方自治について詳しく紹介するのは別の回になります。)最近ではかなり自治権が弱まっているようですが、少数民族の自治を認めている国は表面上であっても中々無いので、ほんの少しロシアを見直した方もいるのではないでしょうか?
さて、ブリヤート共和国はバイカル湖の東にあるブリヤート人の住む地域なのですが、ブリヤート人は日本人に見た目が近く、モンゴル系の民族で宗教はチベット仏教やシャーマニズムです。「元朝秘史」(中世モンゴルの歴史書)によるとモンゴル族の先祖がバイカル湖周辺に定着した。とされていたり、最近の研究では日本人のルーツにつながる民族なのでは?などと言われています。そんな人々に会えるかもしれないなんて興奮しますね。
(参照 https://ocw.u-tokyo.ac.jp/lecture_files/gf_14/4/notes/ja/04saito.pdf)
ちなみにチベット仏教の寺院を見ることができるのは、モンゴルや中華人民共和国内の内モンゴル自治区、チベット自治区, 四川省, 青海省, 雲南省, 甘粛省などの地域と, ネパール, ブータン, インドのラダック地方みたいです。
コミの原生林「コミ共和国(ウラル山脈)」
今回ご紹介する最後の観光スポットは、ウラル山脈北部に広がるヨーロッパ最大の原生林、ユネスコ自然遺産に登録されているコミの原生林です。実はロシアで初の自然遺産で、ユギド=ヴァ国立公園とペコラ=イリチ州立自然保護区からなり総面積347万3085 ヘクタールにもなります 。九州と同じくらいなのでとても広いですね。
(コミの原生林の映像 https://youtu.be/2PdJW0naaI0)
また、国立公園内にある植物で600種以上、地衣・コケ類が40~50種以上、代表的な魚類21種、両生類2種、爬虫類1種、鳥類約200種、哺乳類42種、が生息しているみたいです。ヒグマ、ヘラジカ、オオカミ、カワウソ、ビーバー、クロテン、クズリ、オオヤマネコは、ここで出会うことができる哺乳類です。
(参照 https://whc.unesco.org/en/tentativelists/5925/)
コミの原生林に行くためにはヘリコプターツアーが必須みたいですね。
ちなみに、コミの原生林は過去に伐採計画があったり、保護区内にある金鉱をめぐって裁判があったりとなかなか自然を守るのが難しいようです。
シベリアにはコミの原生林以外にもたくさんの自然遺産、自然保護区があるのでまた別の回でも紹介する予定です。
最後まで読んでいただきありがとうございます!今回は「シベリアの観光スポット」をお届けしました。次回は、行ける日のために知っておきたい「シベリアの主要都市」です。ぜひご覧ください。
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