【1GAME 】ー明治神宮大会(大学の部)に学ぶー
長く投稿をお休みしていましたが、本日より1日1gameの試合レポートを開始します。既にシーズンは終了していますが、振り返り、そして学ぶというスタンスでアウトプットする次第です。あくまで学ぶというスタンスであり、評論とは異なる点をご承知おきください。
○ 大会第1日目 第1試合
大阪商業大学 ー 日本文理大学
(関西5連盟第2) (九州3連盟)
対 ドラ2右腕 に見せた日本文理大の計画性と実行力
私がこの試合を通じて最も印象しているのは、日本文理大(以下 日文大)の計画性のある意図的な攻撃である。相対するピッチャーは埼玉西武ライオンズドラフト2位右腕 上田大河。ストレートのMaxは154km/h、今季はノーヒットノーランを達成した言うまでもなく大会屈指である。
一発勝負のトーナメントでは、特に投手分業制が発達した今では、攻撃の対応の遅れが命取りとなるが、日文大の攻め足は早かった。
おそらく上田のストロングポイントであるストレートへの指示だったのだろう。1番島袋・2番片桐・4番山崎とストレートに遅れることなく引っ張り方向へ打ち返した。片桐こそアウトになったものの2ストライク目のライト線へのファールは、相手バッテリーは肝を冷やしたに違いない。結果的にこの回は2アウト1・3塁からの後逸による1得点に終わったものの、好右腕 上田の立ち上がりに一矢を報いたイニングとなった。
そして、この初回の「ストレートを引っ張られている」イメージは、2巡目に入った3回の配球に影響した。
初回 10/23球 43% であったストレート割合は、
3回 10/31球 32% と10%以上も減少している。
ストレートで空振り・ファールを稼げないイメージがカウント球としてストレートを投げづらくさせ、配球を後手に回すことに成功した。
結局、この回には2本のヒットのパスボールで1死2・3塁のチャンスを作り、5番中溝が追い込まれた直後(1−2)から高めのストレートを見事に被せ、前進守備の左中間を割る2点タイムリースリーベースを放ち2得点。さらに直後の守備のミスによって1点を追加し、しっかりと主導権を掴んだ。
また、大商大は5回以降短いイニングで4人の投手を繋いできたが、日文大の打者陣はそれぞれにチャンスメイクを試み計画性の見える攻めを遂行した。