博士展裏話
本日2021年12月10日10時、博士審査展が開幕しました。
今年は予約なしでどなたでもご覧いただけます。会期中は無休です。
実技の学生さんにとっては、ある意味今日が、修了作品の最終締切といってよいでしょう。未完成の作品を、前夜に大学美術館に運び込んで、徹夜で仕上げる、という光景も珍しくはありません。「もうすぐ10時だ、お客さん入れるぞー!」という美術館職員の方の呼び声に、黙々と作品を作り続ける学生。
少なくとも会期の初日と最終日は、出来上がった作品の横で、制作者本人が待機しているのが慣例です。また、制作作品に関するレポートを提出することになっており、会期中に、その内容と作品に関するプレゼンを行います。こちらも、どなたでも参加できます。発表日程や場所については、大学美術館HPにPDFが掲載されています。
理論系学生の場合は、論文のみの審査のため、大学美術館での作品の展示はありません。代わりに、博士展期間中に論文審査会があり、論文の内容のプレゼンを行います。今年は誠に残念ながらオンライン開催ですが、例年ならば、美術学部中央棟講義室で、公開審査が行われ、どなたでも参加できる形をとっています。
理論系学生の博士学位申請論文の締切は8月末ですが、私の場合、その後毎月のように中間審査があり、そのたびに修正して、査読の先生方に論文をお送りしなければなりません。毎回、A4用紙で1000枚近い枚数を両面印刷して郵送。自分は、論文を書いているのか、印刷屋なのか・・・?
論文を書く方はまだしも、週単位の時間と、万単位のお金がかかるこの大量印刷と仮綴じには、閉口しました。
最終審査を通過し、論文の最終版を大学に提出すれば、論文全文のデータは大学附属図書館と国立国会図書館に送られ、公開されます(館内限定公開)。
3月の修了式(論文最終締切日)まで、論文作成は続きます。
大学美術館公式HP(博士展開催概要):
http://museum.geidai.ac.jp/exhibit/2021/12/hakase21.html