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Workpods事業概要
art. #42 / 7200 words (9 min.)
こんにちは。
ほぼ立って仕事をしている新田です。スタンディングデスクは健康オタクにとって必須アイテムです。
さて。
きょうは、Workpodsの事業概要について書きます。
履歴をたどってみると、まさかまさかの書いておらずでした。
4月に入って「どういう事業をするの?」と聞かれることが多くなってきたので、一旦この時点での考えをまとめてみます。
うまくまとまるかわかりませんが、ひとまず書いてみます。
興味のある方はご覧ください。
はじめに
株式会社ワークポッツの事業は2つあります。
①ジョブマッチングプラットフォーム「Workpods」 ←これについて書きます
②採用コンサルティングデザイン
②はいわゆる採用コンサルです。個人事業主のときからやっていたものです。
本noteでは、①「Workpods」の構想を書いていきます。
Suumoのように空いている家を探せて、引っ越しができるような世界観
「Workpods」を一言でいうと、ジョブマッチングプラットフォームです。
「全求人」を整えることで、「全求職者」が仕事を見つけやすくなり、採用と転職を自由にすることがミッションです。
・ ・ ・
…と、いきなり言われてもわかりませんよね(笑)。
もう少しイメージが湧くもので言えば、Suumoなどの家探しサービスと似ています。
「全求人」は「全物件数」、「全求職者」は「全引越し検討者」に置き換えて考えることができます。
・ ・ ・
「引越ししようかな」と思ったら、
・まずはSuumoを開いて、
・家賃や風呂トイレ別などの条件を入れて検索しますよね?
・検索して絞り込んでいって、
・良さそうな物件があれば問い合わせをして、
・内見をして、
・契約をする。
引越しと転職は、ほぼ同じ流れです。
「転職しようかな」と思ったら、
・まず媒体やエージェント企業に登録して、
・年収や業界業種で検索しますよね?
・検索をして絞り込んでいって、
・良さそうな求人があれば応募して、
・面談(面接)をして、
・合格となれば入社する。
概念だけお伝えすれば、「Suumoの世界観に似たようなもの」となります。
質問「え、なんかそういうマッチングサービスっていっぱいあるよね?」
↑このように思われた方もいると思います。
そうなんです、いっぱいあります。ありすぎます。23区内のタクシーくらいあふれています。
ありすぎて、企業も、求職者も、思いどおりのパートナーを見つけることができずに疲れています。
それは、自社の利益だけを考えて、プラットフォームを作る企業が多いためです。
(そりゃあ、プラットフォーム事業は儲かりますからね)
企業のことも、求職者のことも考えず、ただただマッチングサイトのような箱だけバンバンつくって、「みんなここだよあつまれ〜!」と叫んでいる。
企業側には、1通2000円〜5000円するスカウトをバンバン打たせて、ただの偶発性でしかない採用活動をさせている。お金を消費させて、企業内の人材の給与があがらなくなっている。
求職者側には、「求人数No.1」と本当かどうか確かめようのない謳い文句で誘致している。
それが1社ならまだしも、あふれかえってきてしまいました。
よって、企業も求職者も迷子になっています。企業においては、お金も労力も生産性も浪費しています。
語弊を恐れずに言えば、現状の人事・人材業界はそんなかんじです。
(以下、企業側をB、求職者側をC、プラットフォームのことをB&Cと呼びます)
・ ・ ・
タクシーは国によって会社数・台数が制限されていますが、人事・人材領域にはそのような制限はありません。
(諸条件をクリアしないと人材紹介業はできないという制限はあります。ただ、諸条件をクリアすれば誰でもなれます。会社数の制限はありません)
自社の利益だけを考えてB&Cをたくさんつくりすぎた結果、Bも、Cも、そしてB&C自体も、みんなが疲れてしまい人材流動性が低くなってしまっています。
Workpodsは、B向けの求人整理からおこないます
じゃあ、この現状をどう改善したらいいのか。
わたしは、B側の求人整理こそカギをにぎっていると考えています。
Suumoの世界観が実現できているのも、実はB側の物件整理がうまくいっているためです。
・ ・ ・
またもや、Suumoで説明を加えさせてください。
我々が見ているSuumoのWebサイト。検索すれば、きちんと空き物件が出てきますよね?
なぜ空き物件がきちんと出てくるのか。それは、きちんと企業側が入力・登録しているからです。
では、なぜきちんと入力・登録されているのか。
それは、REINSというプラットフォームがあり、国によって入力・登録が強制されているためです。
だから、きちんと空き物件が出てくるのです。
(不動産の専門家ではないのでざっくりとした説明になります。大枠で捉えていただけますと幸いです。レインズの説明はこちら↓)
・ ・ ・
世の中の物件で、非公開物件や専任物件(1つの不動産会社しか取り扱えない物件)以外は、すべてREINSに登録されています。
物件が売買/賃貸にでてから5日以内・7日以内に登録しなさい、と国が決めています。
なぜ国は登録を強制したのかというと、国の不動産流通を円滑にするためです。(不動産流動性を高めることによって、経済が潤うためです。)
このREINSによって、世の中の物件情報はきれいに整理されています。
その整理のおかげで、売買/賃貸の状況がほぼリアルタイムで反映されます。空いているのか、いくらなのか、どこにあるのか、すべてわかります。
・ ・ ・
もしもこのREINSがない状態で、街の不動産屋さんや大手不動産がそれぞれで物件管理していたらどうでしょう?
大手にいけば物件が多いかもしれませんね。ただ、いい物件があるとは限りません。
いい物件であれば、街に根付いた不動産屋のほうが持っているかもしれません。
同じ物件なのに、大手では39平米と入力されていて、街の不動産屋では42平米と入力されていて、データ入力をどちらかが間違っている場合もあります。
このように、情報がアナログの状態であったり、断片化されていたりすると、売買/賃貸のどちらも大変になるので、物件の流動性が低下します。
簡単にいえば、じぶんに合った住宅を見つけるのに苦労します。
そして、偶然性によってじぶんの住環境が左右されてしまいます。
このような苦労や偶然性の中でずっとやってきているのが、日本の人事・人材業界なのです。
・ ・ ・
話を少し戻します。
Workpodsがやろうとしていることは、このREINSの仕組みと似ています。
詳細な仕組みは企業秘密なのですが、これは「採用経験がある人間」かつ「データが好きで得意な人間」にしかできないことだと考えています。
ましてや、全企業・全求職者という多くのユーザーを巻き込んだプロダクトになるので、そのプロダクトが気持ちよく使えるUI/UXなのかどうかを感じとれる「デザイン思考がある人間」でないと無理です。
この「採用×データ×デザイン」という軸を強みとしているのは、日本で僕しかいないと本気で思っています。
そんな使命感で、この日本の課題を解決しようとチャレンジしています。
・ ・ ・
また、この事業を成功させるためには、データとデザインのプロフェッショナルといかに手を組めるかが肝です。
その上で、以前紹介した一緒に立ち上げをする「ゆうたさん」は、世界を代表するデータサイエンティストが集まる、Sansan社のデータチームのエンジニアとして働いていた経験があります。
つまり、データのプロフェッショナルです。
(ゆうたさんとの出会いについてはこちら↓)
また、お互いにカメラが好きで、感覚的な美しさも大切にする人間です。
この「データ(左脳)」と「デザイン(右脳)」、どちらも持ち合わせる我々だからこそ、日本のインフラとなるプロダクトを生み出せると本気で考え、粛々と行動しています。
では具体的に、どうするのか?
お話できる範囲でいたします。
上記で申し上げたとおり、ざっくりとした流れは以下となります。
× (1) B&Cをつくる →箱つくるだけじゃダメ×
◎ (2) BとCをそれぞれ楽にする。すると、自動的にB&Cができているという状態にする。そのために、
(2-1) Bの求人整理、求人管理をする
(2-2) Cのレジュメ整理、応募管理をする
(2-1)(2-2)には、さらに2つのことをする必要があります。
(2-1-①)(2-2-①)
①管理ツールをつくること(単純)
(2-1-②)(2-2-②)
②その管理ツール上で、デジタルデータとアナログデータに整理して管理すること
ややこしいので、1つずつ整理していきます。
・ ・ ・
(2-1) Bを楽にするために
(2-1-①)
①管理ツールをつくります。いわゆる採用管理ツール(ATS)です。
ATSは世の中にたくさんあります。
ただ、使いやすい決定版ATSはほぼなく、わたしが知る限りでまだ使えるATSは1つしかありません。(秘密です笑)
ましてや、ATSにお金をかけずに、Excel(スプレッドシート)で管理している企業もざらにいます。
さらに言ってしまうと、管理すらしていない企業もいます。。笑
まずは、①決定版のATSをつくります。
(2-1-②)
その①のATSをつかって、②デジタルデータとアナログデータをきれいに整えます。
シンプルにこの①②をすれば、BはOKです。
情報不足でしかないですが(笑)、一旦ここでB側の説明はストップします。
・・・
(2-2) Cを楽にするために
(2-2-①)
①管理ツールをつくります。転職管理ツールです。
転職管理ツールは、これといったものがありません。
強いて言えば、BizReachやGreenなどの媒体内で使える管理ツールがあげられます。
ただ、それぞれの媒体で情報がバラけてしまうので、一元管理はおそらくExcel(スプレッドシート)でしているのが実情でしょう。
そこで、①簡単に一元管理できる転職管理ツールをつくります。
(2-1-②)
その①の転職管理ツールをつかって、②デジタルデータとアナログデータをきれいに整えます。
シンプルにこの①②をすれば、CもOKです。
これまた情報不足でしかないですが、一旦ここでCの説明はストップします。
結局、企業(B)や求職者(C)にはどんなメリットがあるのか?
母数がおおく、実感値が湧きやすいので、Cから説明します。
※以下の内容を読んでも「?」となる部分があるかもしれません。内部情報もあるため、本noteで完璧には説明できておらず申し訳ございません。あらかじめお含みおきの上、ご覧くださいませ
<Cのメリット>
①日本(世界)の全求人を見ることができる、比較できる
→自身の一番良い条件を知れる
→無名の優良企業とも繋がれる
②自分に興味がある企業数がわかる
→転職できる可能性がどれくらいあるのかを知れる
→自身の市場価値を知れる
③ずっと繋がれる状況になるので、ポジションが空いたタイミングや、情報収集のためのイベント情報などが自動的に手に入る
→自分のベストタイミングで転職ができる
→いざというときの保険になる
④Workpodsに1回だけ詳細情報を入れれば、他の媒体にも求職者情報がコピーできるようになる。多くの媒体にコピペしなくてよくなる
→転職活動がすこぶる楽になる
→最新情報を更新するなら、Workpods1箇所に入力すれば全てOK
→履歴書・職務経歴書もURLで共有できるようになる
次に、Bのメリットです。
先ほどのCのメリットの逆バージョンになります。(採用と転職は裏表一体のため)
<Bのメリット>
①日本(世界)の全求職者を見ることができる、比較ができる
→一番よい求職者を知れる
→ターゲットペルソナが合っているのかどうかを判断できる
②自社に興味がある求職者数がわかる
→採用できる可能性がどれくらいあるのかを知れる
→自社の企業価値を知れる
③ずっと繋がれる状況になるので、転職したいタイミングや、イベント情報送付などを自動化できる
→自社・求職者どちらにとってもベストなタイミングで採用・転職ができる
→先の採用計画を立てることができる
④Workpodsに1回だけ詳細情報を入れれば、他の媒体にも求人情報がコピーができるようになる。多くの媒体にコピペしなくてよくなる
→採用活動がすこぶる楽になる
→最新情報を更新するなら、Workpodsに入力すれば全てOK
→履歴書・職務経歴書もURLで受け取ることができる。もし1年後に「この求職者ってどうしてるんだろう?」と思ってレジュメを見たときに、URLなので最新レジュメを見ることができる。PDFだと固定データになるので、1年前の情報のまま
おわりに
つまるところ、Suumo・Amazon・Facebook・Google・メルカリのような、生活のインフラ、社会のインフラがこれからできるということです。
楽しみにしていただけますと幸いです。
・ ・ ・
コロナによって、社会のデジタル化が一気に進みました。
また、ジョブ型・複業・副業といった言葉もここ5年ほどで少しずつ世の中にでてくるようになりました。
つまり、「デジタル化」の波と、「手に職」の波が重なり、人材の流動性や働き方そのものが大きく変わろうとしているのです。
プロフェッショナルたちが、1社ではなく、複数の企業で働く時代が5〜10年後にはあたりまえになってきます。
これまでは就社であり、これからは就職がはじまるということです。本当の意味での就職です。
※これまでは「就社」のことを「就職」と言っていました。これからは会社に就くのではなく、職自体につく。なので就職です。
そんな社会変動が起きるにもかかわらず、それを支えるインフラがありません。
有名どころの採用サービスを使っても、わたしが目指す採用のあるべきかたちには程遠いのが、2021年4月時点での実情です。
わたしが目指すというよりも、全採用担当者が望んでいるサービスが存在していないです。はっきり言ってしまうと。
これまでにいろんな採用担当者と話をしてきましたが、これだという決定的なサービスがないことを皆ずーっと不満に思っていました。
・ ・ ・
転職においても同じです。
わたしも転職を数回経験してきていますが、決定的なサービスがなく、細かいサービスが乱立しすぎています。
また、運の要素が強く、いくら求人を探していても、自分が望むような求人に出会えないこともしばしばあります。
このままでは、運で、今後の人生(働く環境)を決めなければなりません。
私は、それが嫌なのです。
私でいえば、日本(世界)にあるすべての「採用担当者(リクルーター)」のポジションが何件あるのかをWeb上で知りたいのです。
別に募集中(オープン)でなくてもいいので、とりあえず全部で何件あるのかを知りたい。
その中から、何件自分に合っていそうなポジションがあって、一番給与が高くて、一番おもしろそうな仕事内容で、一番たのしそうな仲間と働けそうな環境で働きたい。
そんな誰しもが思うことを、実現させたいのです。
媒体に載っている・載っていない、エージェントが情報も持っている・持っていないといった偶発性(外部要因)のものではなく、デジタルを駆使した必然性(内部要因)のあるものにしていきたい。
Suumoを使えば全国の空き物件がすべてわかるのと同じ世界観で、
Workpodsを使えば全国の空きポジションがすべてわかるという社会のインフラをつくりたいのです。
・ ・ ・
さらにさらに究極をいえば、日本のGNP(国民総生産)を上げたいのです。世界34位という先進国最下位を脱出させたいです。
日本の人材価値は世界4位なんです。だったら、GNPも世界4位であるべきです。(単純計算です。もちろん、いろんな要素が絡まっての34位とは思います)
そんな日本の状況の中で、ぼくが唯一貢献できるかもしれないのが、人材の流動性を向上できるインフラを作ることです。
そのインフラによって、出会うべく企業と人材が出会い、様々な価値・イノベーションを生み出し、日本の生産性を上げていく。
また、人の手が多く入ってしまう人事・人材領域をデジタル化することによって、より効率的な採用活動・転職活動を生み出し、個々人の生産性を上げていく。
そんな社会の一翼を担いたいと考えています。
・ ・ ・
ぼく自身はちっぽけな人間かもしれませんが、じぶんが培ってきた「採用」という分野に関しては、徹底的にこだわって、この分野を少しでも今よりよくしたいです。
いろんなデジタル化が進む中で、この採用(転職)に関しては、まだまだアナログな部分が多いです。
だからこそ、この先5年以内にくる大変革にあわせて、最適で最高なサービスをつくり、日本の採用担当者と求職者をハッピーにしたいんです。
さらには、世界にこの仕組みを流通させて、日本企業やるじゃんと言わせたいです。
世界中のジョブを整え、世界中の採用と転職を自由にする
↑株式会社ワークポッツのミッションです。
このnoteを書いている2021年4月14日時点では、「ぷっ、なにいってんの」って感じかもしません。
それでも、この「採用と転職」という分野においては、きっちり整えて、自由をつくらねば、ぼくは死にきれません。
自由とは
「由」(理由)が「自」らにあるということなので、自分の思い(理由)の通りであるということです。
ワークポッツのミッションに「自由」を入れたのは、「データをつかって必然的なマッチングを生み出す」「偶然ではなく、そこには自らの理由がある採用と転職にする」という意味を込めています
そのくらいの覚悟と使命感で、またあしたも事業を一つ前に進めます。
長文にもかかわらず、最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
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毎日note 42日目。きょうはWorkpodsの事業内容をまとめてみました。一生懸命に文字起こしてみたら、ざっくり書いたのに7000文字になってしまいました。SuumoやAmazonのような社会インフラをつくります。
— 新田順|㍿ワークポッツ 創業者 (@workpods_jun) April 14, 2021
・求人整理
・デジタル化
・必然性
・採用と転職を自由にするhttps://t.co/244yxXh0RX
2021年4月14日(水) 毎日note 42日目 きょうはWorkpodsの事業内容をまとめてみました。 一生懸命に文字起こしてみたら、ざっくり書いたのに7000文字になってしまいました。 SuumoやAmazonのような社会インフラをつくります。 ・求人整理 ・デジタル化 ・必然性 ・採用と転職を自由にする
Posted by 新田 順 on Wednesday, April 14, 2021