小説 オー、桃タロー、ジャパーニーズクラシックヒーロー
昔むかし、あるところに、
オジーチャンと、ドボボベバが住んでいた。
ドボボベバは異次元からやってきた生物であり、すでに「保育士」と呼称が変わっているのに、「将来は保母さんになりたい」と言うトンチンカンである。
オジーチャンは、ロマノフ・ボードレェル・オジーチャンという名前で、16歳。
「オジーチャン」とはポペレ語で「偉大なる大鷲」という意味である。
二人はこれといってやることもなく、道で拾った「テトリン」を家でずっとやっていた。
桃太郎はもういない。
彼は異次元へと旅立った。
雨が降ってきた。
長い夜が始まる。
おしまい