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つきあいで観る芝居

いちおう最初に断っておきますけど、私がなかよくしてもらっている人の芝居のことじゃありませんので。
本当に、義理で仕方なく見に行った芝居の話。

80年代後半頃に、確か小劇団ブームがあった。だから意外と、演劇をやっている人が周囲にいて、サラリーマン時代もふだんは無口でしゃべらない後輩の女性が、芝居に出るというので見に行って驚いたこともある。

仲の良い人の芝居なら、楽しめる。
しかし、義理で観に行く芝居は本当に楽しめない。

以前、驚いたのは、とある集まりがあり、けっこうな人数、50人以上は集まっていた。
その後、打ち上げがあり、その参加者は事前に金を支払って予約し、それを幹事がとりまとめるというシステムになっていた。

そのメンバーに芝居をやっている人がいて、SNSで、
「集会の後にお芝居はいかがですか?」
みたいなことを言っていた。
芝居をやっていてとにかく集客が気になるのはわかるのだが、理屈で考えて、集会後の打ち上げはほとんど人がすでに金を払い込んでしまっているわけだ。
まさか、すでに払い込んだ打ち上げの参加費をドブに捨てて、「今日は気分を変えて芝居でも観ようかな」という人はいまい。

案の定、集会から芝居に行った人は一人もいなかったのだが、その芝居の主催者は、一人でブチ切れていた。

意味が分からん。

「おまえらの主催するイベントにはおれは二度と行かないからな!」などとミクシィで毒づいていたが、あんた、そもそも我々のイベントを1回でも客として見に来たことがあったのかよ?
「二度と」って、一回も来てないだろうが。

おしまい

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