マンガ読書のスランプ(イベント出演します)
12月23日、変な映像を流すイベントに出演させてもらうことになった。
私は「ちょっと変なマンガ」を紹介する予定である。
というより、それしかできないので、それをやる予定です。
イベントというかたちでは4、5年ぶりのことであり、「ちょっと変なマンガ」に関する同人誌ももう4、5年出していない。
だから、急に再開するにあたってなかなか苦労している(この「苦労」が楽しくもあるし、イベントは出たくて出たくてしょうがないのでそこのところは誤解しないでください)。
長らくイベントにも出ず、同人誌も出さなかった理由は三つある。
・高齢の母親の介護に関わっていた
・時代が「ヘンテコなもの」を受け入れる度量が極端に狭くなったと感じた
・夏コミがめちゃくちゃ暑くて、暑すぎてもう出られない
ひとつ目は明るい話ではないが、事実なんだからしょうがない。
だから省く。
・時代が「ヘンテコなもの」を受け入れる度量が極端に狭くなったと感じた
二番目のこの件。
このことに関してはざっくり、2015年くらいから感じ始めた。
この件では「劇場版テレクラキャノンボール2013」が話題になっていた頃が、ひとつの基準となる。劇場公開されたのが2013、って時代がすぐにわかるからいいね。
「劇場版テレクラキャノンボール2013」は、いろいろな意味で画期的な作品だが、2013年段階ではネット上の「炎上」はなかった。
もちろん「道義的にいかがなものか」みたいな意見もあったが、上映中止にしろみたいな話もなかったはずだ(2014年には「女子だけで観よう!」という企画もあった)。
あと、湯川れい子がこの映画に激怒していたはずだが、知っている人はそう多くはないだろう。
ところが数年経って、2015年、2016年くらいになるとだんだんと「こういう不謹慎ってやっぱりダメだよね」という空気が漂い始める。理由はよく知らない。
ちなみに映画「パシフィック・リム」のDVDリリース記念イベントに際して、登壇者が「怪獣やロボットは俺たちのものであって、君たち(新田注・女性のこと)のものじゃない!」 と発言した、というのがネットニュースになったのが2013年末。
奇しくも(?)「劇場版テレクラキャノンボール2013」が話題になった、同じ年である。
私は「パシフィック・リム」のDVDリリース記念イベントに居合わせたわけではないが、「怪獣やロボットは俺たちのものであって、君たちのものじゃない」発言が冗談なのは、明白だろう。目の前にいる、パシリムファンの人にそんなことを本気で言うわけがない。
だから、このニュースは「怪獣やロボットは男だけのものだと、男たちが発現した!!」という「強い意味」を付与されて、ネットに流れた。つまり記事を書いた人のバイアスがかかっているはずだ。
こうした2013~2014年の雰囲気は、次第に「テレクラキャノンボールって面白いよね」という「寛容さ」から、「男たちが、女たちも面白いと思っていることを独占することを隠そうともしない! そんな男は敵だ!!」
みたいな風潮に変わってゆく。
一方で、元気だったのは「作品考察」と「陰謀論」と「おふざけを許さない風潮」である。
いや、いまだに「お笑い」への注目度は高いじゃないか、お笑いって「おふざけ」と密接しているものでしょ? と思う人がいるかもしれないが、現状の「お笑い」の盛りあがりはほとんどが「M-1」を筆頭とする「賞レース」に依存している。
お笑いが緻密に分析され、「噛んだら終わり」みたいに「引き算」で観られるようになってしまった。人気者だが芸人出身のフワちゃんはたぶん「芸人」とはカウントされていないし、ノブコブ吉村が「自分は賞レースで勝ち抜いてきていない」などとテレビで卑下する始末。
「作品考察」は、まあやるのは自由だが、これも「作品鑑賞が非常に細かい」という点がそれまでとは違う。いいかげんさがない。ラーメン屋で「月刊少年ジャンプ」を読んだり、ゴミ箱に捨ててあったスピリッツを拾ってきて公園で読んで、もう一度捨ててしまうみたいな「軽さ」はもうそこにはない。
そして「考察」が「自分だけの世界」に入り込んでしまうと、「陰謀論」にジョブチェンジする。
マンガやアニメでは、私の観測範囲では「陰謀論」にまで行ったことは見受けられなかったが、
2018年に起こった「NGT48メンバーに対する暴行事件」では、ファンが事件について調べていく間に、どんどん「陰謀論」が形成されていったのを目の当たりにした。
ま、そんな時代を目の当たりにして、やる気をなくしてしまったのが本音ですね。
でもイベントはぜったいにやるし、全力を尽くすのでぜひ観に来てください!!!!!!!!!
おれはやる!!
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というか、承認欲求も満たされないのにテキスト書きませんよ。
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