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小説 グェヘヘ剣・無明回転斬り
ギョパピペ家の若き当主・ヒョリピョンパ右太衛門は、歌舞伎役者のように容姿端麗で一見、なよなよしているように見えるが、実際には、酢昆布流の使い手であった。
彼の腕の冴えを表したエピソードがある。
彼はマドレーヌのことを「ケーキ」と呼んでいた。
しかし、それをだれも訂正しなかった。
ある日、一羽のカラスが現れたかと思うと、何も言わずに飛び去って行った。
知育玩具的なロボットは、それを観て、
「老舗のホットドッグ屋、元気にやってるかーい!!」
と叫んだ。
その声は谷底にいつまでもいつまでも、こだましていたという。
「……って、侍のはなしわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!」
おしまい