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寒い…
最近一段と冷え込みました。布団が恋しい季節となりました。ということは、風邪がはやる季節ですね。
ご多分に漏れず、私の息子たち(5歳、3歳)も咳や鼻水が出ています。すると、当然やってくる問題は仕事を休まなきゃいけない問題。小学校教員である私が仕事を休むと、その間自習をする時間となります。担任である私は6時間分の自習内容を考え、休む連絡とともに伝えます。
想像してもらえれば分かるのですが、子どもが自分だけでできる勉強を6時間分考えるってけっこうしんどいのです。もちろん自習を6時間する子どももきついです。みんなきつい。言うなれば、lose-lose。
しかし、それもすべて我が子のため。何事にも代えられません。息子よ、はやくよくなってね。
自習する力
自習とは、自分の力で学習すること。先生からの授業を受けずに課題や問題に取り組むことです。私が子どもの発熱で良く休むからというわけではありませんが、この自分で学習する力(自習力)をあげることが大切であると考えています。
ほとんどの教科に教科書というものがあります。あれは、教科書会社が学習指導要領に準じて学習を具体的に、かつ、わかりやすくしたものです。子どもたちが学習しやすいように、文字の量、問題の順番が理解しやすいように考えられ、登場人物の補助コメント、挿絵などが効果的に配置されています。だから、実は教科書を見るだけで内容を理解できるように作られているのです。
つまり、教科書があれば自分で学習することが可能なのです。むしろ知識だけなら教科書を読んだ方がはやいです。
しかし教科書を使って学習できる子どもは少ないです。漢字学習では顕著です。漢字ドリルには書き順も書く位置も読み方もすべて書いてあるのです。色や番号が付けられていてとても分かりやすいです。ところが、子どもはドリルを見て学習することができておらず間違えて覚えていることが少なくありません。
私はここに疑問を抱き、書き順や読み方の指導をせず、ドリルをしっかり見て漢字の練習をさせたことがあります。すると、自主的に読みや書き順を練習をする子が増えました。テストの平均点が明確にあがることはありませんでしたが、漢字に関して子どもたちは自分でしっかりと学習することができると分かりました。
ドリルほど明確でなくても、教科書も子どもが理解することを目的に作られています。ドリルや教科書を使って勉強することができるようになると、苦手なところはもう一度学習し、理解できることは先へどんどん進めることができます。自習力は身に付けるべき力だと考えます。
仮面ライダーとウルトラマンが先生
教科書ではなくても、小さい頃は本から学ぶことが一度はあったはずです。
私の5歳の息子の場合、お風呂に50音表をはってひらがなを見せ、「これがありの『あ』だよ。これがいぬの『い』だよ。」といった感じで、それこそ教えていきました。教え始めからどれくらいかかったのかはわかりませんが、結構な時間をかけてやっと読めるようになりました。
一方カタカナは私が教えてなくても読めます。なぜならウルトラマンや仮面ライダーの本を見て、自然と読めるようになっていたのです。ウルトラマンも仮面ライダーもカタカナが多く出てきますが、息子は読めないので「本読んで!」と言われ、私は何度も読まされました笑。すると、いつの間にか一人でずっと読むようになり私の方から「これは?」というと答えてしまいます。仮面ライダーとウルトラマンがカタカナの先生でした。
まとめ
自習力がないと、先生が分かりやすい授業をして、授業を受けたから理解した。という意識になります。すると分からなかった時に先生の教え方が悪かったと思う可能性があり、ネガティブな気持ちで過ごす可能性があります。
その点自習力があると、先生のせいにするのではなく、自分の学習を先生が補ってくれるという意識になり、ポジティブな気持ちで授業に望めます。先生も子どももwin-winな関係になりいい感じで授業を受けることができます。
自習力をつけるにはまず自習するという経験がなによりも大切です。しかし、学校教育ではカリキュラム上自習の時間はありません。そこでおうち教育の出番です。
干渉しすぎず、放任しすぎず、子どもが自ら学ぶ機会を大人が確保してあげたいものです。
最後までお読みいただきありがとうございました。何かの参考になれば幸いです。素敵な一日をお過ごしください。