授業参観で見るべきポイント3選
授業参観は、保護者が子どもの実際に活動する姿が見られる数少ない学校行事のひとつです。ちゃんと授業を聞いているだろうか、何か他ごとをしていないだろうかと親御さんは不安ですよね。今回は授業参観についてです。
1.授業参観は先生も子どもも緊張している
授業参観をする日は決まっています。指定された日の指定された時間です。しかも今はコロナ対策のために、私の学校は番号順で15分ずつしか見ることができません。短い時間ですが、先生方は授業を親御さんに見てもらうため、子どもがなるべく活躍できるような授業を考え事前の準備や発問を練り直したりと一生懸命に考えています。掲示物をどうしようとか、床にゴミは落ちていないかとか意外と気にするものです。当日はスーツに着替え、朝からそわそわする先生も少なくありません。
お子さんも多くの場合静かに過ごし、なるべく恥をかかないようにしています。挙手をしたり、途中でボケを言ったりと普段しているようなことはあまりしません。なぜなら間違ったところや変なところは見せたくないからです。もちろん、まったく普段通りのメンタルがしっかりしている子もいますがまれです。つまり、先生もお子さんも少なからず緊張をしていて普段の様子ではないです。なんなら普段よりも、教室がきれいだったり掲示物が豪華になっていたりするかもしれません。
2.授業参観でも普段が垣間見える
つまり、授業参観で見る先生の姿や子どもの姿、教室環境などは事前にしっかりと準備されたものです。料理で例えるなら、フルコースです。食材をそろえ、お花を飾り、おもてなしをするイメージです。しかし、親御さんが見たいのはそんな姿ではないかなと思います。普段の様子なのではないでしょうか。料理でいうと家庭料理。いつもはどうなのってところが気になりますよね?
そこで、今回は教員側の視点で普段が垣間見える瞬間をお伝えします。
・授業が始まる前後の休み時間
ここは一番分かりやすく自然な姿が出ているところです。子どもがどこにいるのか、何をしているのかだれといるのかどんな関係性なのかまでもわかることはあります。そして何よりその時の表情です。親御さんならその子が無理をしているのか、自然に輪に入れているのかの違いは分かると思います。いじめが分かる初めの手掛かりは表情だと個人的には思っています。ですから、授業参観の少し早めに、そして少し遅めに教室をでるとよいかなと考えます。
・教室前方の掲示物
教員は、子どもに関係するところはきれいにしようという気持ちが強いですが、子どもの作品ではないところは授業参観だからといってあまりいじりません。逆に言うと普段の掲示物はそんな感じです。多くの場合、黒板の上下左右には、たよりや学級目標などがはられ、子どもの作品が掲示されることはありません。そこがきれいだと普段からきれいな教室環境をだと予想することができます。心の乱れは環境の乱れから始まります。もしかしたら、前方の掲示物まで気が回らないくらい大変なことが起きているかもしれません。
・先生が指示したときの視線
普段から先生の話を聞いている子は、保護者が来ようとも関係ありません。いつも通りの自分で聞きます。しかし、普段全然話を聞いていない子は、急にやろうと思っても表面上は取り繕えますが、絶対に普段のぼろが出ます。一番分かりやすいのが、先生が「ノートに書きましょう」や「教科書を見ましょう」といったときに、視線が動くかです。問題を解きましょうというときには、手が動かないことはありますが、考えるために教科書やノートに視線が動くはずです。そういった指示が出ても視線が前を向いているということは、意識がどこかにいっている証拠です。そしてその後とる行動は、周りの友達の様子を見て、動き始めることです。この行為があったときには間違いなく授業の内容を聞けていません。もし成績がよくても注意した方がよいでしょう。相性の悪い先生になったときに、がくんと成績が落ちることが予想されます。
3.まとめ
9月中に授業参観があるという学校もあると思います。授業参観は学校に自然と行ける絶好の機会です。先生をとらえるためにも、子どもをとらえるためにも視点をもって臨むとまた違ったものが見えてくるかもしれません。今回の記事が何かの参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。素敵な一日をお過ごしください。