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新渡戸稲造と佐藤昌介(前編)【新渡戸講座】
盛岡市にある古本店「pono-books」では、2023年から毎月1回程度、新渡戸基金理事長の藤井茂先生による、新渡戸稲造について気軽に学ぶ「新渡戸講座」が開催されています。
そして、新渡戸講座は2024年にはセカンドシーズンを迎えました。
ここでは、その「新渡戸講座」の内容を中心に、稲造についての情報を掲載し、少しでも稲造について知っていただければと思っています。
前回までの「新渡戸稲造を育てた父と母」
に続いて、今回からは「新渡戸稲造と佐藤昌介」の講座内容の一部を、簡単に要約してご紹介します。
少人数で、途中での質問も気軽にできる楽しい会ですので、ぜひ一度、実際に講座に参加してみてください。
詳しい内容などはpono-booksさんのインスタグラムをご覧ください。
https://www.instagram.com/pono_books/
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それでは、以前に開催された「新渡戸講座」から「新渡戸稲造と佐藤昌介」の講座内容を、簡単にまとめてご紹介します。
○ 新渡戸稲造と佐藤昌介(前編)
・ 佐藤昌介の父・佐藤昌蔵は、南部藩の中堅の武士で、昌介は花巻で生まれた。
・ 新渡戸は、昌介が生まれた6年後に生まれ、昌介が亡くなる6年前に亡くなった。
・ (現代で考えると)新渡戸が小1の時に昌介は中1という関係だった。
・ 昌介は盛岡にあった藩校・作人館に入学した。なお、新渡戸は作人館に入っておらず、塾に入っていた。
・ 佐藤昌介は北海道大学の天皇と言われた人物。
・ 佐藤昌介と同時期に作人館に入ったのは、田中館愛橘や原敬などで、皆、非常に優秀だった。田中館は日本の物理学の草分けであり、原は後に首相となり、三人は互いに親友だった。
・ 作人館の跡地には現在の仁王小学校が開校した。仁王小学校は、岩手県内で最も古い小学校。
・ 作人館の講師は、生徒達に対して、戊辰戦争の南部藩の敗戦の悔しさを伝えていた。「(作人館の)生徒たちが戊辰戦争の(南部藩の)悔しさを晴らせ」と話しており、生徒達もその教えをよく聞いていた。
・ 明治4〜5年頃には、南部藩の青年が一斉に上京。伊達藩領であった岩手県南地域からも、後藤新平や斎藤実が上京。
・ 新渡戸も東京へ出て、英語を学ぶ学校へと通う。4年間は英語漬けの暮らし。
・ 日本の英語の名人として、新渡戸稲造、内村鑑三、岡倉天心の3人が挙げられる。
・ 昌介は、札幌農学校の1期生。新渡戸は2期生。
・ 新渡戸は1期生にも合格していたが、年齢が入学対象の年齢に達していなかったため、翌年の入学となった。
・ 昌介が札幌農学校に入学した当時、クラークが教頭だった。
・ 新渡戸は7月に入学したが、クラークは新渡戸が農学校に入学する前の4月に札幌を離れ、その際に、札幌の南(現在の北広島市)の島松で「ボーイズビーアンビシャス」の言葉を残している。札幌と島松は盛岡・紫波間くらいの距離。
・ クラークは札幌を離れた後、日本海まわりで九州まで行った。西南戦争を見ることが目的の一つで、田原坂も見に行った。奥さんに書いた手紙が残されている。
・また、瀬戸内海まわりで、同志社を設立した新島襄にも会ったが、新島襄はアマースト大学での教え子にあたる。
・ クラークは明治10年にアメリカに帰国した後、4000m級のシャスタ山へ昇り、山頂でクラークが「sayonara」の文字を書いて埋めたものが、その後、掘り起こされ、麓の資料館に保管されていた。
・ クラークは、帰国後にマサチューセッツ農科大学でのリベラルアーツ教育が縮小していた事に不満を感じ、間も無くマサチューセッツ農科大学を辞めた。
・ その後、船上大学(フローティング・カレッジ)の計画があり、クラークがその学長へ就任すると言う話があったが、計画の提案者が急死したことにより、資金不足となった。
・ クラークは資金調達のために鉱山に手を出したが事業に失敗し、人生が暗転した。クラークに対してアマーストの人々が出資していたが、事業失敗によって資金が回収できず、アマーストの人々も巻き込むこととなってしまった。
・ クラークの墓にはヤスリで削られた後があり、クラークの子供達も、(アマーストの人々の目を逃れるため)アマーストを離れることとなってしまった。
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盛岡市にある古本店「pono-books」で、2023年から毎月1回程度開催されている「新渡戸講座」はセカンドシーズンを迎え、参加者の方やご興味を持つ方が、回を重ねるごとに増えています。
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このページをご覧いただき、今まで講座へ参加したことがなかった方にも、少しでも会の様子が伝わったでしょうか。
ぜひ一度、実際に講座に参加してみてください。少人数で、途中での質問も気軽にできる楽しい会ですよ。
詳しい内容などはpono-booksさんのインスタグラムをご覧ください。