いくらにしましょうか?
新しいものを作ると必ず悩むことは「価格を決める」ことだと思う。
アイディアと工夫をこらし、加えて内職の作業もして作る。
経験がある人なら想像つくだろうけど、どんな小さいものでも、ものをつくることって時間と手間がかかる。おまけにそこに「自分のコスト」忘れてしまうことがあって、材料費だけになってしまいがちだ。
作った分がはけてくれたら一番うれしいと考える。そうするとちょっとづつちょっとづつ価格が下がってくる。販売に行くことも入れると結局の赤字商品ということもよくある話。そうなると、もう値下げが普通になっちゃって、作る気持ちがどんどん小さくなっていく。物を作るって、やっぱりガソリンになるものが必要だ。
今回、明後日からのイベントと11/3のマーケット日和向けに作った「大きめの栞」をどんなふうに価格を考えたかを書いていこう。
まず、こんなのを作りたいと思って、サイズや仕様が決まったら、原価計算表と原価率の表を作るようにしている。
今回A6サイズ基準なので、A4サイズで4丁取れる。用紙・印刷代・ラミネート・台紙はA4で出して1/4にする。そこにOPPや紐のコストを入れて、電気代と人件費を自分基準でざっくり入れると原価だけだと123円。
思わず「あと100円足して、230円でいいか。」と言いそうになるが、ちょっと待て。
もし卸をする場合だと上代の大体7掛・6掛という場合もある。230円で7掛けの卸をした場合だと161円になってしまうから儲けは38円。
受けるかどうかはわからないけど、「いい感じにできた!」と思うように苦心して作った栞が1枚38円しかもらえないのは泣ける。最低でも150円くらいは欲しいかな。
これは栞のデザイン費になる。
原価率と合わせてを考えると400円上代にすれば、7掛で150円は死守できそうと見えてくる。
今回の23日からの大丸須磨店での本のイベントに声をかけてくださった北条書店さんと初めて会った時、「絵葉書可愛い!」と褒めてくださったことがある。
完全に頭(ズ)に乗ったので、今回のイベントに向けて可愛いのできました!と自信を持って言えるなら400円つけてもいいか。と栞の顔をよく見て、400円に見えるようなパッケージや、ディスプレイを考えていく。
400円でいいか、うん、400円に見えるよね。
アシスタントの同意なども参考に価格決めた。
ちなみにデザイン費150円だとすると、私が普通に受けている1件分相当にするためには根気よく販売しないといけない。
「10枚で終わり。販売終了」では完全にデザイン費が回収できないなぁと。やっぱり価格設定は難しい。