輝く女性とおっさん

「おっさんを滅ぼしたいわけではない」というのは単なるエクスキューズであろう。おっさんではない人たちは「おっさん」を滅ぼしたがっている。ただ、それを実行するとナチスになるだけなので、現実に実行することはできずに、ただ、空想の中で何度も繰り返しているにすぎない。

仮におっさんを滅ぼしたとしても事態は何も改善しない。なぜなら、この日本社会は無名のおっさんたちが支えているわけである。彼らは特に何も言わずに工場で製品を作ったり、取引して市場に商品を送ったり、トラックで商品を輸送するわけである。

電気や交通、インターネット回線という、いわゆる社会の下部構造を支えているのも物言わぬおっさんたちである。女性や意識の高い若者たちは所詮はお釈迦さんの掌の上で踊っている孫悟空に過ぎない。女性やフェミニストの繰り出す千万言は無口のおっさんの仕事、それがもたらす結果には到底叶わないのである。

もちろん女性であっても立派に社会の役に立つ仕事をしている人はたくさんいる。そういう人たちは「名誉男性」「名誉おっさん」になる。

意識の高い女性やフェミニスト達が勝てるのは唯一、金のないキモいおっさんだけである。KKO達はおっさんの中でも社会的弱者に近い。意識の高い女性達やフェミニスト達は自分たちの真の序列を知ることが怖いため、KKO達を排除する。専業主婦も嫌いである。

「私たちは社会のシステムを支える『おっさん』にはかなわないけれど、輝く女性よ!せ、専業主婦なんて!(ぐっ、羨ましい)でもKKOには勝っているはずよ!同じに扱わないで!」ということである。

堅実なおっさんどもは無駄な消費をしない、「輝く女性達」の消費・むしろ浪費が自社の利益になることを企業も知っている。おっさんは生活必需品しか買わないのである。

もう賢くなった若い男達は無駄な浪費をしなくなった。世間の景気を良くするのはバカな女性や若者の向こう見ずな消費であるため、おだてて消費・浪費させたいわけである。田沼意次万歳である。

もう男は締め付け過ぎたのである。氷河期の暗黒時代を生き抜いてきた若い男はもう学生時代からおっさん化してしまったのである。昔のバブル時代の若い男なら女性を口説くために格好のいいスポーツカーを全額ローンで向こう見ずに買ったかもしれない。けれども、もはや、男はおっさん化してしまったのでそういうものは無駄な消費になってしまった。

男は堅実な消費しかしなくなってしまったのである。

残るはインバウンドで来日する外国人か、おっさん化していない「輝く女性達」だけになってしまった。

今はコロナのために日本に外国人は来ない。頼みの綱は「輝く女性達」だけである。彼女達には無駄でもなんでもいいからとにかく浪費をしてもらって経済を回してもらわねばならぬ。そのためにはKKOなどただのエサ、女性達にはKKOをぶん殴っても踏んづけてもいいので、気分良くお金を使っていただきたいのである。そうして経済を回すことで日本は危機を脱出しなければならないということであろう。



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