『日向坂で会いましょう』の笑いパターンを生み出す、日向坂メンバーの「5つの班」
日向坂で会いましょう(通称:ひなあい)は、なぜ毎週毎週あんなに面白い回を連発できるんでしょうか?
その理由として、抜群の企画力、司会のオードリーによるラジオのようなトークの軽快さ、スタッフによる愛のある編集など、挙げればキリがないですが、やっぱり一番の要因は、日向坂メンバー自らが生み出す「多種多様」な笑いの数々ですよね。
どんな企画であっても、日向坂メンバーそれぞれの魅力が発揮されることで、様々なパターンで笑いを生み出すことができようになっていて、そしてその結果、「毎週が面白い」、さらには「30分ずっとが面白い」番組を、作ることが出来ているんだと思います。
という訳でこれから、その日向坂メンバーが生む「笑いパターン」について、僕なりの分析を話していきたいと思います。
※当記事は、以前はてなブログに掲載した記事を転載し、加筆修正を行ったものです。
(初稿:2020/5/22)
5つの「笑いパターン」
先に断っておくと、もちろん日向坂46はメンバーごとにそれぞれのオリジナルな個性があるので、組み合わせや、シチュエーションによって生まれる笑いパターンは、言ってしまえば無限大です。
しかし、それらはかなり大きく分けて5つのパターンに分類することができて、かつ日向坂メンバーをそれぞれのパターンを担う、5つの班に分けることができるであろうと、僕は思います。
そこで例にあげたいのが、今週(2020/05/17)のリモート収録での放送回。
リモート収録でありながら、相変わらず抜群の面白さを発揮していた今回の放送でしたが、実はこの第一回リモート収録に参加したメンバーが、僕の考える5つの班それぞれのメンバーがほぼ揃うように、選出されているんです。
つまり、リモート収録選抜メンバーこそが、ひなあいの「笑いパターン」のお手本とも言えるのです。
見事にバランスのとれたメンツ
前口上が長くなってしまいましたが、それではさっそく日向坂メンバーを班分けしていきましょう。良ければどのメンバーがどの班に入るか、考えながら読んでみてください。
1.バラエティ班
言うまでもなく、リモート収録では佐々木久美にあたる班。
他のメンバーは、加藤史帆、富田鈴花が挙げられます。(今回の収録にはかとしも参加していますが、これにはちゃんと理由があるので後述。)
その笑いに対する積極性と貪欲さは果てなく、間違いなくこれまでのひなあいの収録を引っ張ってきたメンバーと言えるでしょう。
キャプテンとして常に前線に立ち、メンバーの番組への参加を促すと共に、圧倒的な“ガヤ能力”でツッコミからイジられ役までこなす、ガヤ女王、佐々木久美。
変顔から奇行に至るまで何でもこなし、笑いの予感を嗅ぎ取り飛び込んでいくその積極性から“初代カット女王”にも輝いた、美しきコメディエンヌ、加藤史帆。
そして、他のメンバーの話題を広げるのも上手く、多彩さ故の迷走を経験しながらも、涙を流すほどの覚悟でオンエアに爪痕を残し続ける、富田鈴花。
こうしたバラエティ班のメンバーが率先して前に出て流れを作ってくれるので、他のメンバーも安心して発言できる環境が出来上がっているのだと思います。
加えて、オードリーにツッコんだり絡んでいく場面も多く、逆にオードリーから無茶なフリが来ることもしばしば。オードリーとの信頼関係という点でも、大きな役割を果たしているのが、このバラエティ班なのではないでしょうか。
ささくはホントにガヤが上手い
2.贔屓班
皆さんご存知の贔屓班。
今回のリモート収録では、もちろん小坂菜緒にあたる班で、その他のメンバーは高本彩花、金村美玖、丹生明里となっています。
司会が贔屓をすることに関する是非はともかく、こさかなが「この番組の私の存在はここで全てが始まった。」と言っていたように、初回から今まで、数々の笑いや企画を生み出してきたパターンと言えるでしょう。
さらにこの贔屓班の強みと言えるのが、若林贔屓組にはかとしを、春日贔屓組にはまなふぃを、「アンチ贔屓」として当てることができるところです。(先程言っていた、今回かとしが選抜された理由がコレ。)
この構図こそが、ひなあいにおける完全なる黄金パターンであり、多くの笑いを生むカギとなっているのです。
アンチ贔屓のかとしはリモートでも大活躍でしたね
もちろん、贔屓班のメンバーもただ贔屓に甘えているわけではありません。
小坂菜緒はその可愛いさ満点の表情と、実は結構オタクな一面もおひさまの心を捉えて離しませんし、高本彩花はセレブ志向でちょっとわがままなところがあるけど、たまに垣間見えるいい意味で“アホな子”な部分が、愛嬌があって魅力的です。
そして、飾らない謙虚さと素直さで、文字通り“推すしかない”金村美玖、どこでもピュアなリアクションが飛び出す、丹生明里と、それぞれが更なる発揮が期待できる個性を秘めています。
若林さんがニョボ林と結婚し、春日がダディガになった今、これからも贔屓が続いていくかはわかりませんが、願わくば、贔屓よ永遠なれ……
3.スキル&テクニック班
続いてはスキル&テクニック班。
今回のリモート収録では、その枠にアンチ贔屓要員としてかとしがいるので選出されていませんが、予告を見た感じだと来週はこの班のメンバーが暴れてくれそう。
何度も言っているように、日向坂のメンバーは一人一人が異なる個性、言わばスキルとテクニックを持っているので、全員がこの班に当てはまると言ってしまえばそうなのですが、中でも突出したジャンルで笑いを取るメンバー、渡邉美穂、松田好花、宮田愛萌、上村ひなのがスキル&テクニック班として挙げられると思います。
春日のライバル、ぶりっ子キャラ、破天荒キャラなど、様々な顔を使いこなして、どんな場面でも起爆剤となり笑いを生み出す“演技派”、渡邉美穂。
日向坂イチのリトルトゥースとして、オードリーや筋肉マンについての豊富な知識を蓄え、ひなあいをオードリーのオールナイトニッポン色に染めあげる立役者ともなっている、サトミツの弟子、松田好花。
時おりその文才力や感性で殴りかかってくることもご愛嬌の、R指定のぶりっ子でおひさまの心を射止める宮田愛萌。
持ち前の変化球と、計算されたタイミングの合わせ技で、大喜利やコメントで新たな風を吹かせる、天才最年少、上村ひなの。
彼女たちが繰り出す幅広い笑いこそが、どの回を見ても面白いというひなあいの強みにおいても、一役買っていると僕は思います。
そして最後に忘れてはならないのが、最終兵器とも名高い影山優佳の存在。
復帰直後からサッカー関連で既に大活躍していますが、その思い切りの良さと冴えた頭脳で、今後のひなあいに貢献してくれることは間違いないでしょう。
次週のスキル&テクニック班は大暴れでした
4.変則リアクション班
自分から発言することは少ないものの、オードリーからの問いかけに対してその独特のキャラクターで応対するのが、この変則リアクション班。
リモート収録では東村芽依にあたる班で、他には河田陽菜、濱岸ひより、齊藤京子が当てはまります。
東村芽依は“喋るのが苦手”という欠点とも思えてしまう個性を、オードリーにツッコんでもらうことで強みに変えていて、一方で運動神経抜群というギャップもあります。
また河田陽菜と濱岸ひよりも、他の追随を許さない独自の世界観で、数々のパンチラインを残してきました。
齋藤京子については、近ごろ迷走気味な気もしますが、個人的にはオードリーに問いかけられた時に見せる根拠のない謎の自信と、何だかんだでポンコツなところのファンなので、これからも“ポンコツ自信家”として活躍して欲しいなと思います。
発言数は少ないものの、だからこそ彼女たちの口が開かれる時には、どこか期待してしまう。それが変則リアクション班です。
通常運転のめいめい
5.グローバル班
最後に紹介するのが、グローバル班。
リモート収録では佐々木美玲にあたる班で、その他のメンバーが潮紗理菜、高瀬愛奈と、お分かりの通り海外定住の経験があるメンバーによる班です。
なぜ「笑いパターン」においてこの括り方をするのか不思議に思っている人もいるはずですが、ひなあいやその他の場面でも、グローバル組にはある一つの共通点が発揮されていると僕は思います。
それが、人とのコミニケーションを取る時の“フランクさ”と、いい意味での “壁のなさ”です。
というのも、3人が共に遠慮がちなタイプではあるものの、いざ喋って良いとなれば、自然体で堂々と、かつ自分のペースで喋ることができる能力を持っていると思うのです。そしてそれは、子供の頃の海外生活で、知らず知らずのうちに培ったものではないのでしょうか。(ソンナコトナイかもしれないが…)
佐々木美玲はオードリーと喋る際でも、まるで家族と喋っているかのようなノリと明るさですし、潮紗理菜もすべらない話など、そのノンストップなトークスキルには、一日の長があります。
また高瀬愛奈も、レコメンなどの外仕事での堂々とした姿勢や、若林さんへの毒舌など、年上に対しても怖気づかない強さを持っています。
思うにこの3人は、収録中に変に力みすぎることなく「素の自分」が出せていて、それこそが笑いに繋がっているメンバーなのではないでしょうか。
カメラの前で普段通りの自分を見せることは、簡単ではないことだと思いますが、それが出来る度胸を備えており、持ち前のコミニケーション力を自然体で発揮することができる。
それこそが、日向坂グローバル班の持ち味なのです。
グローバル班の「素の自分」の良さが発揮されているシーンの例
まとめ
以上が、僕の分析したひなあいの笑いを生む5つの班、バラエティ班、贔屓班、スキル&テクニック班、変則リアクション班、グローバル班でした。
今回のリモート回のように、少なくともこの5つの班のメンバーが揃えば、ひなあいの「笑いパターン」は作り上げることができると、言えるのではないでしょうか。
また冒頭でも述べたように、これはあくまでも僕の偏見でかなり大まかに班分けしたものであり、日向坂メンバーそれぞれが絡んで生まれる笑いのパターンは数多とあります。そしてその引き出しの多さこそが、ひなあいが神回を連発できる要因となっているのです。
ここまで長々と書いてきましたが、この他にも司会のオードリーについてや、スタッフの企画力、編集力など、ひなあいについてはまだまだ語り足りません。またいつか、余裕ができ、考えがまとまれば書きたいと思います。
最後になってしまいましたが、日向坂にはまだその爪を隠している新3期生の髙橋未来虹、森本茉莉、山口陽世がいます。加えて他のメンバーもまだまだ発展途上で、これからさらに成長していくと思います。
その真価を目にして、日向坂が生み出すハッピーオーラいっぱいの笑いを受け取るためにも、来週もまた、日向坂で会いましょう。
最後まで読んで下さりありがとうございました。