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繋がりから生まれる幸せと奇跡の物語 〈IDOL AND READ #023 潮紗理菜〉感想



『IDOL AND READ 023』の表紙を飾った潮紗理菜(以下:なっちょ)のインタビューを読み終えた時、僕は小説を一編読み終えたかのような気持ちになっていた。

その内容はインタビューと言うよりは、まさしく"物語"と言えるものだったと思う。
そして、とても優しく美しい物語だった。


余談になるが、僕は中村航さんの小説が好きで、愛読している。その作品はありふれた人生の中のうつくしい断面を切り取った物語が多く、そしてそれはいつでも、心を温かく、清々しい気持ちで満たしてくれるものになっている。


なっちょの生い立ちは、まさにその小説の物語のようだった。

といってもそれは、激動の人生という訳では無く、日常の中に溢れているたくさんの幸せと、少しの奇跡が繋がりあってできた、ちょっとだけ特別な物語 だ。


そしてその"繋がり"こそが、今のなっちょを作り上げてくれたものなんだと、僕はこの物語を読んでいくうちに気づいていった。




放送中の「ひなあい/ダディガ企画」を見ていても常々実感することだが、なっちょは周りの人に幸せを振りまけるような人だと思う。

どのように育てばそんな子になるのかずっと気になっていたのだが、その答えこそが、大切な人たちとの"繋がり" だったのだ。


多くを語らず背中を押してくれる父と、コンプレックスすらも魅力に変えてしまう母に、しっかり者の妹と可愛い弟といった大好きな家族。
心の大切さや努力することの大切さを教えてくれたバレエの先生に、オーディションを受けることを勧めてくれた小学校からの親友さん。
そしてもちろん日向坂メンバーも含めた、自分と関わってくれた沢山の人々。


これら全ての人達との、一つ一つの繋がりを大切にしてきたから、今のなっちょがいるんだろうなと思う。
またその繋がりの力を知っているからこそ、改名の際に素直に喜べなかったような思いや、メンバーの架け橋になりたいという思いが生まれるのだろう。

そしてさらには、その繋がりをファンにまでも広げようとしてくれていることが、僕は何よりも嬉しいのだ。




また、それらの繋がりの中でなっちょが身につけていったのが "幸せを見つけるチカラ" だったのではないかと、僕は思う。



なっちょの生い立ちを読んでいくと、たくさんの幸せを受け取って育ってきたことが分かるが、中には苦しくて悲しいことや、目を背けたくなるようなことを経験していた時もあった。

しかし、その度になっちょは、それらの負の感情と向き合った上で、自分の周りや、その悩みの先にある幸せを見つけながら成長してきたのだ。


そうしてきたからこそ、なっちょは周りの人の幸せすらも見つけ、与えることが出来るのだろう。

なっちょは相手の長所を見つけることがとても得意だと、メンバーとの会話を見ている中でも度々思うことがあるが、それも "幸せを見つけるチカラ" によるものでは無いだろうか。


きっとそのチカラを持っているから、なっちょには "幸せを呼ぶ四葉のクローバー" が光って見えるのだ。



先日の配信ライブについて綴ったブログの中でも、なっちょはたくさんの幸せを見つけていた。




そうして見つけてきた四葉のクローバーの神様のおかげかは分からないが、なっちょはひらがなけやきのオーディションに合格することになる。

その過程は、まさに小さな奇跡の重なり合いによって起こったものだと思える。
今までなっちょが繋がりの中で集めてきた幾つもの幸せが、一つの奇跡となったのではないかと、この物語を読み終えた今となっては、思えてしまうのだ。



聖母のクローバー物語は、幾つもの繋がりから生まれた、幸せと、奇跡の物語 だった。




読了後には胸いっぱいの多幸感に包まれ、なっちょのことを更に好きになること間違いなしであるこの物語を、ぜひたくさんの人に読んでもらいたい。



「推しには幸せになって欲しい」とはよく言うが、なっちょは僕なんかが心配しなくても、自分の力で幸せを見つけて、いつまでも周りに幸せを与えていってくれるんだろうなと、今は思ってしまっている。

そんな彼女の人生の一場面を一緒に体感できることの幸福と、彼女と出逢えたこの繋がりを大切に思いながら、これからもなっちょのことを応援していきたい。


そしていつかは、
この"思い"が"想い出"になるように。





素晴らしいインタビューをして下さった『IDOL AND READ』の皆さま、本当にありがとうございました。

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