ep.30 日記 きっかけは鐘の音
11月11日(月)
在宅勤務をしていると、突然「ピンポーン」と予期せぬ来訪者が尋ねてくる時がある。
たいていは宅配BOXに入りきらない郵便物の引き渡しとか勧誘らしき人たちで居留守を使う時も多い。でも本日の来訪者をモニターで確認すると、明らかに警察だった。な、なにごとーーー!?警察が来訪するだなんて生まれて初めて。心当たりは全くない。全くないから「警察のなりすまし!?」とか「この周辺で何かあった?」とか。わずか数秒で色んなことを考えた。
ただ考えていてもしょうがない。もうすでに玄関の扉の向こう側に警察らしき人たちがいるわけで、出るか出ないかすぐにでも決めなければならない。このまま出なければ、今この瞬間の恐怖は消える。ただ性格上、しばらく経ってから「あの時、出なくて本当に良かったのだろうか」と不安に思うだろう。
もし出る場合は、まずこの人たちが本当に警察なのかを素人なりに見極める必要がある。今分かる情報はモニター画面という粗さでも、見た目は明らかに警察然としていることしかない。それでも。決めた。もし違ったとしても、その時はすぐに扉を閉めて対応すれば良い。覚悟を決めて扉を開けた。
🚪🔑
結論、全然なんともなかった。何の御用かといえば巡回連絡というものだった。あとで警察の方が言っていた目的と聞かれたことを検索して、初めてその言葉を知った。とりあえず、もし出なかった時に発生していたであろうここ数日の不安を取り除けたことが嬉しかった。
11月12日(火)
午後から出社。「やる気ないです。モチベ上がらないです。」「すぐにこの仕事をやらなくなるかもしれないのに、今新しい仕事を覚えるのはしんどいです。」って大真面目に相談されて困った。モチベが上がらなくてもやる気がなくても、それでお給料を貰っているからにはやろうねとは思う。言わないし言えないけれど。
仕事が終わってYouTubeのおすすめに表示された『佐藤勝利のすべて』を視聴。佐藤勝利くんがこんなにお笑い好きであることも知らなかったし、ダウ90000の蓮見さんと仲良しなのも知らなかった。
11月13日(水)
13時から対面での会議を入れられたので朝から出社。つつがなく会議終了。お昼休みに作ったFLOW GLOWのイベントシールをシェア。
11月14日(木)
毎週木曜日は22時までに仕事を終わらせてご飯を食べ、お風呂に入ると決めてる。万全を期した状態で『わたしの宝物』 #5視聴。今回が起承転結の"転"に当たるんじゃないかという展開だった。たくさん強烈なシーンがあったけれど、中でも美羽の(元)親友が宏樹に放ったこの言葉は強烈度合いNo. 1だった。
この台詞だけでも強烈なのに、状況もすごい。手始めに「ずっと好きでした。」と親友の夫である宏樹に告白し、味方ですよ〜とばかりにアピール。そして確固たる証拠もないまま、親友が浮気と托卵をしていると言い放つ。親友なら直接美羽に聞けば良いのに!!!憶測だけで相手の人生を脅かすだなんて!!!せめて宏樹に言うにしても、見た事実だけを伝えれば良いのに「許せないですよね?」って自分の私情を押し付けて、ただの勘を披露するだなんて、一体どういう神経してたらこうなるんだ。まあ恐ろしいことにその勘は事実なんですけれどね。
先々週くらいの日記で
って書いたんだけれど、ここ最近の宏樹が優しいパパだったから、すっかり激情型な部分を忘れていた。こんな切ないストーリーにはそう簡単にはさせてくれないですよねえ。次回どうなるんだ。早まるなよ宏樹〜!ただ、大切な家族と血が繋がっていない。それが自分のモラハラがきっかけかもしれない、と思ったとしたら。辛い。
11月15日(金)
お手伝いのためいつもと違う場所に出社。帰り際にとあるチケットの当落確認。ようやく、ようやく当選の文字が見られたーーー!やったーーー!
有難いことに『Endless SHOCK』の大千穐楽ライブビューイングが見られる!!!本当に、本当に嬉しい。
11月16日(土)
土曜日だけれどお仕事。誰からも連絡が来ないこの有意義な時を使ってみんなの考課表を確認。相変わらず精神的に重たいお仕事だけれど、夏の時より慣れたのもあって前よりは早く終わることが出来た。
お仕事終わり、少し遅れて休日。『わたしの宝物』でドラマの楽しさに目覚めてしまい、Xで流れてくるドラマ垢の方々のおすすめを眺める。その中でよく見るタイトル『獣になれない私たち』(通称けもなれ)のストーリーが今の自分にすごく刺さりそうでアマプラで視聴開始。24時から見始めて取り敢えず3話分見たのだけれど、このドラマ刺さりすぎるーーー!
新垣結衣さん演じるヒロインの晶は、性格的に思ったことを何も言えなくて、自分のことは後回しで取り敢えずその場の平穏を保とうとする。それか凄く自分にそっくりで、「わかる!わかるよ!」の連続だった。行きつけのクラフトビールバーで出会う自由奔放な呉羽さんに憧れるのもすごく分かるし、服装から強くしようとするところもすごく分かる。ただ自分はプライベートまでこんなに気を遣って生きてはいないけれどね。晶は人生のどこで息抜きするんだよ〜。
11月17日(日)
昨日に引き続き『獣になれない私たち』を視聴。最終話まで一気見してしまった!面白かったー!最後まで共感性の高いドラマで、至る所に刺さる台詞が沢山あった。とにかく刺さった台詞。
自分だって本当は呉羽さんみたいに誰にも囚われないTHE自分の人生!を歩みたい。けれど、どうしても周りの目が気になるし、言いたいことは言えない。たまーに爆発して思ったことを後先考えずに言うけれど、結局後悔するだけ。結局何も変わらない毎日。そう思ってしまうけれど、このドラマがいう通り。ただ一見変わっていないように見える日常も、ゆっくり熟成されてフルーティーになるビールのように、一つ言うたび少しずつまろやかになっているのかもしれない。そう信じたい。
やっぱりこういう人と人との関係を虫眼鏡でじっくり観察するかのような物語が好きだ。全部見終わった後、呉羽さんに憧れて早速ZOZOTOWNで強そうな服を探してしまった。
挿入歌もすごく良かった。いつも良いところで流れるんだよね〜。この曲こそが鐘だった。
おわり