勝敗は上か下か【サーティワン】
永遠に決まらぬ勝敗が、ここにある。
それはサーティワンアイスクリーム。
もちろんバスキン・ロビンス(Baskin Robbins)と呼んでもいい。
今日も買い物途中でサーティワンを見かけた。
ちなみに北海道は雪が積もり、景色はすっかり寒々しい。
なので、迷うことなくお店に向かった。
余談だが、北海道の一部の人間は「寒い日にあったかい室内でアイスを食べる」ことがデフォルトである。
異論は認める。
大体頼むのはスモールダブル。
大人の階段を登りまくる私にとって、既にレギュラーは大きすぎる。
けどどうしても2種類は食べたい。
なのでスモールダブル、しかもカップにして容量を目一杯減らす。
ここは「2種類食べる」ことが肝要なのだ。
新作でメローバターアーモンドクッキーというフレーバーが出ていたので、それは即決。
そしてもうひとつのフレーバーは定番から、ポッピングシャワーを選んだ。
ということで。
ここからが、勝負だ。
私は店員さんに「メローバターアーモンドクッキーと、ポッピングシャワーをお願いします」と伝えた。
その意図はこうだ。
【上段】ポッピングシャワー
【下段】メローバターアーモンドクッキー
という順番で盛り付けられることを想定したのだ。
そう、伝えた順番にスクープすると【最初に伝えたフレーバーが一番下になる】のだ。
この感じでスクープしてくれる店員さんは結構多い。
とても自然に言われたとおりに積み重ねると、結局のところ、その順番になる。
至って普通の現象である。
なので2段以上頼む時は【並べたい順番とは逆に伝える】のがコツなのだ。
しかし。
私はこの日、敗北を喫した。
私の手元に来たのは
【上段】ポッピングシャワー
【下段】メローバターアーモンドクッキー
だった。
これは私の失態だった。
そう。
店員さんの中には、とても気遣いをしてくれる方がいる。
そんな方は驚くことに【言われた順番を再現するようにスクープしていく】のだ。
私は1番目にメローバターアーモンドクッキー、2番目にポッピングシャワーと伝えた。
故にその店員さんは
【上段】メローバターアーモンドクッキー
【下段】ポッピングシャワー
という究極の再現度でアイスクリームを提供してくれたのだ。
なんという配慮、なんという職人技。
念の為に記しておくが、この勝負にはたぶん「勝確」な方法がある。
それは至って簡単な話だ。
客が「上がメローバターアーモンドクッキー、下はポッピングシャワーでお願いします」と伝えれば良いのだ。
どうしても順番を守りたい時はそう伝えている。
もちろんこうやって頼めば100%こちらの要望どおりに並べてもらえる。
けど。
私は毎回、勝負する。
まあ大した理由はないのだが、なんとなく勝負するのが面白いからだ。
ちなみに勝っても負けても特に問題はない。
どちらにせよ、心の中で店員さんに勝手なエールを送るだけだ。
お見それしました!さすがです!!と。
素直なのも良し。
配慮してもらえるのも良し。
こうして私の勝負は毎回、勝手な妄想で幕を下ろす。
こうして私のささやかなサーティワンの楽しみは、きっと次も続く。
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