出会いは予想の遥か上【#はじめて買ったCD】
というお題を見つけ、ふと思い出した。
それは私の最推し、星野源のCDをはじめて迎えた時のことだった。
コウノドリという漫画がドラマ化され、綾野剛さん目当てで観ていた。
はずだった。
それなのに、気がつけば星野源さんから目が離せなくなっていた。
ほんの少しの情報を得るたびに予想外の話が出てきて、興味が沸々とわいてきた
と思ってたら、完全にのめり込んでいた。
しかも気がつけばスケキヨ張りに突き刺さってた。
あのスピード感は人生でも最速クラスだった。
奇しくもその頃は【YELLOW DANCER】のリリースが、そしてライブツアーが決まっていた。
ライブチケットの先行予約ができることもあり、CDアルバムは即座に予約した。
初回限定盤にしようか少し悩んで、ただ直感で「なんか凄そうだから初回限定盤にしとこう」と決めた。
後にこの選択がとんでもないクリティカルヒットだと気づくが、それはまだ先の話。
【YELLOW DANCER】を予約したはいいが、もうなんせスケキヨなので星野源を摂取したい。
けど待てば最新のアルバムは手に入る。
それでも我慢できなくなって、とうとう過去作を買う決意をした。
(実はレンタルCDも探したが、残念ながら近場には無かった。それも今思えば幸運だったと思う)
とはいえ、北海道のド田舎のCDショップにはそもそも在庫数そのものが少ない。
ましてや当時はここまで知名度も高かった訳ではない。
本当にあちこち駆けずり回った挙げ句、ようやく手にしたのはこれだった。
https://music.apple.com/jp/album/baka-no-uta/1003267461?ls
まさかのファーストアルバム
なぜ、一番古いアルバムだけが在庫されていたのか。
もっと新しい作品は出ていたはずなのに。
それは今も謎のままである。
けど【ばかのうた】は確かに店頭に並んていて、唯一私が手を伸ばせる距離にいた星野源だった。
そこで1曲目【ばらばら】を聴いた瞬間、衝撃を喰らった。
控え目に言っても「真芯を捉えた木製バットで頭をフルスイングされた」という感じだった。
なんとなく金属バットというよりは木製バットだった。
殺意は控え目なのに十分すぎるほどの衝撃で、冗談抜きで全身が震えた。
>>世界はひとつじゃない
この言葉がどれだけ私の心を救ったか。
>>僕らはひとつになれない
>>そのままどこかへ行こう
この言葉がどれだけ私の心を支えたか。
家事も育児も仕事も。
全てに押しつぶされて朽ち果てたゾンビだった私は、どこにも交われない孤独に苛まれていた。
けどこの曲は、孤独でも良いのだと言ってくれた気がした。
今まで死んでた感情が息を吹き返した。
そんなことがあって以来。
8年が経った今も、私はスケキヨ張りに星野源を推し続けている。
はじめての1枚は予想していた「ショップで優雅にお買い物」ではなかったけど、今でもあの衝撃を越える出来事はない。
そして、それ以上に星野源という御仁は私の予想を軽々と越えていく。
源さんを知って本当に良かった。
応援できて本当に良かった。
これからもずっと、私は星野源を応援していくと思う。
予想の遥か上は、きっとそこにあるから。