首都圏から山村に移住してみた話
初めましてこんにちは。
突然ですが、昨年2020年の暮れも12月の最終週に地方移住を実現させましたので、その記録を残しておこうと思います思います。
自身の簡単な紹介をしておきますと、
アラフォーで1児(1歳)の父、3人暮らしという家族構成です。
移住前の生活は、東京都心まで1時間程度の借家暮らし、都心のオフィスに電車通勤し、最高年収500万程度。財産無し、貯金なし。
恐らく多くの人が第2新卒や、30歳前後、40歳前後等々、人生の節目に転職を考えると思いますが、例に漏れず私も悩みに悩みました。
徐々に上がり始めた年収に家族の将来、最後のロスジェネ世代ということもあり、同世代の格差は広がる一方で、安定職にようやくたどり着いた7年目でした。
普通に考えたら転職は確実に失敗するフラグ満載です。家族養って生きて行ける訳がありません。
そんなリスクだらけの地方移住にそもそも何故?と思うかもしれませんが、元々地方の農村部出身の私からすると、20年の都会暮らしは長すぎました。
学生の頃に上京し、右も左も分からない都会生活も、楽しかったのは最初の頃だけ。1年も生活をしてみると、学生の中でも持たざる者と恵まれた者との距離感は大きく乖離してきます。遊びも勉強もお金と余裕がある者にはついて行けず、生活を少しでも豊かにする為のバイトに明け暮れるという日々でした。また、バイト先が楽しすぎてそのまま就職も考えるほどでしたが、勉学のほうは全く手つけずでした。
その時にUターンしてしまえばそれなりに生きていけたと思うのですが、当時絶望しか無かった若者は都会での小さな企業に就職をしてしまったので負の連鎖に取り込まれているという状態でした。情報系学科だった私としては、ITバブル弾けた直後で911もあったのに同級生達はよく生きているな、という感覚。
話が横滑りしましたが、地方出身者としては、自分の子どもが都会で育つイメージができないというのが1番の理由な気がします。
幼少期に身につけるべき五感を、果たしてコンクリートジャングルの中で与えてあげられるのか?という問いに対して、明確に否と言い切れる程の確信にも近い自身がありました。
都会で全くできないというわけではありません。単純お金がかかりすぎるのです。
土日にちょっと野遊びをするのに、車をレンタルして、キャンプ場を予約して、高い金額を払って、隣とテントがぶつかるほどの場所で火を焚くなど、長野県では考えられません。
ほぼ無料のキャンプ場はいくらでもありますし、肉はウチの庭で焼けばいい。夜外に出てみれば、星空が見える。プラネタリウムは要らない。僕は星空を見上げて星座を覚えた世代です。
ニュースをみれば、首都圏への人口超過は20年以上続いていて、地方での働き手不足は深刻と言うではありませんか。
都会で上を見上げる生活も悪くないですが、我が子には、世界に出て自分の国の実情を話せる人になってもらいたい。苦労を知ってもらいたい。そんな考えから移住に踏み切ったわけです。
さて、地方移住と言っても色々あると思います。会社員として生活するので有れば、地方といっても都市部や、ベッドタウンを起点にした生活でしょう。リスクもある程度管理できるでしょうし、将来的に起業したいとなった際にもある程度の市場があります。
ところが、私の移住先に選んだ先は山村。半農半営的生活が基本となり、兎にも角にも、土地と機械が無ければ話になりません。
朝起きれば鳥達が囀り、北アルプスの山々が見え、自然環境は良いのですが、生活への不安は消えません。というか、不安しかない。
そんな不安の中ですが、今のところまだ生活できています。
収入は1/3に激減し、アルバイト程度にまで下がってしまいましたが、今のところ家賃がかからないと言う魔法を使っているのでなんとか生きていけます。末っ子の身からすると、実家暮らしで勤めに出ている方々の恵まれた環境が羨ましすぎると心底実感しました。
生活費に関しては、都会にいた頃とほぼ変わりません。野菜はタダで手に入りますが、その他にかかるものが出てきます。特に光熱費は都会より割高の場合が多いと思います。
正直、リモートワークなど副収入があるとか、ある程度使える貯蓄があるとかでなければ所帯持ちの移住はお勧めしません。
ただ、我が家の1歳児は伸び伸びと走り回っているのを見ると、そこまで悪くもないかもと思います。ダメになったならまた次を考えよう。
と、ここまで書いておきながら今回は前置きです。
そんな不安いっぱいの中でもどうやって地方移住を成し遂げるかを今後書き下ろしていこうと思います。