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【26歳、夏】致死率8~20%の病、生死をさまよった話

 2022年夏、転職して4ヶ月目。突然の腹痛に見舞われ生死をさまよった。
その日のことを振り返ろうと思う。


1. お腹が痛すぎる。突然訪れた危機

 とある日曜日、食事としては至って普通。横浜駅付近にある中華料理屋で食べすぎないくらいの量を食べた。(麻婆豆腐やチャーハンなど)
すると、帰りの車の中でチクチクと針を刺すような嫌な痛みが始まる。よくある普通の消化不良だろうかと違和感を感じながらも、何とかその日は眠ることができた。

 次の日の朝、異変に気づく。尋常ではない下腹部の腫れ、41℃の高熱、話すことも難しいほどの胃腸の圧迫感。痛みはどんどん悪化し、ついには起き上がっていられなくなった。顧客と話すことが仕事(電話や商談メインの営業職)なので、業務が何もできないと思い、その日は仕事を2時間で早退した。

 さらには吐き気も始まり、意識もなんとなく朦朧としてきた。声が出なくなる前に、身動きが取れなくなる前に、病院に電話した。その日の夕方、仕事を早退してくれた主人の車で病院へと向かった。

2. 「腸閉塞」の診断

 久我山にある胃腸専門クリニックに駆け込み、救急で診察してもらった。
仰向けで抗生剤の点滴を入れてもらっている最中、このまま死んでしまうのではないか、と白い天井を眺めながら何となく思った。

ーーぼんやりした意識で、このような診断が話されていた。
「これは腸閉塞ですね。炎症の数値がかなり高く、入院レベルの数値が出ている。また、腹部エコーの結果、腹水が溜まっていて、腹膜炎になっている、腸がパンパンになって動いていない。」

 「命に関わるため、すぐ手術の必要性があるかもしれないので、入院は大きい病院で。原因は不明、腸のどこか部分が閉塞しており通常の消化ができなくなっているという状態です。」

 「腸閉塞」、言葉だけは聞いたことがある。まさか自分が、若くしてこの病気にかかるとは思いもしなかった。

3. 初めての入院、1週間の絶食

 すぐに入院となり、造影剤で精密検査をした。造影剤を体に入れると、お酒に酔ったような感覚がして体が熱くなったのも不思議な体験だった。

 造影剤を入れた検査の結果、一旦は手術をしなくても済む状態とのことだった。だが、腸の炎症はまだまだ改善される余地がなかったため、1週間食べ物飲み物含め全ての経口摂取が禁止された

 1週間にわたって絶食を余儀なくされたことで、食事が毎日の楽しみだった私は、精神的にも肉体的にも大きな苦痛を味わうことになった。同じ部屋の患者さんの運ばれてくる食事の香りがするたびに、ご飯を食べられないことの悲しさ、耐え難い空腹の辛さで枕を濡らした(苦笑)。ただただ、検査や点滴に耐える日々を過ごした。

4. 「腸閉塞」の原因

 よくある腸閉塞の理由としては、開腹手術後の癒着や薬剤による影響などが挙げられるという。だが私はどれにも当てはまらず、原因不明とのことだった。
 ただ、稀に過度なストレスが引き起こす胃腸障害によって腸閉塞を発症するケースがあるようで、私はそのケースではないかとの診断がついた。

 過度なストレス、心当たりがあるのは営業職のノルマかなと思った。
会社の人から詰められて、やろうと思ったわけではない。毎日のコミットに対して自分で自分を追い詰めすぎた結果かもしれない、と内省した。

5. 退院、今後の自分へのメッセージ

 絶食期間が終わり無事に退院。そして、少しずつではあったがおにぎりなどの食事の許可が出た。この日の喜びは言葉では表せない。
 病院の1階にあったローソンで、塩むすびを買った。お米の味が美味しい。
普段口にする食べ物がいかに美味しいか、食事ができることへのありがたさを実感した。

 同時に、今後の生活でストレスをどのように管理し、健康を守るかについて真剣に考えるきっかけとなった。仕事での結果はもちろん大切だが、自分自身を追い込みすぎない、ということを念頭に。
 命を脅かした「腸閉塞」は、一時的な激痛としてだけでなく健康であることの価値を教えてくれる経験となった。

#note初心者 #健康  


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