【読書メモ】学習指導の「足並みバイアス」を乗り越える(渡辺 道治 著)

学習指導の「足並みバイアス」を乗り越える
渡辺 道治 著(2021/4/21発行)
https://www.amazon.co.jp/dp/4761927135/
著者情報:花は咲く:https://twitter.com/firstlighter/
参加している、子育て教育コミュニティ『つみき』の月1イベントで毎回素敵なお話を聴いていたので読みました。
「足並みを揃える」ことに思考が縛られた学校の現場で、どのようにこれを乗り越えれば良いかを具体的に紹介されています。
学校教育の目的は「生きる力を育むこと」であることを確認し、下位目標、手段を工夫する。(p.23)


●特に印象的な箇所の引用、要約
「人を動かす最大の要因は、最終的には戦略やネゴシエートではなく、その人が醸し出す”ワクワク感”なのだと思います。」
(p.27)
ADHDの子どもが学習する時には、足でリズムをとったり、足をぶらぶらさせたり、椅子をゆらしたりすることは必要な行為との結果が出た。
出典:https://www.ucf.edu/news/kids-with-adhd-must-squirm-to-learn/ (p.61)
作文の苦手は書き出しの「型」を使うことで克服
 音や声、気持ちや考え、様子、行動、季節、思い出、比喩、触覚、問い
(p.90)
算数は、積み上げ型教科なので、4年生以上には、九九カードと割り算表を配布しテスト中でも使用可としている。「なぜなら、小数の割り算のテストは、かけ算九九の習得状況を図るものではないからです。」
(p.96)
人間の脳には約1000億個の神経細胞があるが、見たもの全てを記憶したら5分で一杯になる。だから忘れるのは必然。
単なる「知識記憶」は忘れやすいが、思い出や感情とセットにした「経験記憶」は忘れにくい。
(p.98)
「ノマドスタディ」と名付けた、学習する順番、方法、場所、時間配分を学習者が選択することに取り組んだ
(p.37,p.154)
●その他
「あらゆる仕事は、人間が真剣にそれに没頭しさえすれば、たちまち興味深くなってくるという性質を持っている。仕事の種類が幸福にするのではなくて、創造と成功の歓喜が幸福にするのである。(ヒルティ『幸福論』)」
(p.18)
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