![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44827900/rectangle_large_type_2_951e2778f5808ea932b8a552f41a04ea.jpg?width=1200)
遺言書の作成を専門家に頼む
終活やエンディングノートということば世に出てどれくらいになるのでしょうね。いつの間にか、随分と浸透してきているなと感じます。
いきなり「みんな、遺言書を書きましょう!」というのはなんだか「不謹慎」みたいなところはいまだにあるのは当然です。ご家族のために書く。子供たちから遠回しに”書いてメッセージ”が送られてきている・・・。
きっかけはいろいろだと思います。
遺言書は自力で書ける?
結論から言えば、「書けます」。
書店にズラリと並ぶ遺言書関係の書籍が多すぎて、どれを手に取ればいいのかわからない。amazonで検索すれば評価もいろいろ・・・。
これも、結論から言えば、「どれでも大差はありません」。
もちろん、私は「専門家」と自負する以上、何冊も似たようなのを購入したり、多少込み入った内容の本も買いますが、一般の方がご自身やご家族の遺言書の参考に買うのであれば、たぶんどれも大差ありません。
あえて選ぶポイントあげるとすれば、「例文(参考例)」が載っているものにすると便利です。かなりシンプルな文例で不安になるかもしれませんが、専門家に頼んでも(人にもよりますが)かなりシンプルな文章です。
少なくとも、私が依頼されて作成する文案はシンプルです。
それなのに数万円の費用がかかるの?と思われるかもしれませんが、専門家に相談するメリットのひとつは、「相談内容から、リスクを見つけてくれる」ということです。
遺言書のことは誰に相談すればいい?
では、誰に相談すればいいのでしょうか?
ネットなどで検索すると弁護士から、税理士、行政書士や司法書士が遺言書作成業務を扱っています。
よく行政書士は法律の専門職じゃない、なんて記事を見かけますが遺言書の作成に関しては専門家だと思っています。たとえば、行政書士登録をしていない税理士が作成すること、司法書士が遺言書の作成だけします、というのは厳密にはグレーゾーンみたいなところもありますが、それも私にはどうでもいいです。
お客様のメリットになるのであれば。むしろ、相続財産の構成や相談内容に応じた専門職がかかわるべきだと思っています。
【専門職を選ぶポイント】
弁護士:料金は高い。トラブル発生の可能性が高いようなら、弁護士に頼
むのが一番。
司法書士:(遺言書作成だけであれば)料金は高くない。相続財産に不動産
が多いのであれば、いろいろ相談できる。
税理士:(遺言書の作成だけであれば)料金は高くない。相続税のことを相
談したいのであれば税理士が一番。その他、商売をしている、有
価証券などの金融資産が多い場合も税理士は頼もしい。
行政書士:料金は(おそらく他の専門職より)安い。トラブルの可能性は低
そうだけど、リスクなどを踏まえたうえで、ちゃんとしたのを作
りたい。
ここで、行政書士として一言。「何でもやります」という行政書士には注意してください。とくに、既に何らかのトラブルが生じている場合の代理交渉、不動産登記、相続税の申告など、行政書士はできません!!
必ず、他の専門職と連携してくれるのかを確認してください。
さいごに
遺言書の重要性はそれぞれです。必ずしも遺言書が必要とも言えません。書き方に十分気をつけないと、遺言書があるが故のトラブル発生も考えられます。
書籍に載っている例文では、残念ながら各家庭に潜むリスクをケアすることはできません。もちろん、シンプルな内容であれば、自力で作成することは可能です。
ぜひ、どのような内容の遺言書にしたいのか、お考えの上で、時には専門職の知恵を借りることもご検討ください。
なお、ネット等で「遺言書作成」という文言を見かけますが、自筆証書遺言書について専門職に依頼することができるのは「文案作成」です。