映画 ハピネスチャージプリキュア! 人形の国のバレリーナ
プリキュア映画を観たわけですが…実はこれが人生初プリキュア。他のシリーズも全く観てない状態でした。なのにプリキュア映画を観た理由は以下の3点。
1.短い。60分程度で終わる。
2.子供向けアニメ映画は嫌味がなく、鑑賞後は爽やかな気持ちになれる(細田守は知らない)
3.セーラームーンRの映画を観たのでそれと比べたかった(これの感想も今度書く予定)
そしてプリキュア映画でこれをチョイスしたのは、「プリキュア映画 オススメ」でググって良さそうなのだったから。ちなみにオールスターズはキャラが多くて内容が薄くなりそうだったので候補からは外した。
※予告編は映画の面白さを出せていないのでリンク貼りなし
内容は期待通りの良さ。キーワードは「正義」「幸せ」「できること」って感じで、アツい映画だった。
映画を観て印象に残ったのは、主人公キュアラブリーの正義感は「限界がある」という前提に立脚していること。「プリキュアだから全部できる」ではなく「プリキュアなのにできないことがある」だし、自分の正義を語った後に、それでヒロインのつむぎが助けられないと思ったときに「ひどいことを言ってしまった」と後悔して仲間の前で泣いてしまう。そんな主人公だった。
ラストバトルでも同じで、悪役の「世界から人間の不幸が消えることは無い」というセリフにたいして「そうかもしれない」と返す。そして「不幸だってある、うまくいかないことだってある。でも…その先には必ず希望がある!」という正義をぶつけて勝負するわけですね。
これはアツい。
しかもこのタイミングでプリキュア4人のユニゾンがある挿入歌が入るわけですよ。マクロスかよ最高かよ。中島愛だし。ちなみにWikipedia曰く、ラストに歌を入れる案はセーラームーンRの映画から着想したらしい。そりゃ既視感ありますわ。
キュアラブリーは中島愛で、マクロスのランカで先入観があるからかもしれないけれど、まっすぐな想いを持った、太陽みたいなキャラクターが本当に映える声だった。偽善な感じがしない。
今度はヒロイン側から。鑑賞者の視点からして、つむぎの感情はとてもわかるんですよね…。理由もわからず自分の好きなものも友人も奪われた後に、「それが返ってくる」なんて言われたら絶対断れない。「みんなのヒーローも、ヒーローが掲げる幸せも、みんなの幸せと一致するわけじゃない」と展開する序盤は物語にいい重さがあった。途中までは本気で「これどうすんだ? 俺なら絶対元の世界に戻りたくないぞ」と思ってた。まあそこは後半でタネがわかって解消されるのですが(これが残るなら大人向けすぎるか)。
ヒロインが完全に良い子だったのは素晴らしいと思った。鑑賞後の爽やかさが段違い。
セーラームーンRの映画と比較すると、こっちのほうが女児向け感は強かった。ヒロインのお友達はぬいぐるみだし、キャラクターの感情はストレートで二面性はなかったし、洗脳とかされてなかったし(セーラームーンのほうだと、悪役がどこまでが洗脳されて言ってるのかハッキリとはわからない)。
変身バンクの多さとふなっしーはまぁ、女児向けアニメの「大人の都合」というやつだから仕方ない。
これを観て思ったんだけど、最後の「地球のみんな、プリキュアに力を!!」みたいな、力を結集させる展開って何が発祥なんだろう。やっぱ元気玉?
以上、あまりにもラストがマクロスだったので「僕らの戦場」を聞きながら書きました。